外遊びは家族みんなが冒険者!

子供に砂金採り、外遊びを勧める訳はこのブログにあります。

カナホッパ

2022-02-16 10:29:54 | 日記

「町興しのために砂金を見つけて欲しい。」そんな依頼を受けて向かった先は東北の緑豊かな山中の町。

出迎えてくれた支所長さんを含む地元の方数名と挨拶を交わした後、幕府に納める金を採取していたと云われている場所に案内された。

 

そこは不自然に土地が隆起した林だった。

地元の方は「カナホッパ」と呼んでいるが、誰も名前の由縁は知らないらしい。

早速、熊が出ないことを祈りつつ散策してみると、地面には人為的に何本もの溝を掘った跡があり、溝は山側から近くの川に向かって続いている。

溝の側面には石が綺麗に並べられており、朽ちてはいるが渡し橋の形跡も残っていて、この溝に水を流していたことが分かる。

この溝にはネコダナと呼ばれる金を選鉱する棚を設置していたのでしょう。

これは鉱物の比重の差を利用して金を採取する道具である。

金鉱山抗口から搬出した金鉱石を火で焼いて脆くした後に粉砕し、金挽き石臼で粉状にする。

その粉を水で溶きながら溝に設置したネコダナへ流す。

比重が大きい金や銀、硫化物はネコダナ底面のヒシ板の目に止まるようになっているが、それでもヒシ板に引っ掛からなかった細かい金はネル布と呼ばれる布に引っ掛かり採取できる。

粘土や石はそのまま水の勢いに乗って川へ排出される仕組みになっている。

これは現代のスルースボックスの原点である。

 

昭和の時代に隣の山の中腹で金鉱石の粉砕に使用したものと思われる

直径2mほどの金挽き石臼が発見された事があるそうだ。

見たかったのだが熊が出るので地元の人も近づかないらしい。

 

地元の方と色んな話をさせていただき、資料に目を通していると

どうもこの場所の「カナホッパ」という名前の由縁は現場の使い方を理解すれば「金掘り場」から来たのだろうと考えれば合点がいく。

 

後に、こちらでは砂金採り体験を観光名物として成功しています。

滅多にお目に掛かることのない夏祭りやキノコ狩りにもご招待いただきました。

初めていただいた熊の手がとても美味しかったです。


冬が狙い目

2022-01-07 17:18:35 | 日記

寒くなってくると山では霜が降り始め、山は薄っすらと雪化粧を纏います。

この頃は川の水量が大幅に減るため、日頃は躊躇するような急流深場も入りやすくなっています。

 


まずは防寒対策。

防寒用の手袋は忘れないでください。そうしないと一回手を入れただけで、冷たさで戦意を喪失してしまいます。

メガネ掘りをやるなら防寒用手袋の上に大きめの耐切創手袋をはめると良いでしょう。手袋が長持ちしますよ。

お皿もすぐに凍ってしまいます。

 

さっそく川に降り立ち、もともと深場にあった大きな岩をみてみましょう。

動かされていないようであれば荒らされていない証拠、チャンスですよ。

 

誰も掘らないような大きな岩の下には砂金が隠れていることが多いです。

岩を移動させると砂が溜まっていますね。パンニングするならハンドドレッジで砂をきれいに回収。

メガネ掘りをやるなら水中に手を突っ込んで砂を煽って飛ばします。

 

砂金が見つかるかな~

もちろん、作業が終わったら岩を元の位置に戻すことを忘れないでくださいね

大きな岩の下からメガネ掘りで発見!


文化庁「みちのくGOLD浪漫」産金調査(陸前高田)

2021-12-07 20:17:05 | 日記

日本遺産活用事業の業務を遂行しました

備忘録 2020年8月24日

8月24日から28日にかけて、文化庁「みちのくGOLD浪漫」
日本遺産活用事業にて構成文化財の悉皆・分布調査を実施し、調査範囲の
ほぼ全域で砂金の採掘に成功しました。

思い起こせば約2年半前の2018年3月20日、宮城県涌谷町での
砂金採りモニターツアーに招待されてから物語は急展開しました。

令和元年5月20日には日本遺産に認定。

そして今回、陸前高田で第1回目の大調査となったのです。
皆様と共に力を合わせて頑張ったことが、今後の地域の活性化に役立つことを
期待します。


川遊び

2021-06-02 18:31:17 | 日記

川遊び

備忘録 2019年6月

6月2日に参加させていただきましたNPO法人 子どもの夢と思い出作り舎さんの「砂金掘りイベント」。
この日、体験した事は全てが新鮮でした!
当日の朝の私は、砂金掘りがはじめての方へ如何に簡単にパンニングを理解してもらい、そしてどうやって砂金を採ってもらうかと頭の中がいっぱいでした。
親御さんたちは「一粒でも取らないと帰れないよ(笑)」と意気込んでいます。
そんな大人たちを尻目に、開始してから30分も経たないうちに、数人の子供たちが
各々の好きなことを初めたのです。
うっわー、こりゃ大変だーっと思っていたのですが、何だか楽しそうじゃないですか~
まさに現物主義(笑)の大人たちと、その場で楽しむ事を見つけてしまう子供たち。

ついには磁石で砂鉄をサンプル袋に集めだして「明日、学校の先生にあげるんだ!」と目を輝かせている女の子。こんな遊び、ありかも。と思いました。
「砂鉄ってどこがS極でN極なの?」「砂鉄ってなんで砂鉄っていうの?」
「砂金ってどこにでもある?」
おっほほう、私は当たり前のように教科書に載っているような返答をしますが、子供は興味なし。

もっと興味が沸くように、噛み砕いて伝えないとだめだったんですかね? そう、私の返事は面白くなかった。

なんか私の頭って硬いなあ~って思っていると、屈託の無い笑顔で私の手を掴んで引っ張っていく男の子。「ねえ、先生って愛知県から飛んできたの?」 どうやら空を飛んできたと思われている。。私は車に犬2匹を乗せて、6時間かけて来たんですよ。。

小さな手から私の手に純粋なぬくもりが伝わってきました。

砂金掘りって結局のところ、自然に溶け込んだ川遊びなんですよね。

砂金の取れ高ではなく
川遊びを通じていろんな事を感じて学ぶ時間。

みんなに色んなことをたくさん教えてもらえました。

みんなが私の師匠です!

これからもたくさん勉強させてくださいね!