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BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説21-35「ディスティニーアンダーグラウンド」

2019-08-07 22:17:35 | ★ディスティニー21章
「いや、それは俺たちが味方になる」
「…応援、ですか…?」
「無実なんだから、みんな味方するよ。なんなら、諒が二次会から帰るのを待って、お前たちの部屋でもいいし、この部屋でもいいけどきちんと話すよ」
 すると須藤が、
「いや、社長もう電話だけはしておいた方がいいですよ…」
 麻也もそうは思ったが、でも、まず何と切り出したものか…
 その時、鈴木の電話が…
「あー、どうしよう、諒さんからだ」
 鈴木が困り切って声を上げるので、須藤がその電話を引き取っていた。
「あ、あれ?真樹さん? はぁ麻也さんは今ここにいます。鈴木くんも。そう、その件で4人で怒っていたところなんですよ」
 その様子を聞いて、麻也はふと思いついた。
「社長、俺これから諒の所へ行きます」
 これには鈴木も、電話していたはずの須藤もびっくりだった。
 社長も、
「えっ、外でこういう話するのか?」
 すると須藤が携帯を保留にし、
「諒さんの耳にはもう入っちゃってるんですって、真樹さん達みんなも困ってるんですって」
「じゃあ、やっぱり俺そっちへ行きます。諒に逃げ隠れしないってわかってほしいから。
 他のお客さんにもたいしても俺が諒と一緒に、仲良くしていた方が、単なる噂ってわかってもらえるじゃない?」
 そして、麻也は、じゃあ直接俺が、と須藤から携帯を受け取った。
「真樹、俺だけど。俺今からそっち行くよ。とりあえずそれじゃダメかな? まだ地元の社長さんとかいるんでしょ?」
ーああ、いるけど、いや、雑誌も事故も兄貴は無実ってわかってるからさ、早く部屋で休んでほしいっていうのがみんなの気持ちだと思うよ。
 でも諒はもちろん内心パニックだと思うから、兄貴が迎えに来たとなればメンツも立つだろうから、俺たちもありがたいけど。
「わかった。これから行くよ。今代わるから須藤さんに店教えて…」
 社長はホテルに残して、麻也とマネージャーたちは2次会のスナックへと向かった。