少女漫画の感想です。
連載時から追いかけて最終回まで読んできたこの作品。
ちょっとしたきっかけで朱雀と青龍編の「ふしぎ遊戯」のほうを読み返していたんだけど、やっぱり私は玄武開伝のほうが好きだなぁと戻ってきた。
ここはまぁ個人の趣味なんだけど、「ふしぎ遊戯」の朱雀と青龍の巫女であるダブルヒロインがあまり好きじゃないという理由がある。良くも悪くも連載当時の現代っ子って感じではあるんだけど、なんか私は好きじゃない。
あとヒーローの鬼宿よりも、柳宿とか星宿のほうが個人的にかっこいいなぁと思ったりで。ちなみに青龍七星士は軒並み嫌いかも。(作者さんはその中に好きなキャラがいるらしいけどね)
それに引き換え「ふしぎ遊戯・玄武開伝」は玄武の巫女であるヒロインが意地っ張りなところがあっても優しいしっかり者なキャラなので好き。
そしてヒーローの女宿はめちゃくちゃ好み。かっこいい。なんといっても、浮気しないタイプだし、ほかの女にいい顔見せないそんな硬派な性格がいい。生い立ちがかなりハードなキャラゆえなんだろうけど、本当にイケメン。そして能力を使うと女の子になっちゃうというギャップもたまらん。
他の七星士の陰に隠れることなく、目立つ存在の女宿。どちゃくそかっこいい。
読み返して最終回で泣いてしもうた。やっぱなくわ。
死を前にして、永久凍土に突入しかけた北甲国の国民のために玄武召喚する多喜子の姿はものすごくかっこいい。
そして大切な人、愛する人を続けて亡くしてしまう女宿がかわいそうで、だけど多喜子の望みを叶えてあげる姿に胸打たれる。
ヒロインが死んでしまうのでハッピーエンドとは言えないけど、綺麗な終わり方で、読後感がすごくいいのだ。
本音を言えば、多喜子とリムドには幸せになってほしかった。だけど何かを得るには犠牲を払う必要があるし、あの時代結核は不治の病だった。運命としかいいようがない。
恋愛やコメディも交えつつ、全体的にシリアスなお話だけど、私の好きな本の中の一冊です。
ところで白虎編はいつ2巻がでるんでしょうか……
私は漫画家になりたいと夢見た時期があり、学ぶために自分の世代より昔の漫画(それこそ祖母世代とかの漫画)もたしなんでいるのだけど、そのころの漫画で完結していない作品がいくつかある。
作者が高齢だから完結しないだろうなぁ……ともう見放しているものもあったり。
ガラスの仮面は結局どうなるんや、失明亜弓さんどうなったんや、メンヘラ詩織さんどうなるんや、と気になったりはする。でも続刊が出ないからあきらめるしかないよね。
同様の理由で、ほかの作品プロアマ問わず、昔ほど熱烈に追うことはやめたよね。アマチュアならともかく、お金が発生していたとしても打ち切りとかになるから、なるべく触れないようにしている。
昔は少女漫画で打ち切りってほぼなかったけど、2010年代くらいからちらほら見かけるようになったわ。
人気作を出した作者さんですら打ち切りの憂き目にあう世界。やはり漫画家って厳しいんでしょうね。