☆本記事は、Youtubeチャンネル『本の林 honnohayashi』に投稿された動画を紹介するものです。
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
世の中は低能や狂人でいっぱいさ。
『ゲーテとの対話(下)』エッカーマン著/山下肇訳(1969)岩波書店より
先日、こんなことがありました。
町なかを車で移動している時のことです。私はお店の駐車場から歩道を横断して車道へ出ようとしていました。
その時、左から数人の、おそらく下校途中の小学生たちが歩いてやってきました。
車道の進行方向には信号待ちの車が並んでおり、私の車はすぐに車道の流れに合流できそうにありませんでした。
そこで、私は信号が青に変わるまで待つことにし、その間に小学生たちが通れるように歩道に進入せずに駐車場側で待機していました。
すると、小学生の一人が私の車に向かって「先に行って下さい!」と元気よく叫んで車の左前方に立ち止まってしまったのです。
その子と一緒にいる子供たちもみな足を止めました。
そこに立たれると、左方向から来る車が見えないので安全確認ができませんし、何より、車の周りに子供たちがうろうろしていたら、私の車と接触するかもしれないので、私としては速やかに子供たちが通り過ぎて、車から離れて欲しかったのです。
でも、笑顔を満面にたたえたその小学生は何故か嬉しそうに、「先に行ってください!どうぞ!」と何回も繰り返すのです。
私は心の中で「邪魔だから、お願いだからどいて欲しい」と思いました。
運転席からそう呼びかけて、その子たちが私の言うことを聞いてくれる雰囲気ではありませんでした。
見知らぬ大人が運転する車に向かって大声で指示をするその子は、自分が良いことをしているという自信に満ち溢れていて、かえって危険なことをして周囲を困惑させているとは微塵も思っていないようでした。
学校では、思いやりだとか人に親切にすることを教えられると思います。
しかし、実際の社会生活の中で求められるのは状況判断能力です。
「空気を読む」と言われることもありますが、自分の心に生まれた感情を表に出さずに、そっと握りつぶすことも、時には必要とされるのです。
それが、正しいとか間違いということではなく、そうしなければならなかったという経験を私は今まで嫌と言うほどしてきたのです。
私の胸の中にはそうした経験で生まれ、外に吐き出せない「もやもや」がぎっしり詰まっています。
世の中にはいろんな人がいます。もちろん、自分にとって有益な経験をもたらしてくれる人も沢山います。
それと同様に、信じられないほどの悪意をもって近づいてくる人もいれば、無意識に他人を不快にさせている人もいます。
親切のつもりでしていることが、相手にとってはとんでもない迷惑行為である可能性を考慮できない人もいます。
もしかしたら、気づかないうちに自分も誰かの胸の中に「もやもや」を詰め込んでしまっているかもしれません。
こういった人間関係において生まれるちょっとした問題にどう対処すればいいのか、私は分からないまま今まで過ごしています。
ゲーテが生きた時代にも、こうしたことはあったのでしょう。
先日、私が感じた胸の「もやもや」をゲーテも感じていたのだろうなと思いつつ、今日も安全運転に努めようと思います。
ヒトコトリのコトノハ vol.21
=====
▼本の林の管理人ハヤシさんがお送りしています。
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世の中は低能や狂人でいっぱいさ。
『ゲーテとの対話(下)』エッカーマン著/山下肇訳(1969)岩波書店より
先日、こんなことがありました。
町なかを車で移動している時のことです。私はお店の駐車場から歩道を横断して車道へ出ようとしていました。
その時、左から数人の、おそらく下校途中の小学生たちが歩いてやってきました。
車道の進行方向には信号待ちの車が並んでおり、私の車はすぐに車道の流れに合流できそうにありませんでした。
そこで、私は信号が青に変わるまで待つことにし、その間に小学生たちが通れるように歩道に進入せずに駐車場側で待機していました。
すると、小学生の一人が私の車に向かって「先に行って下さい!」と元気よく叫んで車の左前方に立ち止まってしまったのです。
その子と一緒にいる子供たちもみな足を止めました。
そこに立たれると、左方向から来る車が見えないので安全確認ができませんし、何より、車の周りに子供たちがうろうろしていたら、私の車と接触するかもしれないので、私としては速やかに子供たちが通り過ぎて、車から離れて欲しかったのです。
でも、笑顔を満面にたたえたその小学生は何故か嬉しそうに、「先に行ってください!どうぞ!」と何回も繰り返すのです。
私は心の中で「邪魔だから、お願いだからどいて欲しい」と思いました。
運転席からそう呼びかけて、その子たちが私の言うことを聞いてくれる雰囲気ではありませんでした。
見知らぬ大人が運転する車に向かって大声で指示をするその子は、自分が良いことをしているという自信に満ち溢れていて、かえって危険なことをして周囲を困惑させているとは微塵も思っていないようでした。
学校では、思いやりだとか人に親切にすることを教えられると思います。
しかし、実際の社会生活の中で求められるのは状況判断能力です。
「空気を読む」と言われることもありますが、自分の心に生まれた感情を表に出さずに、そっと握りつぶすことも、時には必要とされるのです。
それが、正しいとか間違いということではなく、そうしなければならなかったという経験を私は今まで嫌と言うほどしてきたのです。
私の胸の中にはそうした経験で生まれ、外に吐き出せない「もやもや」がぎっしり詰まっています。
世の中にはいろんな人がいます。もちろん、自分にとって有益な経験をもたらしてくれる人も沢山います。
それと同様に、信じられないほどの悪意をもって近づいてくる人もいれば、無意識に他人を不快にさせている人もいます。
親切のつもりでしていることが、相手にとってはとんでもない迷惑行為である可能性を考慮できない人もいます。
もしかしたら、気づかないうちに自分も誰かの胸の中に「もやもや」を詰め込んでしまっているかもしれません。
こういった人間関係において生まれるちょっとした問題にどう対処すればいいのか、私は分からないまま今まで過ごしています。
ゲーテが生きた時代にも、こうしたことはあったのでしょう。
先日、私が感じた胸の「もやもや」をゲーテも感じていたのだろうなと思いつつ、今日も安全運転に努めようと思います。
ヒトコトリのコトノハ vol.21
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