おととい、早くも、先日のパブリックコメント第2弾
「動物愛護管理のあり方について（案）」に関する
集計結果が発表されました。
作家の渡辺眞子さんが、ブログでご紹介されましたので
以下に転載させていただきます。
夏に行われた第1回のパブリックコメントは、
締め切りから集計結果発表までおよそ2ヶ月かかっています。
環境省内の作業では時間がかかるため、集計作業は業者に外注しました。
今回の第2弾は、12月7日が締め切りでしたので
2週間で集計＆発表されたことになります。
しかも、その結果は、21日の
「動物愛護管理のあり方検討小委員会」で検討され
すでに、最終報告書がまとめられたようです。
そのことは、パブリックコメント集計結果のあとにご紹介します。
こんなに早くにまとまったのは、
第2弾の意見数が1回目より少なかったのが理由のひとつですが、
それだけでなく、私の推測ですが、
1回目の動物取扱業適正化に関する検討は、業者の抵抗が多く、
意見を集約しづらい内容だったのかもしれません。
今回は、業者の抵抗などはほとんどなく
動物を愛護する方の意見が大勢をしめていると思います。
ほとんどが、「規制を強化すべき」に意見がまとまってますが
実際どのような規制になるのか、が気になります。
いずれ、環境省で発表されると思います。
1回目にくらべ意見が少なかった、と言っても
前回は、ほぼ半数は業界団体の組織票的な意見だったわけですから
その部分を除くと、ほぼ前回並みの数の意見が寄せられたのではないか
と思います。
1回目より格段に手間がかかるパブリックコメントでしたが
これは素晴らしいことだと思います。
それでは、集計結果です。
意見件数……
FAX 1,359
メール 25,225
郵送 29,211
意見提出者数……
個人 55,783
団体 139
1.虐待の防止
（1）行政による保護等
行政による保護等の意見に賛成（規制を強化すべき） 24,974
現行のままとすべき 2
その他 0
（2）取締りの強化及び罰則規定の見直し
規制を強化すべき 43,160
現行のままとすべき 1
その他 0
（3）闘犬等
闘犬等について何らかの規制強化をすべき 23,951
現行のままとすべき 2
その他 3
2.多頭飼育の適正化
規制すべき（規制を強化すべき） 28,046
現行のままとすべき 12,109
その他 20
3.自治体等の収容施設
規制すべき（規制を強化すべき） 25,441
現行のままとすべき 2
その他 13
4.特定動物
規制を強化すべき 23,632
現行のままとすべき 2
その他 3
5.実験動物の取扱い
規制すべき（規制を強化すべき） 24,286
現行のまま（届出制を導入すべきでない) 834
その他 164
6.産業動物の取扱い
規制すべき（規制を強化すべき） 35,641
現行のままとすべき 6
その他 23
7.罰則の強化
強化すべき 24,293
現行のままとすべき 1
その他 0
8.その他
（1）犬のマイクロチップの義務化
規制を強化すべき 37,386
現行のままとすべき 6,775
その他 102
（2）犬猫の不妊去勢の義務化
規制すべき（規制を強化すべき） 18,230
現行のままとすべき 29,161
その他 11
（3）飼い主のいない猫の繁殖制限
規制すべき（取り組みを強化すべき） 23,119
現行のままとすべき 640
その他 0
（4）学校飼育動物および公園飼育動物の適正飼養
規制すべき（規制を強化すべき） 23,606
現行のままとすべき 0
その他 3
（5）災害対応
規制すべき（対策を推進すべき） 24,298
現行のままとすべき 0
その他 0
（6）実施体制への配慮
体制を強化すべき 26,752
現行のままとすべき 1
その他 6
さて、昨日、朝日新聞、読売新聞、TBS、NHKなどで
「犬猫の販売 午後8時まで」というニュースが見られました。
環境省は、犬や猫の深夜販売を規制することを正式に決定しました。
違反を繰り返す店には、営業停止処分を出せるようにします。
このことは、21日に開かれた中央環境審議会動物愛護部会で了承され
来年の通常国会に議員立法で提出される見込みです。6月の施行を目指します。
「動物愛護管理のあり方検討小委員会」も同日開かれ
動物愛護法改正に向けた最終報告書がまとまりました。
上記パブリックコメントの集計結果も、早くも検討されたようです。
報道されたのは以下のような内容です。
●インターネット販売については、購入前に犬や猫と対面させ、
特性などの説明を義務化する必要あり
●生後何日から子猫や子犬を親から引き離してよいかは
生後45日と生後56日の両論併記
●深刻化する動物虐待を防ぐため、自治体の職員に動物を一時保護する
権限を持たせ、警察との連携を進める
●現行の罰則の、最高で懲役1年、罰金100万円以下を
懲役3年、罰金300万円以下を目安に引き上げ
●各自治体の防災計画などに、災害時における動物の救助の項目を
盛り込むことを求める
●実験動物の取扱いや、闘犬闘牛など動物同士を闘わせる行為を
禁止するかどうかは、両論併記
生後販売規制は56日で決着して欲しいです。
それ以外も、パブコメの結果どおりに法改正まで行って欲しいです。
最後になりましたが
この夏と冬に、パブリックコメントに参加してくださった皆さま
どうもありがとうございました。
皆さまの行動が、法改正の「芽」の養分や水分となったと思います。
来年、動物愛護法改正という大きな花が咲きますように。
