カプアン通信

令和元年度犬猫殺処分データ図解(まとめ)


令和元年度犬猫殺処分データ図解の最終回です。
データのお話しをする前に、ある動画をご覧ください。
最近こんなCMが流れています。
(メイキングシーンも合わせてご覧ください)



以下、YouTubeの説明文です。
ユニクロLifeWearスペシャルアンバサダー綾瀬が出演する、TVCMシリーズ「ふだん着の日が、人生になる。」の第4弾「感動パンツ篇」がオンエアスタート。CMでは俳優の光石研と三浦貴大が親子役で感動パンツを穿いて登場。犬の譲渡会でボランティアとして働く綾瀬を通して一匹の犬と出会い、新しい一歩を踏み出す様子を、桑田佳祐による楽曲「ほととぎす [杜鵑草]」にのせてオンエア。


CMは誰も知らないような事象をテーマに選ぶことはあまりありません。
むしろ、多くの人が知っていて、話題になっていたり、これからさらに多くの人が
興味を持ちそうな事がテーマに選ばれます。

犬の保護や、譲渡会が大手企業の商品CMのストーリーに使われることは
それだけ保護や譲渡が一般的になったり、あるいは現在注目されている証でしょう。


多くの譲渡会が開かれたり、保護犬や保護猫を家族に迎えることが一般化され
その結果、殺処分が少なくなったり「ゼロ」になった自治体があります。
最終回は、具体的にそういった自治体をお知らせします。

シリーズ2回猫編の最後に、猫の引取(収容)数がとても多いのに
猫の生存率が高いエリアが3つあると書きました。
広島と神奈川と愛知です。この3つのエリアに含まれる自治体の
引取数、譲渡数、譲渡された割合を調べてみました。

広島エリア(生存率全国3位、91.7%)
広島県(都道府県)引取1,014頭→譲渡907頭(89.4%)
広島市(指定都市)引取208頭→譲渡199頭(95.7%)
福山市(中核市)引取611頭→譲渡513頭(84.0%)
呉市(中核市)引取685頭→譲渡670頭(97.8%)

神奈川エリア(生存率全国7位、78.6%)
神奈川県(都道府県)引取325頭→譲渡299頭(92.0%)
横浜市(指定都市)引取581頭→譲渡350頭(60.2%)
川崎市(指定都市)引取365頭→譲渡423頭 ※前年度の繰越しかもしれません。
相模原市(指定都市)引取180頭→譲渡181頭 ※前年度の繰越しかもしれません。
横須賀市(中核市)引取80頭→譲渡73頭(91.3%)

愛知エリア(生存率全国9位、72.7%)
愛知県(都道府県)引取703頭→譲渡403頭(57.3%)
名古屋市(指定都市)引取1,131頭→譲渡932頭(82.4%)
豊田市(中核市)引取291頭→譲渡275頭(94.5%)
豊橋市(中核市)引取178頭→譲渡96頭(53.9%)
岡崎市(中核市)引取302頭→譲渡166頭(55.0%)

※引取には迷子猫も含まれ、譲渡以外に「返還」がありますので
譲渡率は100%にはなりません。

3つのエリアとも、全ての自治体が譲渡数が多いことがわかります。

比較するため千葉エリアも調べてみます。千葉も譲渡が盛んなエリアだと思いますが
どうでしょう?

千葉エリア(生存率全国15位、69.1%)
千葉県(都道府県)引取1,291頭→譲渡900頭(69.7%)
千葉市(指定都市)引取254頭→譲渡201頭(79.1%)
船橋市(中核市)引取335頭→譲渡216頭(64.5%)
柏市(中核市)引取70頭→譲渡78頭 ※前年度の繰越しかもしれません。

千葉も譲渡数が多いことがわかりますが、広島、神奈川、愛知のように
譲渡率90%を超えるような自治体がないことが、生存率の差になったのかもしれません

それでは、犬猫とも、一般譲渡数が最も多いベスト10を発表します。
平成30年度のデータも再掲しますので、比較してご覧ください。
※いままでの地図データはひとつの都道府県に指定都市や中核市がある場合は、エリア内すべてを合計したデータを
使用しましたが以下の表は、個別の自治体のデータを比較します。





令和元年度の一般譲渡数全国1位は犬猫とも山口県でした。
ちばわんなど、多くの保護団体が譲渡活動をしている千葉県は
犬は全国7位。猫は全国5位でしたが、
山口県は犬はその倍以上。猫は1.5倍ちかく譲渡しています。
これはすごいことだと思います。全国の自治体でこのような数の譲渡が
行われれば、殺処分は激減するはずです。

なお、ベスト10はほぼ「常連」と言えるような顔ぶれになっています。
かっては、茨城県、沖縄県、千葉県などは犬の殺処分が多い自治体でしたが
譲渡数のトップクラスに名前が載るようになったことは
愛護センターの職員さんと、市民ボランティアさんたちの努力の結果でしょう。

さいごに、「殺処分ゼロ」を達成した自治体。および
もうじき達成しそうな自治体名を発表します。
こちらも平成30年度のデータも再掲しますので、比較してご覧ください。





犬の殺処分ゼロ自治体は、平成30年度は14自治体
令和元年度も14自治体で変わりませんでしたが
1頭のみ殺処分の自治体は、10から17自治体に増えています。

また、収容数が多い都道府県自治体は、平成30年度が山形県と鳥取県のみ
1頭でランクインしましたが、令和元年度は
神奈川県、石川県、静岡県の3県がランクインしてます。
いつの日かちばわんが関わる千葉県もランクインするときが来るでしょうか?

猫については、平成30年度は犬猫通じてはじめて、岡山県が都道府県自治体として
「殺処分ゼロ」を達成しましたが、今回、都道府県の「ゼロ」はありません。
ただし、猫の「殺処分ゼロ」は3自治体から5自治体に増えています。
1〜9頭の一桁も11自治体から15自治体に増えています。
ぜひ、全国に広がってほしいです。

今回調査したデータは「令和元年度」
西暦でいうと2019年4月1日から2020年3月31日までのデータです。
2020年初頭は正にコロナウイルス感染症が社会問題になり始めた時期ですが
次の「令和2年度」は2020年4月1日〜2021年3月31日のデータになり
コロナ期と重なります。このことが、どう影響するのかわかりませんが
令和2年度が、犬猫たちを取り巻く環境がさらに改善されていることを願います。

わかりにくい長文を読んでくださり
ありがとうございました。






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