日本列島の地図を使い
どのエリアがどのくらい殺処分が減ったか
5年連続のデータで比較します。
各エリアの殺処分数は自治体としての「都道府県」ではなく
カプアンパパが独自に計算した、地域の自治体を全て合計したものになります。
犬猫合計の殺処分数も、すこしずつ改善しています。
最も殺処分数が多い2,000〜2,999頭のワーストエリアは
香川エリアが、殺処分数1,000〜1,999頭のクラスにランクダウンし
福島、愛媛、大分、長崎の4エリアになりました。（大分は増加）
宮城、大阪、山口、鹿児島の各エリアは、
1,000〜1,999頭クラスから500〜999頭のクラスへ。
高知、沖縄の各エリアは、
500〜999頭クラスから200〜499頭のクラスへ。
北海道、富山の各エリアは、
200〜499頭クラスから0〜199頭のクラスへ改善されました。
では、実際の各エリアのデータを発表します。
まずは殺処分数のベストランキングです。
福井、石川、鳥取、山形、富山と言った日本海側エリアは
毎回、殺処分数が少ない地域の常連です。
ここに、東京、岡山、熊本の各エリアがベスト10に並びます。
平成30年度で8位だった広島エリアは、犬猫合計殺処分数が200頭ほど増え
ランキングが20位に落ちました。
逆に前回16位だった北海道は、150頭ほど殺処分が減り8位に上がりました。
千葉エリアは、若干殺処分は減りましたが、ランクは前回と変わらず30位でした。
続いて、生存率のランキングです。
殺処分のランキングでは20位だった広島エリアは
譲渡数が多いため生存率は90.58％と上位で5位でした。
千葉エリアは、76.09％から76.84％とデータ上ほぼ変わりませんが
他エリアの改善が進んでいることもあり、ランクは12位から15位に落ちました。
全国平均では、平成30年度の58.29％から63.16％と、若干改善されてます。
今回は初めて、引取数（収容数）のワーストランキングも調べてみました。
犬猫合計で年間4,000頭以上収容されるエリアは、広島と愛知
3,000頭以上は、山口、愛媛、千葉、福島、大分、福岡、香川の各エリアです。
逆に、福井、石川、鳥取、山形、富山と言った日本海側エリアは
ランキングの一番下にずらりと並んでいます。
当然、引取数が少なければ、譲渡もラクですし犬や猫をたくさん殺処分しないで済みます。
また1回の犬編、2回の猫編を見てわかるように、
引取数、殺処分数とも犬より猫の方が多いです。
しかも、その内、幼齢個体の割合は猫が圧倒的に多いです。
（※幼齢個体とは、主に離乳していない個体のことです）
実際のデータを記載します。
令和元年度引取数合計 犬：32,555頭 猫：53,342頭
内訳 犬の成熟個体82.2％（26,751頭）犬の幼齢個体17.8％（5,804頭）
猫の成熟個体32.9％（17,565頭）猫の幼齢個体67.1％（35,777頭）
令和元年度殺処分合計 犬：5,635頭 猫：27,108頭
内訳 犬の成熟個体81.3％（4,584頭）犬の幼齢個体18.7％（1,051頭）
猫の成熟個体32.9％（8,932頭）猫の幼齢個体67.1％（18,176頭）
令和元年度殺処分犬猫合計は32,743頭ですが、
実はそのうち幼齢の猫が18,176頭。つまり殺処分された全ての犬猫のうち
乳離れしていない猫が55.5％を占めているのです。
日本の動物殺処分問題は、現在は離乳していない猫（のら猫）の問題と言ってもよく
殺処分数を減らすには、各地域でTNRを継続して
新しい野良猫を殖やさないことが大切だと思います。
あと1回だけ、譲渡数のランキングや、殺処分ゼロを達成した自治体など
目立ったデータをご紹介する予定です。
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