昨夜、たまたま調べ物があり
環境省のホームページを開いたら
なんと、最新版の犬猫殺処分数(正式名称:「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」)
が公開されてました。
以前は、年末に発表されてましたので油断してました。
拙ブログのアーカイブを見ると
昨年は、11月16日に「速報記事」を書いてます。
ネットで検索すると、どうも今年は8月29日に発表があったらしいです。
なので、「速報!」と言っても、2か月も古いニュースです(汗)
これからは8月末頃には注意してないとなりません・・・。
なお、最新版「平成28年度データ」とは
平成28年4月1日から平成29年3月31日までのデータのことです。
わずか5か月程で、日本全国のデータをまとめて公開するというのは
やや驚きです。これも、動物愛護に世間の注目しているから
と好意的に解釈したいです。
さて、前置きが長くなりましたが、まずは最新データの概要です。
今回も、環境省のホームページをそのままキャプチャリングさせていただきました。

出典:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より
※図をクリックするとすこしだけ大きくなります。
前年度と比べてどう変わったのか比較したいと思います。
環境省のデータページのアーカイブは(たぶん)無く
恐らくデータの発表のたびに上書きされてしまうので
ここ数年、キャプチャリングしてデータを保管しています。

これが、前年度(平成27年度)のデータです。
※図をクリックするとすこしだけ大きくなります。
まず、大切な殺処分数
ここを「ゼロ」にするために、全国の行政や動物愛護団体や市民たちが頑張っています。
犬の殺処分数は前年度より5,387頭減って10,424頭となりました。
猫の殺処分数は前年度より21,517頭減って45,574頭となりました。
犬猫合計の殺処分数は前年度より26,904頭減って55,998頭となりました。
まだまだ多いな、とお感じになるかもしれません。
もちろん合計56,000という数字はとてつもなく多いです。
しかし、以下のグラフもご覧ください。

出典:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より
※図をクリックするとすこしだけ大きくなります。
昭和49年(1974年)以降の犬猫の殺処分数の推移をあらわすグラフです。
平成6年以前は5年おき、平成6年以降は毎年のデータです。
私がちばわんの広報のお手伝いをはじめたのは平成18年(2006年)頃ですが
当時は、今みたいに正確なデータが簡単に見つからなかったので
殺処分数は40万頭と言われてました。
平成18年度で341,000頭ですので、それほどかけ離れた数値ではありません。
当時から見るともうじき1/10まで減るわけですし
犬の殺処分数に至っては、もうじき5桁(1万台)から4桁(千台)になります。
上のグラフを見るとわかりますが昭和54年頃は
犬だけで約100万頭も殺処分されていたのです。
(猫の殺処分は犬よりずっと少なかったのです)
猫の殺処分数は、平成12年度に犬より多くなり、
その後犬の殺処分は減り続けたのに猫の殺処分数はなかなか減らない時期がありました
しかし、今年度は犬より大幅に殺処分が減ってます。
たぶん全国的にTNRが普及するようになり、仔猫を殖やさないことや
成猫も、地域猫として可愛がる風潮が広まってきているのではと期待します。
そのことは平成27年度と比較した以下のデータにも表われています。
所有者不明の犬(成犬)の引取り数は
前年度より2,514頭減って30,003頭になりました。
所有者不明の犬(仔犬)の引取り数は
前年度より1,161頭減って6,509頭になりました。
所有者不明の犬の引取り数合計は
前年度より5,474頭減って41,175頭になりました。
所有者不明の猫(成猫)の引取り数は
前年度より2,266頭減って15,736頭になりました。
所有者不明の猫(仔猫)の引取り数は
前年度より12,185頭減って45,827頭になりました。
所有者不明の猫の引取り数合計は
前年度より17,451頭減って72,624頭になりました。

出典:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より
※図をクリックするとすこしだけ大きくなります。
犬猫殺処分ゼロを目指すのに大切なことは
まずは、センターに収容される犬猫を減らすことだと言われています。
そのために、捨て犬、捨て猫をやめさせることは勿論
TNR活動と、迷子防止が非常に重要になります。
そのことがようやく普及し出した印象です。
そして、上記グラフでわかるとおり、日本全国の殺処分率はやっと50%を切りました。
たった10年前は90%を超えてました。
そして、不幸にしてセンターに収容されてしまった犬猫は
迷子であれば、飼い主を探し「返還」すること
そうでない場合は、一般譲渡で新しい飼い主を探すことで殺処分を減らすことができます。
犬の譲渡数は前年度に比べ1,229頭増え17,646頭でした。
猫の譲渡数は前年度に比べ3,921頭増え26,613頭でした。
ここでも、猫の命を救う活動がリードしています。
ただし、容易に想像できることがあり、犬はもうじき殺処分1万を切るくらい減ってますが、
どうしても、老犬や病気の犬など、譲渡が難しいケースが増えてきます。
猫の処分数はまだ犬の4.4倍くらいありますので
まだまだ譲渡数は増えるはずです。

出典:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より
※図をクリックするとすこしだけ大きくなります。
以上、ざっと、最新データの概要をお伝えしました。
例年のように、各自治体別のデータを詳細に見て
地域別の比較なども行いたいですが、気持ちに余裕のあるときでないと
細かい数字を分析できません(老眼ですし・・・)しばしお時間をください。
いずれにせよ、着実に殺処分が減っていることは
喜ばしいことだと思います。
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