カプアン通信

令和

2019年04月01日 13時31分09秒

新元号。発表になりましたね。

「令和」。パソコンで「れいわ」と入力しても、この漢字には変換されません。

当然です。「俗用」されている言葉や「有名企業」などに使われている言葉は
元号に選ばれない決まりがありましたから
たぶん、世間のほとんどの方は、はじめて聞く言葉だと思います。

ただし、決定直後に「令和」をインターネット検索したとき、
人名で何人か「令和さん」がヒットしました。
最も、多く表示されたのは、早稲田大学の憲法学教授の川岸令和さんでした。
ま、この方は「れいわさん」ではなく、「のりかずさん」です。
早速、取材が殺到しているそうです（笑）

早大政経学部長の憲法学者・川岸令和さんに取材殺到も早大広報課は「お話できません」
（2019年4月1日 12時26分スポーツ報知）

「令」の字形は、パソコンなどで表示される、ゴシック体や明朝体のフォントと
楷書や、行書体、教科書体とは、カタチが少し違います。
上のカプアンの写真の文字を入力したとき、文字を間違えたか、と思いました。

官房長官の発表のシーン。

発表の毛筆書きは、明朝系の文字と楷書系の文字の中間のような書体だな、と思いました。
ま、デザイナーのたわごとです。

ニュースでたくさん報道されてますが、「令和」は万葉集からとられました。
実は、日本の元号はこれまで全て、中国の古典から引用されていて
日本の古典の言葉が使われたのは初めてとのことです。
日本の元号ですから、このことはいいことだと思います。

原文と意味を転載します。

『万葉集』巻5　815首　梅の花の歌序

原文
天平二年正月十三日、萃于帥老之宅、申宴會也。于時、初春令月、氣淑風和。梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。

訓読み
天平二年正月十三日に、師（そち）の老（おきな）の宅（いへ）に萃（あつ）まりて、宴会を申（ひら）く。時に、初春（しよしゆん）の令月（れいげつ）にして、気淑（よ）く風和（やはら）ぎ、梅は鏡前（きやうぜん）の粉（こ）を披（ひら）き、蘭（らん）は珮後（はいご）の香（かう）を薫（かをら）す。

意味
天平二年正月十三日に、大宰師の大伴旅人の邸宅に集まりて、宴会を開く。時に、初春の好き月にして、空気はよく風は爽やかに、梅は鏡の前の美女が装う白粉のように開き、蘭は身を飾った香のように薫っている。

（万葉集入門、解説：黒路よしひろ　より）

高校時代、古文が苦手だったので、自信はないですが
ここでいう「令和」とは、良い、爽やかという意味があるようです。
偶然ですが、私の姉は大学で万葉集の研究をしてました。
今度なぜこの句が元号に選ばれたのか聞いてみたいです。

さて、「昭和」は遠くなります。元号がふたつ前になりますから

来月、新しく令和天皇になられる皇太子徳仁親王殿下は
私から見ると、生まれ年がひとつ年上です。
私が長生きできれば、令和の次の元号も経験するかもしれません。
カプアンたちは、令和の次の元号の体験は難しいかもしれませんが・・・。

そうなると、現在、大正生まれの人が長生きだと驚かれるように
昭和生まれは、ずいぶん高齢だな、と思われるようになるのかもしれません。
ちょっと前には、職場に平成生まれの若者が入ってくる。
という話題に驚いていた時期もありましたが
時の流れは早いものだな、と感じます。

新しい時代がどんな時代になるか、わかりませんが
良き、爽やかな時代であって欲しいと願います。

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