カプアン通信

いまは、すこしほっとしています。




昨日、午前4時にベッド横のiPhoneが鳴りました。
着信表示に「○○○病院」と出ている文字を見て
全てを悟りました。

電話の相手は、病院の当直の看護師さんで
「心臓がゆっくりになってきてるので、来ていただけますか?」
と落ち着いた口調で話されました。

この朝、病院に向かえるのは、家族で私ひとりです。
急いで顔を洗って、車に乗って病院に向かいます。
外は嵐のような大雨でした。

30分程で病院に着いたら、病棟は真っ暗でしたが
やがて看護師さんがやって来て、案内してくれました
病室は大部屋から、個室に変わっており
これまでと違い、ナースステーションから遠く離れた場所でした。


看護師さんが
「○○さん、息子さんが来てくれましたよ!」
と笑顔で声をかけますが
ベッド横に備えてある「ベッドサイドモニタ」は
全ての値が「0」になってて、
ずーっとアラームが鳴り響いてました。

残念ながら母を看取ることはできず
母はひとりぼっちで旅立ってしまったようです。

父のときもそうでした。
父は、8年前、同じ病院、同じ病棟でしたが
重症肺炎に罹り、入院後数時間後の早朝に亡くなり
看護師さんからの連絡で、病院に急行しましたが
今回と同じでした。


母の入院・転院はこの1年ちょっとで12回におよび
救急車を呼んだ救急搬送も6回におよびました。

若い頃は病気知らず、病院知らずで
62歳で大腸がんにかかるまで健康でいましたが
89歳で心筋梗塞に罹って以来、10年近く病院への通院が続いてました。

去年、コロナに罹って以降、転倒による大腿骨の骨折(2回)
心不全の悪化、大腸がんの判明〜子宮への転移と次々に病気が見つかり
この間、在宅医療を受け自宅看護をしていた時期もありましたが
今年3月の2度目の骨折以降、自宅には戻れず
入院と、特養ホームでの生活が続いてました。

本人はいつも「家に帰りたい」と言っていたので
心苦しく、このことが心に引っかかっていました。
母はもう立てなくなり、酸素吸入が常時必要で、認知症やせん妄があり
夜中の見守りが難しく、自宅看護には踏み切れませんでした。

亡くなってからになりましたが、葬祭ホールなどに送らず
母が望んでいた自宅に帰ってもらい、自室で休んでもらっています。

きのうはまた深夜にアンジェロの夜泣きと徘徊がはじまり
連日あまり眠れず、日中は葬儀屋さんとの打合せや
親戚の来訪があり疲労困憊ですが、
母の闘病が1年以上続き
病院から電話が来る度にドキッ!とする日々が続いていたので
気持ち的には、悲しいとか、寂しいというより、
いまは
どこかほっとしています。


超高齢の身体で1年以上の闘病をよく頑張ったと思います。
最近は長く食べ物が食べられず栄養点滴だけ受けていたので
酷く痩せてしまい、たぶん体重は30キロないと思います。

享年97歳と8カ月
死因は、がんが原因と思われる心不全ですが
大往生と言っていいでしょう。

写真は、臨終の前夜、看護師さんから、
「危篤ではないですが、血圧が上が50くらいの時があり
一度面会されたら」と連絡を受け、
姉と面会に行った帰りの風景です。

ふたりの子供が最後に対面することができました。
看護師さんの洞察は、場合によっては医師より優れています。
主治医は、だいぶ前から、一両日中あるいは1週間以内に
亡くなる可能性が高い。と言ってましたが
母はその予想を裏切るように頑張りました。


明後日、身内でささやかなお葬式をあげます。
さすがにカプアンたちのお世話をするのは難しいので
明日の夕方から1泊、動物病院のペットホテルで預ってもらいます。
アンジェロは、自宅で調理した流動食が必要なので
昨夜は、半分眠りながら流動食を作りました。

夏場でもあり、葬儀屋さんのアドバイスで
母が休んでいる部屋は、
18度の設定で一度も止めずにエアコンがついています。
とても涼しくて気持ちがいいのですが、カプアンママは
風邪をひきそうだといって長袖を着込んで部屋に入ります。


今日は犬の話でなくすみません。
カプアとアンジェロたちをとても可愛がった母なので
カプアンたちも何かを感じとっているかもしれません。

次回は、もしかしたら休載になるかもしれません。
どうぞよろしくお願いいたします。

コメント一覧

カプアンパパ
チャチャ丸さん

ピアニストのチャチャ丸さんですか?
たいへんご無沙汰しております。
チャチャ丸さんのご両親もご逝去されたのですか。
お悔み申し上げます。

母もよく、父のところへ行きたい。とこぼしてました。
私は100歳まで生きるのではと期待してましたが
すこし手前で旅立ちしました。
母は本望だったと思います。
コメントありがとうございました。
チャチャ丸
お母様の旅立ちを
一緒に過ごすことができて
良かったですね。
きっと楽しかった思い出と共に
痛みも苦しみもないところで
新しい日々を過ごすのだと思います。

私の母は6年前にガンを患い、
大好きだった父の後を追って行きました。

2人でケンカしながら
一緒に過ごしているはずです🙂
カプアンパパ
10diana01-roro-mookさん
ありがとうございます。猫の手さんもたいへんでしたね。
今年の夏は滅法暑く、寝る時間が遅くても5時台に起きてカプアンたちの散歩をしていたので、慢性的に寝不足になってしまいました😪
まだ、各種手続きや、納骨や49日の会食の準備がありますが、全てが終わったらほんと倒れると思います。
でも、毎日、年老いたカプアンたちのお世話を続けているのが、気を保てる秘訣かもしれません😅
お気遣いありがとうございます。
10diana01-roro-mook
お母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

カプアンパパさんのお気持ちとてもよくわかります。
同じように動物病院、母の通院、入院と病院ばかり行っていたことを思い出しています。
お疲れ出ませんようにゆっくりなさってください。
難しいと思いますが、睡眠だけはしっかりとって下さいね。
母を見送った後、子供の時以来のインフルエンザにかかりました。
葬儀が終わってほっとした時でしたから。

お疲れ様でした。
カプアンパパ
河本ちささん

お心遣いありがとうございます。☺️
カプアンパパ
まるまるさん
優しいお言葉有難うございます。痛みいります。
おかげさまで本日、無事、葬儀が終わりました。
母を天国へ送りだして、力が抜けてしまいました。
男子ですので、生前、母のからだに触れることはあまりありませんでしたが、病気が重くなってからの面会と、お葬式を通して
ぬくもりのある肌も、冷たくなった肌もたくさん触れました。
ここ数日、生死って何だろうと考えることが多くなりました。

いつもお心遣いありがとうございます。
河本ちさ
お母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます💐🙏
まるまる
お母様、この一年は特に度々の入退院、ホームへの入所と大変な日々でしたね。パパさん、ママさんは常にお母様にとっての最善を尽くされていて、ギリギリまでご自宅で過ごすことが出来たのではないでしょうか…お幸せだった事と思います。最期のお看取りは叶いませんでしたが、その兆候はあってもその時がいつなのかはなかなか判断の難しいところだと思うので、看護師さんに前日に声をかけてもらって面会出来て良かったですね…。たくさんの患者さんを診ている医師より、病棟ごとの患者さんを24時間体制で看ている看護師さんは日々の様々なケアの中から、患者さんからの色んなサインを感じているんだと思います。たしかにカプアンちゃん達の前日の不調は可愛がってくれたおばあちゃまとのお別れを感じ取ったのかも知れませんね。
様々な病気と向き合いながらも、このご年齢まで生き抜かれた事は、まさに「大往生」。苦痛から解放されて久しぶりの我が家へのご帰宅をきっと喜んでいらっしゃるでしょうね。
お母様のご冥福を心よりお祈りいたしております。後々お疲れが出ませんように、なるべくお体を休めて下さいね。もちろん、休載なさって下さい。
カプアンパパ
ころままさん
ありがとうございます。ほんとにうちの母と、ころままさんのお母様のケースは似てますね。
しかし、うちの母よりずっとお若いはずなので、きっと回復されるはずです。少しずつでも回復されますよう、お祈り申し上げます。

母は、大腸がんが見つかったときは、年齢や体力的に全身麻酔が耐えられないと判断され、がんの治療はしませんでした。痛み止めだけです。なので、がん判明以降は、いつ命が途切れるかと見守るだけの日々になったので辛かったです。本人にはがん告知はしませんでした。
最期は、ホスピスに入ってもらおうかと思ってましたが、ホスピスはがんの告知をされてない患者は利用できないそうです。

いろいろありましたが、母は命を絞るように使い切って旅立てたようで、時間が経てば違う気持ちも涌いてくるかもですが、安堵というのが今の気持ちです。
犬たちだけでなく、わたしへの応援もありがとうございます😊
ころまま
心よりご冥福をお祈りいたします。
なんか本当にうちの母とかぶってしまって、とても他人事ではなく感じています。
父の時は私も間に合わず看取れませんでした。
うちの母も去年の大腸がん手術の後、本当に次から次に色々出てきて、先週大腿骨骨折で今入院してます。
阿部さん、直ぐには無理だと思いますが元気だしてください。
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