Del Amanecer

スペインとフラメンコ、ビセンテ・アミーゴと映画とフィギュアスケートについて

堀越千秋さんとの対談 ~スペイン大使館のコンフェレンシアへ

2010-04-17 02:47:04 | FLAMENCO~フラメンコ
去年の秋に続いて2回目の講演会。
講演会というよりはコロンビア人ジャーナリストのゴンサロ氏とゲストとの対談という形で、前回はフラメンコアルティスタの大御所ディエゴ・カラスコ氏がゲストだった。
今回はマドリード在住の画家でありイラストレーターの堀越千秋氏がゲスト。
堀越さんは誰もが知っているフラメンコのアフィシオナード(愛好家)で、カンタオール(歌い手)なのだ。
昨日の対談では、なぜ彼がスペインに行き、カンテホンドと出会い魅了されたかということをテーマに、友人のファミリア・アグヘータやマドリードのことなどについても語られた。

終始笑顔でユーモアたっぷりに語られる話はとっても興味深いし面白かった!
着いたばかりのマドリードで荷物を通りに置きっぱなしで宿を探しに行って、でも戻ってきても荷物がまだあったなんて今では考えられないくらいの治安の良さだったのね。

フラメンコに関しては、一番興味深かったのが「DUENDE~ドゥエンデ」という言葉について尋ねられた時。
「ヒターノたちはドゥエンデという言葉を使わない。」と堀越さん。
そうなんだ・・・。フラメンコで大切なドゥエンデ~神が降りてきたかのような鳥肌のたつ瞬間・・・彼らにとっては特別な感覚であっても、きっと心や体で感じるもので、言葉で認識するものではないのかもしれない。
私はドゥエンデという言葉が、とてもゾクゾクするような不思議な誘惑を湛えていてとても好きなのだけど・・・。

堀越さんは
「ピントール(画家)ではなく、カンタオール(歌い手)と紹介してくれてうれしかった。」と笑う。
話していてもどこかカンテ・ホンドのような、深い深い声だ。
そして最後に歌ってくれた。サッと一陣の風が吹いたかのように、その場の空気がアンダルシアの空気に変わった。
・・・暑過ぎて頭が空っぽになってしまう・・・。影は濃く、光は強烈だ。
そんなクラクラするようなアンダルシアの長い真昼を想った。
頭ではなく、彼の声は五感からアンダルシアの記憶を呼び覚ましてくれた。

ああ、スペインへ行きたいなぁ。

昨夜のこの対談はすべてスペイン語だったけれど、内容がフラメンコだったからなのか、とてもよく解ってとても面白かった。
もっともっとスペイン語を勉強したいな。
いい刺激になったね。

堀越千秋さん、素敵なカンテとお話を ¡Muchisimas gracias!



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