１年間ありがとうございます

いつも「医療用かつらブログ」ご覧頂いてありがとうございます

いよいよ１年も終わリますね

たくさんのウイックを作らせていただき　やっとスタートラインに立てたかなと思います

いろんな患者さまとの出合いがあり　今たくさんの方の顔が浮かびます　たくさんの事を教わって

たくさん頂きました　少し成長できたかなと思います

来年もっともっとお返ししていきたいです


抗がん剤が終わり　皆さん回復して

自髪デビューしていただく

ぜひともお手伝いさせて頂けたら・・・　

自分の一番の願いです



最近新しい看板をつくりました

夏に湘南を自転車でふらふらした時、気になる言葉があり忘れかけていたのですが

急に思い出しました



「人と髪に優しい美容室」



いつでもこんな美容室でいたいです

１年間支えて下さった皆様に感謝です

　来年もよしくお願いします

今年最後のウイック製作

今年最後のウイック製作になるMさま

埼玉県からいらしてくれました

大手メーカーのウィッグをかぶり気に入らず　自然なウイックを探しもとめピッピッときていらしてくれました

きの　　「埼玉からありがとうございます。他のメーカーのはだめでしたか」


Ｍさま　「ええ、自情がありまして、高齢の母にがんである事を知られたくないんです、だから母が見て
　　　　　絶対わからないウイックが欲しかったんです」


皆様いろいろ事情がある。結構お母様がショックを受けないようにと言われる方は多い

後　職場に言ってないので、わからないようにとか、いろいろである


今回Ｍさまは自分のブログをかなり読んでくれたらしい

タイトルの中に「旦那様には内緒」というタイトルにはかなり救われたとおっしゃっていた

意外と家族に脱毛した姿を見せたくない＝気を使わせたくない

またどうすればいいかわからず、自分の文章を読んで、これでいいんだと自分の身の置き方を感じてくれたり


自分自身はただ患者さまとのお話で興味深い内容を書いているだけだが、少しでも心の支えになっているのだったら

やっぱりありがたかった

そんなＭさまだから、お互いが信頼し合い、いいウイック作りができた


今の時代は価値観、評価の時代だ

インターネットでは価格比較が出来、高い安いと評価される

美容室も同じ、クーポンマガジンが出来、いつも値段で評価される

自分の美容室も５年間クーポンマガジンに掲載し、何百人と言うご新規さまを担当してきた

だからクーポンマガジンのお客様は評価の目線が厳しい

世間の美容室はいつでも評価の対象


だから評価の目と信頼の目は、自分は肌で感じる

これも世間の流れだから仕方ない

それが嫌で割引はやめた


ただウイック作りは、全く違う世界

患者さまとウイックを作る再現美容師は信頼で結ばれる

患者さまは脱毛し、どうしてもウイックが必要そんな思い、藁をもつかむ気持ちでいらした

患者さまの心を感じ、絶対いいウイックを作らせてもらいますという美容師の思い

心意気と言うか、何というか、そこには何かが生まれる


今年１年間を通し、女性の髪に対しての思い、体、そして髪も命の一部である事を強く感じた

だからこそいいものを作りたい

思いのないメーカー、の実情を見て情けないと思うし

やっぱり比較されたくない


１年間蓄積された思いだけど、、独りよがりかもしれないけど

自分の思いをわかって下さり、応援して下さる方が増えてきた

先日も、自分のお店のウイックのパンフレットを持っていき、がんのセミナー等で出会った人に

きのさんと言う人がいて素敵なウイックあるよとすすめてくれ、すぐ制作依頼が入った

もう来年の製作依頼も結構入っている

コメントもたくさん頂くようになった


自分が好きでやってる事だからどうう思われてもかまわないと思っているが

患者さまの応援には、正直泣ける

そして心は熱くなる



久しぶりのショートヘアー　フィットさせるにはテクニックがいる

今年最後のＭさまのウイッグは出来上がった



Ｍさま　　「きのさんは思った通りの人だった、ウイックも・・・ここまできてよかった」


Ｍさまありがとうございます。Ｍさまのウイッグを作れて幸せです

いろいろな

以前お店にいらっしゃる方のほとんどが乳がんの方ばかりだったが

ここ３人連続で子宮がんの方が続いた

いままで知らなかったが。子宮がんん方は３０～４０センチもメスを入れ、足の付け根のリンパまで切るらしい

先日いらしたTさまも１カ月前に手術を終えまだ本調子ではなく、はじめて階段を上がったらしく、２階の個室にあがるまできつかったそうです


髪にはこだわりがあるTさま何社か選んで決めたいとのことで見学にいらしてくれました

きの　　　「今日はありがとうございます、まだ手術を終えたばかりだそうで」

Tさま　　 「結構階段きつかったです、パンフレットを見ていいなと思いました、
ただ病院のウイックも気になるので一度見せて頂きます」


ご友人と一緒にいらしたTさま、ウイックを試着してピッタリ、ご友人んも自然さにビックリ

Tさま　　 「もう決めたいぐらいだけど、一度他もみて、決めます」


結構経験したので、うちのウイックに合う、合わないはすぐわかる　
Tさまはすごく似合っていたが選ぶのはTさま

一度お帰りになった

何日かして電話が入り、やっぱりお願いしたいという


きの　　　「他のウイッグはいかがでした」

Tさま　　 「毛質は悪くなかったんですけど、少し薄かったのと、一番気になったのが、
　　　　　　ウイックをマネキンにかぶせて他の場所でカットしてくるとの事
　　　　　　素人的に考えても自分に合うウイックは作ってもらえない気がしました　
やっぱりANGELIQUEさんがいいと思いました」


大手S社さんの考え方なのだろうが、自分としては、ウイックをマネキンにかぶせて違う場所でカットすることは

自分の発想から言うと信じられない

だって自分達のお店は　ウイックをかぶっていただき、穴があくほど患者さまの顔を見つめ

似あうところに段を入れ　厚みを削り、フィットさせる事を繰り返す

そして最終的にやっとフィットしてくる

やっぱりウイック屋さんの発想は違う

なじんでなくても我慢してね みたいな考え方にしか思えない


そのようなメーカーと比較されるのもいやだし

患者さまの事考えたら　おかしいに決まってる

でもそんなメーカーが何故かトップブランドとして、病院で地位を確立している


自分達は一番末端にいる　ウイックを１から作る美容師は真面目に、そして細々と

患者さまのためにと、休みを削り少しでもお役にたてればと病院を回っている

１つ１つ感動があり、もっと喜んでいただきたい思いばかりが強くなる

正直全国の方声を大にしてにお伝えしたいぐらいだ

ただあまりに知られていない

発信するのが苦手なのだろう


でも　Tさまはうちのお店を選んでくれた



最近は形状記憶されたカールを生かしたウイック作りをしている

これがいいと言ってもらえる



ナチュラルなパーマヘアが形状記憶されたウイック　ANGELIQUEオリジナルスタイリング



Tさま　　　「髪色も明るめで柔らかい感じが全然違います」


うれしかった

2個目のウイッグ

やっと抗がん剤が終わったAさま

以前はA社で作ったそうですがパサツキがひどくもう１個欲しいとの事で都内からいらしていただきました

きの　　「２つ目の制作ですね、たしかにパサツキかなりでてきています」

Aさま　 「まだまだ自毛デビューは先になりそうなので、思い切って作る事にしました。パンフレットを見て
　　　　　探してANGELIQUEさんにお願いすることにしました」

ウイックも１回買えばしばらく使えそうだがどこのメーカーも、傷みは出てくる

まだ小さいお子様がいるAさま、まだまだこれから人とのかかわりも多いと思う

ミディアムのウイックを試着してもらうとピッタリ


ヘアエピテーゼのウイッグは毛先に軽くパーマがかかった状態で入荷してくる

そのままだと少しパーマが強いが、水分を含ませアイロンで軽く、そしてていねいに熱処理すると

ファイバーの形状記憶が取れ、欲しいとこだけ柔らかいカールを残しておくことが可能なのです


他社さんのウイックは軽いボブ、少し傷んでくると、不自然になりやすい長さかもしれません

今回製作のウイッグは気持ち長めのボブに少しカールがつくと

柔らかいミディアムに



Aさまのやさしいお顔にぴったり

また帽子をかぶっても自然な感じになります


まだ１年近いウイッグ生活、いい形で過ごせるお手伝いが出来たかな　願うばかりです　

カットの大事さ

誰でも美容院に行く　数多くの美容院にいって、カットがいいとか悪いとか

必ず感じた事があると思います

ウイックも同じ、いや、数倍カットの良し悪しは顕著に出るものです

今日いらしてくれたAさま

他社の製品ですが、自分のカットを気に言っていただき、今回も調整しにきていただきました

きの　　 「おひさしぶりです」

Aさま　　「7月はありがとうございました。きのさんにカットしてもらって、ウイックがよみがえりました」
　　　　　自分の好きなカットというか、とにかく気に入っています


きの　　 「ありがとうございます、何かうれしいですね」


Aさま　　「私は以前は自分の好きなカットに出合えず、ずっと青山までわざわざカットしにいっていました
　　　　　ただ、病気になって脱毛してしまい今はいけなくなってしまったんですよ」

きの　　 「そうだったんですね、カリスマ美容師ですか」

Aさま　　「きのさん知ってるかわかりませんがMINXの岡村さん」

きの　　 「え～っ、知ってるも何も、今やカリスマ美容師でもトップクラスですよ
　　　　　　それに、岡村さんの書いたカット教本に感銘を受け，
　　　　　　５年前にお店のカット理論を全部やりなおし
　　　　　　１から教科書にそってやってみました。１からやるのは大変でしたが
　　　　　　今は岡村さんの理論をベースにしたオリジナルができあがりました」



Aさま　　「だから　何か岡村さんと通じるものを感じていました そんなかたにやってもらっていたから
　　　　　カットの良し悪し、好き嫌いはしっかりあります　きのさんのカットはすごく気に入っています」

きの　　 「そんな自分は大したことないけどうれしいですね　ウイックのカットにも生きています」






Aさま　　「生意気ですが　きのさんの制作事例を見て、日を追うごとにウイックのカットも洗練されてきているのが感じ取れます」

きの　　 「ビックリしました　そこまで見ていただけてるとはおもいませんんでした。いい意味で患者さまに鍛えられました
　　　　　今は喜んでいただき感謝のお言葉をいっぱい頂きます」

毎月　ウイックをコツコツ作っている、個室なので患者さまと自分だけの世界、スタッフも自分のカットが

変わって来ているのも誰も知らないし　何でウイックの方がこんなに増えてるのかは謎だと思うし

１２月はメンテナンスにものすごくたくさんの方が来てくれ　やっぱりちゃんとしたものがつくられているんだと

少しずつ自信になってきている

ちゃんとわかってくれる方がいてありがたかった



自分たちの扱うヘアエピテーゼはロングのウイックをカットする

だから出来合いのものが何もない



ロングのウイックはこんな感じだがここから自分のスタイルを創造できる方は少ないと思う

大手のウイックメーカーに比べ不利な条件もたくさんあるかもしれない

ただ、お顔にフィットさせる術は患者さまに教わるしかない

患者さまの声を心で聴かなければ進まない

でも信じてもらうしかないし

信じて下さる方がいる



自分もこれからだが今日のAさまのようにたまに　正しく進んでいるか教えて下さる方がいる

A様ありがとうございます　感謝です










　　　　　　

最後の病院訪問

来週火曜日が最後の休みなので、気になっていた病院へ、パンフレット補充をしにお茶の水に出かけた



先日、順天堂大学付属病院で手術をした患者さまから、ウイックの制作依頼があり、作らせていただいた

その方はインターネットで、うちのお店を知っていただいたのだが、パンフレットがなかったとのこと

確か設置したはずだが、３カ月ほど訪問していなかったので、無くなってしまったのかもしれない

心配しながら、乳腺外科の前に行くと、確かに表には出ておらず

横よく探すと、一番奥の、目立たないところにありました。よかった

補充して帰る事に


お茶の水、秋葉原は今年から病院を担当した。いったい何回来たのだろう



とにかく今年は休みの半分以上を病院訪問に充てた

一番多い病院は、年間２０回以上訪問する

さすがに覚えていただけるようになった

何故か不思議なのだが。病院を回ると患者さまからお問い合わせが入る

あまり減っていなくて、少し補充しただけでも？？？？

ただ、いったら必ず一番目立つところに移動させるからかもしれない

やっぱり訪問していくといろんな事もわかる


ことしはたくさんのウイックも作らさせてもらい、たくさんのお声をいただきました

ありがたい事です

もっともっと喜んでいただけたら

たくさんの出会い

感謝です

免疫力アップ

ウイックのカットのご依頼がありました

千葉県でもなかなかカットしてくれるところがないらしく探しに探していらしてくれました

卵巣がんの手術を終え、抗がん剤の影響で脱毛してしまったそうです

今回は違うメーカーのカット

医療用ではないし、デパートで購入したらしくお顔にはフィットしてるとは言えない状況

今日初対面のEさま　８月に手術して抗がん剤治療中とは思えないほどテンション高っ

最初から意気投合して、いろんな話をしました

八千代医療センターで手術を受けたEさま、先日パンフレットの設置に伺った病院でした


きの　　 「夏ごろ病院に行き設置をお願いしましたが、かなわなかったんですよ」

Eさま　 「え～っ何で、私が先生に直訴してやる」

きの　　 「先生とそんな仲がいいんですか」

Eさま　　「普通」

きの　　 「・・・・・・」


そんな調子でとにかく生命力を感じる

そんなEさまの口癖

「免疫力あ～っぷ」とにかくその言葉がでる・・・何かホントに言葉だけで免疫力がアップしてそうだ


Eさま　　「なんか病気っていろいろ教えてくれるよね」

きの　　 「きっとそうだと思います、何を一番感じましたか」

Eさま　　「やっぱり家族の大切さ、自分は生かされてるなってこと
　　　　　だって、手術が成功した時、主人が、これからの人生、２倍濃く生きよう、俺がそうするって
　　　　　いってくれたんです」

きの　　 「素敵なご主人ですね、見習わなきゃ」


そんな話をしている間にカットは、終了した




きの　　 「可愛くしての注文、可愛くなりましたか」

Eさま　　「可愛～い　自毛でデビューのときはまた絶対来ます」


いろんな患者さまがいます

いろんな状況があります

Eさんから、大切なことと、元気をもらいました　感謝です
　　

出張

出帳をお願いされました

春にいらしたときも、体調がすぐれず、

親友が、いらして、ウイックを試し、ここならいいかもと

一回も見ずにいらしてくれました


今回もお店にご来店頂くはずが体調がすぐれずいついけるかわからないので

もしよければ家でメンテナンスをしてほしいという

今は腹水がたまり苦しいという

4500ccもあり、先日2000cc抜いたという


Kさま　自分と同い年

お子さんも一人、中２の男の子だが、やはりうちの長女と同じ

受験をして中学に通っている

結構、共通点がある

Kさま　　「受験て、大変でしょ、あの時胃が痛かったんだ、でもみんな胃が痛いみたいな話してたし、
　　　　　あ、そうなんだみたいな で　受験が終わって、医者に行ったら即手術でしょ」

きの　　 「そうだったんですね、受験は大変ですよね、奥さまが・・」

Kさま　　「同い年なんだ　来年、修学旅行あるでしょ」

きの　　 「そうそう　あります」

Kさま　　「やっぱり、男の子だから、準備とか、ま、できると思うんだけど、やってあげたいんだ」


少し傷んできた、毛先をカットし、コーテイングをする


Kさま　　 「やっぱり使ってると、傷んでくるものなんですね、だいたい１年か一年半ぐらい使えるのかしら」

きの　　　「そうですね、いい状態で使うのはそれぐらいかもしれません」

Kさま　　 「あと1年ぐらいか・・・もしね、また作るときがあったらあなたにお願いしたい」

きの　　　「もちろんです、必ず作ります　いや作らせて下さい」



自分とおなじ時代を生きてきたKさま

いろんな思いが、心に刻まれる

自分が出来る事なら、なんでも・・・・

うまく言葉に言い表せない

ヘアエピテーゼ協会定例会

今年最後の勉強会

全国からメンバーが集まりました

かつらの学校新メンバーの卒業試験


そしてがん経験者のメンバーによる　がん体験談

ほとんど毎日患者さまと接しているので、たくさんの話を聴く

それでも、経験している同じ仲間の話は

すごく心に響き、患者さまの生の声、本当の思いを感じる事が出来た

このような勉強会が２カ月に一回行われている

勉強になる

自分も試験を受けたのは２年前　あっという間だった

いつの間にか増えた仲間に、自分が患者さまに教えてもらった事をお話しする

先輩の役目

これからウイックを扱い始めるのは、チャレンジだが

素晴らしいチャレンジになる　今改めて感じる

患者さまに返せるのはウイックを作り、自髪デビューのお手伝いをする

毎日が発見で新鮮・・・やっぱり感謝です

ホームページで

先日いらしてくれたKさま

パンフをみて、ホームページで調べに調べていらしてくれました

きの　　「今日はありがとうございます。いっぱい調べてくれたんですね」

Kさま　 「そうなんです、せっかく作るからしっかりしたもがほしくて」

もう手術は終わったという　脱毛に備えて、アートメイクをしつけまつげも付けるようになったという

髪もショートボブでどこから見ても病気には見えない、スタイリッシュな女性です

もう抗がん剤がスタートするKさま

ロングウイックをかぶっていただいて気に入っていただいた

ロングウイックは意外とどんな方にもフィットしやすい

ただお顔に合わせた段、を入れると急激にフィットしてくる



Kさま　　「これよくないですか　すごい自然ですよね、」

何度も問いかけて来る

初めてのウイック、初めて見るウイック姿、いいと思っても多少の不安はある

きの　　「ホントいい感じに仕上がりました」

Kさま　 「病院の美容室に最初に行ったけど、なんかピンとこないし、
　　　　　ウイックの相談会で調べずに買って、不自然なウイックをかぶっている人をいっぱい見て
　　　　　自分はちゃんとしたのをと思って調べてここに来ました

きの　　「そうだったんですね」

Kさま　 「病院も　こういうウイックを作る人がはいればいいのに」


Kさまにお言葉を頂きありがたかった


高くて変なウイックが堂々と病院のトップブランドになったりしている

やっぱり価値のあるウイックを作りたい、もっと広がってお役にたちたい

強く感じた１日でした。