第91回選抜高校野球大会の戦力分析です。
昨年は記念大会ということで、
例年より4校多い36校が出場しました。
今年は例年通り32校が頂点を目指し争いますが、
果たして去年の大阪桐蔭のような「一人勝ち」のチームが出現するのか。
近畿勢が覇権争いの中心に座ると思いきや、
今年は星稜、東邦、札幌大谷など多士済々の好チームが目白押し。
全く優勝争いは混とんとしているといって良いでしょう。
いったいどんな大会になるのか。
まずは出場各校の戦力分析を。
しかし参考にするデータはあくまで秋の時点でのもの。
一冬越して「確変」したチームはどこか、
それを見るのも一つの大会の楽しみです。
≪第90回選抜高校野球記念大会≫
【出場校戦力診断】
北海道・東北(4校) 投 攻 守 総合 ランク
札幌大谷 (初) 85 85 80 85 B+
勢いに乗って神宮大会を制したニューフェース。分厚い投手陣に強打を絡めて、選抜でも快進撃を狙う。
札幌第一 (3) 75 85 80 80 C
強力打線武器に選抜初勝利を狙う。投手陣は継投が軸だが、エースの台頭を願う。
八戸学院光星(10) 85 90 85 85 B+
ここ数年の中でもかなり力を持ったチーム。打線の破壊力は春夏準優勝時に匹敵するとの評価も。
盛岡大付 (5) 80 85 85 80 B
実戦で鍛え上げられた厚い選手層のチーム。エース阿部が全国レベルの相手に好投できれば、夢は広がる。
関東・東京(6校) 投 攻 守 総合 ランク
桐蔭学園 (6) 80 80 80 80 C+
久々の出場で上位狙う。打線中心のチームだが、全国レベルの投手にどう立ち向かえるか。
春日部共栄 (3) 85 80 85 80 C+
エース村田の存在が大きく打線も強力な好チーム。しかし何といっても本多監督の不在が痛い。
山梨学院 (3) 85 80 85 85 B-
関東で化けるとすればこのチーム。春の戦い方知る名将の下、しのげる守備力で狙いは8強以上。
習志野 (4) 85 80 85 80 C+
聖地に響くか美爆音。圧倒的な応援背に、エース飯塚が好投できると十分に戦えそう。
横 浜 (16) 90 85 85 85 B
超高校級クラスがずらりと顔をそろえる圧巻の戦力。しかしそれで勝てるかといえばまた別の話。どのような戦いとなるか。
国士舘 (9) 75 80 80 75 C
戦力で突出したものはないが、粘り強さを備える。春の戦い熟知した名将が、勝ち上がりの秘策を練る。
東海・北信越(4校) 投 攻 守 総合 ランク
東 邦 (30) 85 90 85 85 B+
エース石川と主砲熊田を軸に狙いは大旗。戦いがハマるのかハマらないのか。焦点はその辺にありそう。
津田学園 (3) 85 85 80 80 B-
硬軟自在の攻撃力が、ドラフト候補のエース前を援護。臆せず戦えれば、結果を残せる。
星 稜 (13) 90 85 90 90 A-
念願の優勝へ、機は熟した。スーパーエース・奥川が最後まで負担なく投げられるような控え陣の奮闘が優勝へのカギか。
啓 新 (初) 85 80 80 80 C+
うれしい初出場。投手を中心として、しっかり守って勝機をうかがう。北信越大会の星稜戦を再現したい。
近畿(6校) 投 攻 守 総合 ランク
龍谷大平安 (41) 85 85 85 85 B+
高いレベルでチームがまとまる近畿大会V校。選抜では実績を残し、狙いは全国制覇しかない。
明石商 (2) 85 85 90 85 B+
底知れぬ実力を持ちV候補の一角。守り抜き勝利をつかむスタイルは春向き。地元優勝なるか。
履正社 (8) 90 85 85 85 B+
抜群のポテンシャル誇る投手陣と長打が自慢の打撃陣。ここ一番を勝ち切れる力が付けばVも視野に。
智弁和歌山 (13) 80 90 80 85 B
新生智辯和歌山の初舞台。投手陣に不安あるも打撃で粉砕する従来の戦い方で連続の決勝進出目指す。
福知山成美 (3) 80 80 80 80 C+
こじんまりとまとまるチームだが、その分団結力は強く粘りの野球が身上だ。
市和歌山 (6) 80 80 75 80 C
負けて、負けて、負けて覚えた野球の力。秋の粘り強い戦いぶりを聖地でも。
中国・四国(5校) 投 攻 守 総合 ランク
広 陵 (24) 90 90 85 90 A-
合言葉は「星稜へリベンジ」。攻守にしっかりとまとまりを見せ、秋以降の上積みも期待できる優勝候補。
米子東 (9) 75 80 75 75 C
あの名門が帰ってきた。秋は接戦の連続を勝ち上がり、粘り強さと経験値を得た。春に生かしたい。
市 呉 (2) 80 80 80 80 C+
前回出場時に残した「足跡」を確かなものにしたい春。守って守り抜く野球は前回も際立っていた。
高松商 (27) 85 85 85 85 B+
総合力で戦う名門。打線は前回準V時よりも地味だが、投手力はむしろ上の評価。前回の再現が期待できそう。
松山聖陵 (2) 80 75 75 75 C
3度目の正直で甲子園初勝利狙う。過去2回出場時の「大エース」はいないが、しのいで勝機を待つのがスタイル。
九州(4校) 投 攻 守 総合 ランク
筑陽学園 (初) 90 85 85 85 B+
レベル高い九州を制した高い投手力と安定した攻撃力。初出場だが、波に乗れば快進撃も期待できる。
明 豊 (3) 85 90 85 85 B+
九州では屈指の戦力を持つ強豪。強力打線は全国レベルの破壊力で、一気に試合を決める。
大 分 (初) 80 80 85 80 C+
ほとんどの選手が中学時代からのチームメイト。そのチーム熟成度は今大会でも屈指だ。
日章学園 (初) 80 75 80 75 C-
中学時代九州大会を制したメンバーがそっくり高校に上がりチームを編成。経験値の高さは見ものだ。
21世紀枠(3校) 投 攻 守 総合 ランク
石岡一(関東・茨城)(初) 85 65 80 70 D
147キロ右腕、岩本にすべてをかける。先行逃げ切りの形で戦えれば、聖地でもいい戦いができる。
富岡西(四国・徳島)(初) 75 80 70 75 D+
不安の残る投手を含めた守備をどう整備してきたか。全国レベルの相手をなぎ倒した四国大会の再現を狙いたい。
熊本西(九州・熊本)(初) 70 75 75 70 D
全国レベルのチーム、投手と対戦した時にどのような野球ができるかがカギ。秋機能した打線で活路を開きたい。
次回は、大会の展望です。