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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

小よく大を制す

2014年03月17日 | 相撲

大相撲春場所は中日を迎えました。

春場所を称して、
『荒れる春場所』
と言ったりしますが、
今場所は『荒れない春場所』となっており、
期待される力士たちがその力通りの相撲を取ってくれて、
後半に向けて期待が高まってきました。


両横綱は、
昨日も万全な相撲を見せて全勝を守りました。

日馬富士は場所前の”休場明け”という不安を吹っ飛ばす、
彼らしいキップのいい相撲が蘇ってきています。

過去6度の優勝はいずれも中日に給金を直した時のもの。
なんでも、
8連勝で立ち上がった場所の【優勝確率】は100%だそうです。

とすると、
今場所も?
今の動きの良さだと、
大きな疑問符は付きませんね。


一方『大横綱』の白鵬は、
今場所も安定感抜群。

何でも7場所連続の中日での給金直しということで、
その安定感にはいつも脱帽させられますね。

昨日の高安との取り組み。

お互い半身の態勢で上手を取れない状況での攻防の中、
白鵬が上手を取ると、
館内から期せずして大きな拍手が沸き起こりました。

すると、
すかさず上手投げ。

『万全とはまさにこのこと』
という様な相撲っぷりは、
浪速っ子のココロをガッチリと掴んでいます。


そして横綱を狙う『綱取り場所』の鶴竜は、
昨日は1敗同士の関脇、豪栄道を激しい攻防の末破り、
1敗を堅持しました。

両横綱の牙城を崩し、
なんとか『綱取り』につなげたいところです。


この3人の力士が優勝を争う展開ですが、
土俵を沸かせてくれているのは何と言っても、
『未来の曙-貴』
と言われている遠藤と大砂嵐。

昨年の後半に彗星のように土俵に登場してきた二人。

遠藤は『学生出身で、ザンバラ髪』というところが、
大砂嵐は『エジプト出身で、ラマダンでは断食をして土俵に上がる』というところが、
その相撲内容よりも大きく報道される存在でした。

しかしそんな中で、
2人ともに着実に実力を蓄え、
今や幕内で最も恐れられる平幕力士として、
土俵を沸かせてくれています。

昨日はその二人の対戦。

館内の大歓声もさることながら、
その内容はすさまじいの一言。

『未来の大関、横綱候補』

と言っていい存在になってきていると思います。

昨日は遠藤が、
全勝・大砂嵐の怒涛の攻めを土俵際で逆転。

柔軟で相撲勘抜群の取り組みをみせ、
4連敗のあと4連勝で星を五分に戻しました。

敗れた大砂嵐も、
土俵に上がるごとに相撲というものを覚えてきて、
力だけではない技巧や、
理詰めの相撲を見せてくれるようになりました。

これからもライバルとして、
切磋琢磨してくれることが、
強く望まれる二人ですね。


さて、
そして最後に。

昨日最も館内が沸いたのは、
何も上記の一番だけではありません。

”幕内最軽量”の苦労人にして『技のデパート奄美支店』里山が、
大きな200キロにならんとする臥牙丸 を下手投げに破った相撲は、
まさに『小が大を制する』という、
日本人の琴線にいちばん引っかかる一番で、
館内大歓声でしたね。

先場所の同じ対戦では、
昨日と同じように相手の懐にもぐりこんだ里山でしたが、
臥牙丸は太い腕で小手に抱えて強引な投げ。

里山は『腕折れちゃうんじゃないの?』という感じで、
もんどりうって土俵下まで転げ落ち、
敗れてしまいました。

しかし今場所は違った!!

同じような体勢になられながら、
うまく体を密着したり離したりして投げを打たせず、
相手がへばったところを見計らって、
自らが下手投げを打って、
76キロも重い相手を一回転させました。

見ていて『痛快!!』
と思ってしまうような一番でしたね。

先場所は幕尻で悔しい千秋楽負け越しとなってしまったこの32歳の苦労人。
しかし”温情裁定”で幕内に残ることができて迎えた今場所。

やはり軽量力士だけに【大勝ち】は出来ないのですが、
しぶとく1つ1つの白星を積み重ねていって、
まだまだ勝ち越しは射程圏内に収めています。

館内を、
そしてテレビ桟敷を沸かせることができる、
小兵でキップのいい相撲。

応援しています。

そして里山が、
いつの日か大横綱・白鵬に挑戦する日が来るといいなあ。

それにしても、
昨日の一番は痛快でした!


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