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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

大相撲名古屋場所 展望

2024年07月12日 | 相撲

大相撲名古屋場所が行われます。

先場所は大の里が史上最速で優勝を飾り、
先々場所の尊富士の新入幕優勝に続いて、
2場所連続でニューフェースの優勝となりました。

大相撲に流れる空気は、
完全に「時代の変革」が強く意識されるものになってきていて、
今場所は果たしてどうなるのか、
注目度は高いですね。


まずは大の里。

先場所は小結で12勝3敗の優勝、
先々場所は5枚目で11勝4敗、
新入幕だった初場所は15枚目で11勝4敗という成績を残しています。

直近の3場所の成績は、
34勝11敗 優勝1回
という成績です。

これは完全に「大関昇進ノルマクリア」という成績で、
2場所前は5枚目ながら上位の力士ともバンバン当てられていましたし、
ワタシの私見ではありますが、
今場所優勝争いに絡んで11勝以上をあげたら、
大関に推挙してもいいのではないかと考えています。

その馬力、そしてスピード、相撲勘などは、
今の角界の中でも1,2を争うように見え、
早く大関に上げ、横綱を狙わせる体制をつくったらいいのではないかと思いますね。

怖いのはなんといってもケガです。

2場所前に優勝した尊富士は、
その時に痛めた足の状態が悪く、
先場所を全休、そして今場所も、
まだまだ全開には程遠い状態のようですね。

今場所休むと十両からの陥落も視野に入ってきてしまうので、
なんだかこれからまた再度番付を上げていくのに、
かなりの労力が必要となってしまいました。

今場所再入幕を果たした若隆景も、
関脇をずっと維持していて、いつ大関に上がるか?と期待されていた力士なのですが、
ようやく1年半近くたって再入幕という事ですから、
大きなけがをすると再浮上してくるのはホント、
骨が折れますね。


さて、この大の里。
今場所最も注目される力士ではありますが、
この注目度の中、
果たして自分の力を発揮できるでしょうか。

師匠の二所ノ関親方は、
稀勢の里の現役時代、
何しろ勝負弱くて、
大関昇進も、横綱昇進も、そして優勝も、
ず~っと前に達成してしかるべきだったのに、
結局そのチャンスを逃し続けたという歴史があります。

そして初優勝を成し遂げ、
横綱に昇進して、
「さあっこれから」という時に大けが。

横綱としてはほとんど実績を残せず、
無念の引退となってしまいましたね。

あれほどの大器の力士でも、
メンタルが弱いとこうなってしまう可能性もある、
とのことで、
さて大の里のメンタルはいかがなものでしょうか。

まあ、
先場所、初めての優勝のチャンスを簡単に生かして優勝しましたから、
かなりメンタルは強いのでは・・・・・・・と思ってはいますが、
どうでしょうね。


さて、
そして注目されるのが、
出場を決めた横綱・照ノ富士。

もう最近の横綱の相撲は、
痛々しくて見ていられないような、
満身創痍の相撲になってしまっています。

「もう引退させてやってくれよ!」

ワタシなんぞ画面に叫んでいるような状態で、
ホント彼の土俵には、心臓をグッとつかまれてしまうような、
そんな感覚に陥ってしまいます。

横綱にこんなに苦労させるなんて・・・・・・がワタシの本音です。
(親方株取得の件やらなにやら、いろいろあるとは思いますが、何しろ大功労者ですので、もっと配慮してほしい。)


さらに二人、
注目の「大関」がいますね。

カド番大関の貴景勝と、
先場所関脇に陥落し、今場所10勝を挙げて再昇進を狙う霧島です。

まず貴景勝については、
かなり膝、腰、首など悪いんでしょうね。
毎場所本当にアップアップの状態の相撲が続きます。

それでも元師匠の貴乃花親方をして「本当に強い力士」と言わしめるその相撲センスと体の力などによって、
何とか大関の地位を保っているというのが現状ですね。
確かに実年齢としてはまだ若い貴景勝ではありますが、
相撲年齢、というか、体年齢は、
もうかなり引退に近くなってきているんじゃないかと感じています。

今場所負け越して陥落という事になったら、
彼もまた自分の進退を考えざるを得ないでしょうね。

反対に先場所陥落した霧島は、
まだまだ頑張ってもらわなければならない力士だと思います。

今場所なんとしても、なんとしてでも・・・・・・
大関に返り咲かなければなりません。

力を出しさえすれば、
おのずと星は転がり込んでくると思うのですが、
何かこの2場所は、
相撲自体が完全に崩れてしまっているというか、
自信を完全に失ってしまっているというか、
なんというか、「信じられない」という言葉しか出ない相撲に終始してしまっています。

部屋の移籍等、
いろいろなことがありはしたのですが、
「横綱に一番近い」と言われた力士ですから、
ここはひとつ、踏ん張ってほしいと思いますね。


その他の二人の大関については、
早く横綱への起点となる場所が欲しいところですね。

琴櫻は新大関の先々場所が10勝、先場所が11勝ですから、
新大関としてはまずまずの立ち上がりだと思うのですが、
今が日の出の勢いの力士ですから、
13勝した初場所のような勢いで、
優勝争いに絡んで行ってほしいと思っています。

豊昇龍については、
安定して星をあげる取り口については現在の角界No1だと思いますが、
ワタシは何度も指摘しているように、
取り口が気に入らない。

『絶対に白星が必要』な取り組みでは、
大関だという事を忘れて立ち合いの変化、立ち合いを全く相手に合わせないなど、
「相撲界を背負う存在」になるとしたら問題が山積だと思います。

「勝てば何やってもいい」という姿勢は、
朝青龍や、晩年の白鵬など、
何度も指摘されてきました。

しかし彼等とて、
大関時代にはそんなこと、
やっちゃあいませんでした。

そういうことなどからも、
豊昇龍は将来横綱に昇進するならば、
「心・技・体」の最初に位置する「心」の部分を、
明確に成長したというところを見せてほしいものです。

さて、
そして関脇以下の力士を見ると。。。。。

阿炎が先場所も関脇で10勝を挙げ、
今場所も東の関脇に座ります。

阿炎についても、
いろいろ言われてきてはいましたが、
先場所を見てワタシ、
ちょっと彼に対する認識を変えてきています。

先場所は、
彼の武器である立ち合いの突き放しが、
すべての取り組みで炸裂しての二けたの白星をあげました。

亡くなった先代の師匠、錣山親方(元寺尾)が、
口酸っぱく言い続けていた、
「正攻法で取れ。お前は力があるんだから。」
ということが、ようやく彼の胸にしみ、
変わっていく端緒になっているのかもしれません。

そういう意味で、
今場所の阿炎には、
期待とともに大いに注目しています。

小結には新旧の元気者、
東に大栄翔、西に平戸海が座りました。

特に平戸海は、
どんどん力を伸ばしている伸び盛りの力士。

今後大関を狙えるか否かは、
今場所からの相撲にかかっています。
臆せず、堂々と相撲を取ってほしいですね。
先場所大の里を破った相撲なんか、そりゃあいい相撲でしたから。

前頭筆頭では、
先場所7勝8敗とギリギリで負け越して三役昇進が見送られた、
「永谷園力士」である熱海富士が座りました。

永谷園のCMに起用されるぐらいですから、
人気はもう、関取りの中でもピカ一。
あとは、実力だけです。

あの北の富士さんのお気に入りの力士なんですから、
早く三役に上がってくれよ~。

そして2枚目からも、
一癖も二癖もある力士が、
並んでいますよ。

東2枚目には若元春。
弟である若隆景も復帰してきましたから、
再度兄弟そろって大関を目指すとっかかりの場所にしてほしいですね。

東3枚目には高安。
悲願の初優勝に向かっての場所になります。
毎場所言われていますが、
ケガさえなければ力は優勝に値するところを維持している力士です。
15日間ケガなく土俵を全うできれば、
ホント結果は後からついてくると思います。

相撲ファンの大部分が、
「高安の初優勝が見た~い」
って、熱望していますよ。

西の3枚目には豪ノ山、
4枚目は東が翔猿、西が宇良と、
角界の人気者が並びます。

西6枚目の王鵬、
そろそろ脱皮したいところです。

そして西9枚目に位置する鉄人・玉鷲。
ワタシの一番大好きな力士です。

この玉鷲、
現在初土俵からの連続出場回数を、
1613回としています。

これまでの記録は、
昭和の時代に鉄人として土俵を務めた青葉城の1630回。

そう、
あと17日に迫ってきているんです。

この名古屋場所を無事15日間務めて、
順調にいけば秋場所2日目にタイ記録、
そして3日目に前人未到の新記録となります。

これまでの記録を見ても、
この記録だけは、
ここで玉鷲が破れば、その後更新されることはないんじゃないでしょうか。

なにしろ、
当時は中学を卒業して角界入りする力士が多かったのが、
近年はそんなことはないですもんね。
40歳近くまで長く関取を務めないと、
この記録は破れないですから。

しかし通算出場回数としては、
まだ玉鷲さんの上に8人の力士がいます。
最多出場回数は、
大潮関の1891回です。

まだ278回も出なければ記録は破れないです。
278回というと、18場所半。
まだ3年もあるってことですよ、先は長いなあ。。。。

しかしなんか、
玉鷲さんだったらやってくれるんじゃないかなんて、
期待感があったりするのは不思議なものですよね。

いずれにしても今場所も、
ケガなく千秋楽まで、
土俵を務めてほしいなあと思っています。

幕内出場回数も、
トップの旭天鵬さんに、
あと150回ぐらいまで迫っています。

150回というと10場所。
再来年の1月場所まで現役を続ければ、
おのずとその高みも見えてくるっていうものです。

東12枚目には朝乃山。
西13枚目には返り咲いた宝富士、
東14枚目にも、これからまたどんどん上がっていくであろう、
若隆景が座っています。

14枚目には西にも返り咲いた遠藤がいますね。


ということで、
ちょっと長くなっちゃいましたが、
いずれにしても大相撲は、見どころいっぱいという事。

初日から激闘が期待されます。




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