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第94回 全国高校野球選手権大会 予選展望1 ≪北海道・東北≫

2012年06月23日 | 高校野球

第94回全国高校野球選手権大会 予選展望1


【北北海道】(参加116校)
嵐を呼ぶか、女満別の怪物・二階堂。駒大岩見沢は2・3年の意地を見せられるか。

◎ 女満別
〇 駒大岩見沢 武修館
△ 旭川工 旭川実 白樺学園
▲ 旭川西 遠軽

今年のセンバツで悲願の初出場を飾った女満別のエース、二階堂の出来がすべてを握る。さほど炎天下での連戦とはならない北北海道大会で、二階堂の右腕がさえれば女満別のまさかの春夏連続出場も、現実味を帯びてくる。しかしそれには、バックの援護がどうしても必要。ライバル校に比べてどうしても劣る打撃の底上げができているかも焦点になってくる。対抗には、閉校を控えて”あと2回”の夏に挑む名門・駒大岩見沢を上げる。1年生の入学がないため、2・3年生のみで大会に臨むが、佐々木監督に鍛えられ、なんとしてでも再び聖地への思いも強いだろう。その思いが強ければ、願いはかなう気がするが。3番手には、秋・春と連続して全道8強入りした武修館をあげる。今年こそ悲願の・・・・の思いは上の2強以上かも知れない。安定した戦いぶりは”買い”だ。そのほかでは、例年優勝争いの中心に座る旭川勢に注目。今年戦力的に充実しているのは、旭川工、旭川実に打線活発な旭川西、もちろん名門の旭川大なども圏内。昨年2度目の甲子園を飾った白樺学園は、今年も強打で殴り込みをかける。昨夏決勝で泣いた遠軽など、虎視眈々と優勝に狙いを定める学校も数多く、激戦が展開されそうだ。



【南北海道】(参加128校)
北海・玉熊と北照・大串。エース対決濃厚も、強豪ひしめき波乱含み。

◎ 北海 北照
〇 札幌第一
△ 札幌日大 函館大有斗
▲ 札幌龍谷 北海道栄 駒大苫小牧

甲子園を知る2校のエース対決が濃厚だ。まずは昨年春夏の甲子園出場を果たした北海のエース玉熊。最上級生となった今年、秋は悔しい負け方をしたが春はきっちりと調整して来て全道制覇。直近の練習試合などでは、全国の強豪相手に好投を続けており、今年も筆頭候補に挙がるのは間違いないところ。今年はその玉熊に加え、打線も破壊力十分。昨年よりもかなり戦力アップしている印象で、全国の舞台でも十分に戦える力を持っている。対するセンバツ出場の北照も、エース左腕、大串の安定感は抜群だ。選抜では強打の光星学院相手にひるまず3失点で抑え、そのポテンシャルの高さを全国の舞台で披露した。やや弱いとされた打線も1年生を新戦力に迎えて底上げを図っており、北海に対して一歩も引かない構えだ。この両校が他校を引き離しているという印象だが、レベルの高い南北海道大会、どこが波に乗って駆けあがってくるのかも興味深いところ。まずは水野の右腕に全幅の信頼を置く札幌第一が有力。毎年仕上げてくる函館大有斗も、地区予選を勝ち抜き南北海道大会でのブレークを狙う。春4強に駆け上がった札幌龍谷は、エース蓑田が好投手。名門の北海道栄、駒大苫小牧に、東海大四や鵡川なども覇権に照準を絞る。



【青森】(参加72校)
光星学院の目は、甲子園制覇しかない。ライバル・青森山田は不祥事を払しょくできるか。

◎ 光星学院
〇 青森山田
△ 八戸工大一
▲ 聖愛 大湊 弘前東

昨夏の選手権、今春のセンバツ、両大会で連続準優勝を飾った光星学院。その目は【全国制覇】しか見据えていない。それだけの戦力の裏付けもあり、青森大会で彼らに立ちはだかる”敵”になりそうな学校は、今のところ見当たらない。光星学院は、なんといってもその豪打に加えて春の選抜以降投手陣の充実ぶりに目を見張る。競い合いながら”全国屈指”と言えるほどの投手陣に成長した金沢、城間の両右腕は、まずボロボロに崩れてしまうことは考えにくい。”青森史上最強”どころか、”東北史上最強”という看板を引っ提げ、全国の舞台に4回連続の挑戦をする腹積もりだ。追っていく勢力との差があまりにも大きいため、図式は光星学院vs他の71校となるのだが、そんな中注目されるのは、一昨年まで6連覇を果たしていた青森山田の動向。不祥事により秋からずっと大会出場を辞退しているが、この夏は出場セーフ。光星学院に対するライバル心と意地に期待する。その他では、光星学院を破れるとすれば好投手のいるチーム限定と予想されることから、八戸工大一・東投手や聖愛・山口らに期待するものの、光星打線を抑えきるまでにはいかないのが現実か。『光星がどんな勝ち方で甲子園に乗り込んでくるか』が、最大の焦点となりそうな大会ではある。



【秋田】(参加50校)
小粒ながら野球力の高い秋田商。大館鳳鳴、能代商など甲子園経験者が虎視眈々と狙いを定める

◎ 秋田商
〇 能代商 大館鳳鳴
△ 明桜
▲ 金足農 大曲工 大曲 秋田

本命なき大混戦の大会であることは、間違いない。例年通りの”どんぐりの背比べ”だ。しかし去年までと違うことは、昨夏の代表・能代商が甲子園で残した実績だ。甲子園で2勝を挙げた素晴らしい戦いぶりは、県内各校の選手達に、勇気とやる気、自信を与えている。そんな中で熱い戦いが繰り広げられそうだが、優勝候補の筆頭に立つのは名門の秋田商か。近藤・阿部の2枚看板の確立が夏を見据える上では大きく、誤算がなければトーナメントを勝ち抜いていける態勢が整ったといえる。弱いと言われた打線も冬場の振り込みの成果か、中軸を中心にかなり振れてきた。対抗馬は2校。3年連続出場を狙う能代商と、昨春センバツ校の大館鳳鳴だ。能代商は、昨年の自信が大きく選手が成長。エースの畠山に昨年同様のキレが戻れば鬼に金棒。打線は昨年よりも確実にレベルアップしており、今年も旋風を期待できそうだ。大館鳳鳴は、21世紀枠で出場した昨春のセンバツでの経験が確実にチームの糧になっている。春の県大会では優勝。勢いを持って勝負をかけたい年だ。その他では、名門明桜も例年同様仕上げてきている。もともと選手たちの持っている力は、県内のどの高校にも引けを取らない高いものだけに、優勝に向けてチームが一つになれば面白い。春に結果を残した大曲勢の大曲、大曲工は、地元の期待も高く、注目が集まっている。名門の金足農、秋田あたりまでを覇権の圏内と見る。



【岩手】(参加73校)
花巻東の存在が県のレベルを上げた。大谷で必勝期すその花巻東に、油断ならぬ刺客が続々。

◎ 花巻東
〇 一関学院 盛岡大付属
△ 専大北上
▲ 盛岡三 盛岡四

3年前の”あの夏”。あの夏を超えて、岩手の野球は確実にレベルアップした。今では、全国大会で岩手代表と対戦が決まって喜ぶ相手校の姿はどこにもない。花巻東が全国で戦えるチームを意識したチーム作りをして、それを名門の盛岡大付属、一関学院が追っていくという図式が定着。この3チームは、どこが甲子園に行っても十分に戦えるだけの力を持っている。そんな中、選抜では優勝候補に挙げられながら大阪桐蔭に苦杯を喫した花巻東が、ややその後遺症に苦しんでいる。【全国屈指】の投手力の中心に控えるエース・大谷がセンバツでの調整不足を押しての登板から、調子を上げてきていない。万が一夏の大会でも調子が上がらないのであれば、昨夏、昨秋と同じく小原、佐々木毅の二本柱の大車輪ということにならざるを得ないが、そうなれば他校にもチャンスが広がっていくだろう。しかし花巻東は、春以降その打力に長足の進歩を見せ、今では”打ち勝つ”試合の方が多いのが特徴。先に見据える全国制覇に向けて、どういった県大会になるだろうか。追っていく盛岡大付も、春はその花巻東を破ってV。破壊力ある打線はライバルたちよりも一歩上を行く。投手陣にも不安がなくなってきており、がっぷり四つに組んでも花巻東を寄り切れるだけの力をつけてきている。もう一つのライバル、一関学院の戦力も充実だ。今年は打力を鍛えて、打ち負けないだけの自信を胸にライバルに立ち向かう。3本柱で回す投手力も水準以上で、戦力的に2校に引けを取らない。
その他では専大北上や盛岡三、盛岡四などがあがるが、3強との差は大きく、3強の上位での決戦で甲子園が決まる公算が大だ。




【山形】(参加54校)
会田-下妻に夏は来るのか。追う鶴岡東、日大山形など多士済々の面々。

◎ 酒田南
〇 日大山形 鶴岡東
△ 東海大山形
▲ 山本学園 羽黒

かつての厳しい状況から、東北・仙台育英の宮城のほかに、光星学院・青森山田の青森、花巻東の岩手、聖光学院の福島と、リーダーになる学校の出現でどんどん全国大会でも実績を残してきた東北勢。そんな中で、いまだに”伸び悩んでいる”印象から抜け出すことが出来ない山形県の高校野球。今年もまた、全国で活躍するほど戦力が充実したチームは見当たらない。そんな中、1年生時からずっと注目されていた酒田南の会田-下妻の超大型バッテリーが、全国の舞台を踏まないままついに最後の夏を迎える。会田は『1年生の時が一番よかった』と言われるほど悩みに悩み抜いた3年間だったが、最後に花を咲かせることが出来るのか。147キロのポテンシャルを持つ彼の投球、聖地で見てみたい気はするのだが、どうだろう。願望も込めて1番手に推したものの、実際に大会の中心になるのは、昨年代表の鶴岡東に名門の日大山形、東海大山形の3校だろう。春の東北大会では鶴岡東、日大山形は何もできないまま大敗。3位出場の酒田南がかろうじて1勝を挙げたにとどまった。鶴岡東は昨年同様、少ないチャンスを生かして守りきるチームだが、暑い夏になった時の投手陣の消耗度が心配の種。逆に日大山形は活発な攻撃陣が中心のチーム。両校ともこれといった切り札を持たないので、混戦になることは十分に予想できる。ダークホースでは、山本学園が面白い。相変わらず選手の能力の高い羽黒、近年実績を残す山形中央など、ひとつ波に乗れば一気に駆け上がる可能性のある学校も多く、混戦模様だ。



【宮城】(参加77校)
力で言えば強打の仙台育英が抜ける。東北の巻き返しはあるのか、それともまた初出場の惑星が飛び出るか。

◎ 仙台育英
〇 東北 東陵
△ 古川学園 石巻工 利府
▲ 古川工

仙台育英は、東北大会4試合で33得点と強打が看板。もともと力のあるチームだけに、その力を試合で発揮できれば問題なく夏も覇権争いの中心に座っていくことだろう。新興勢力の台頭を許していたこの2年の総括をし、また王国を築くことはできるのか。永遠のライバル・東北はまだチームとして立ち直りの気配は見せていない。しかし、1年生にいい選手が大量入部したという情報もあり、春とはガラッと変わったチームで夏登場してくる可能性が大。指をくわえてライバルの甲子園行きを見送るつもりは、毛頭ない。ここのところ安定した成績を残す東稜は、平成に入ってから初の甲子園を目指す。エース相内は左腕からキレのいい球を投げ込む。秋に活躍した古川学園、選抜出場の石巻工は、一発逆転を狙ってチーム力の整備に腐心しているところだ。新チームになってから秋、春と結果を残している利府は、硬軟織り交ぜた攻撃力で勝負だが、不安のある投手陣で夏を勝ち抜けていけるか。昨年代表の古川工は、昨年のように波に乗ることが出来れば面白い存在。その他では、石巻商、仙台三なども上位を狙う。



【福島】(参加85校)
聖光学院一極支配は変わらず。焦点はどれだけ圧勝できるか。

◎ 聖光学院
〇 光南
△ 日大東北 学法石川
▲ 学法福島 尚志

聖光学院は盤石な戦力をそろえ、今年も圧倒的にリードする。エース岡野の安定感と打線の得点能力の高さは、『聖光史上最も安定感がある』と言わしめるほど。県大会で敗れる姿というのは、正直想像できない。しかし、そういっても面白くないので、追ってくる後続ランナーたちに目を向けると、ここ数年にはないほど好投手が揃っており、打倒聖光の刺客はたくさんいるという印象だ。まずはプロ注目のエース佐藤を擁する光南が一番手に上がる。秋、春と連続で聖光と対戦し敗れているが、徐々にその差が埋まっていっていることも実感しており、佐藤は聖光相手に【一世一代のピッチング】を狙っている。名門・学法石川の松本は、Max145キロの剛腕。力勝負で相手をねじ伏せる好投手だ。学法石川は、一時代を築いた柳沢監督時代を彷彿とさせる大型のクリーンアップを軸に、力で聖光に対抗する。日大東北にもMax146キロの左腕、園部が控えて投手陣は盤石だ。やや打撃が弱いものの、園部のほかにも3本の投手が控え、層の厚さで勝負。その他、昨秋準優勝の学法福島は、注目のエース谷地が万全ならば戦える戦力。各校とも、県内公式戦で70連勝と王国を築く聖光学院を打倒しようと虎視眈々。迎え撃つ聖光の究極の目標は全国制覇。その両者のせめぎあいで、レベルの高い戦いが見られる。




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