Oh My New York!!

NY勤務を経て、コロンビア大学のMBAへ。現在2年生。大好きなNYでの日々を綴ろうと思います。

New York Knicks SVPの講演会

2007年01月31日 | New York Life
少し前になるが、New York Knicks(NBA)のSVPのGlen Grunwald氏の講演会に行ってきた。聴講者は40名ほど。大半がBスクールの学生だが、コロンビアの他のスクールや、明らかにご年配の方の姿もちらほら。D組からは、Marc とBradが参加。共にスポーツ好き、ウィスラー組で、スポーツ系講演会の恒例メンバー。

○ 本人の略歴

インディアナ大学で自らバスケをプレーした後、シカゴの弁護士事務所に就職。顧客の1人が「NBAのチームを買いたい」と言ってきたのをきっかけに、ビジネスとしてバスケの世界に復帰。当該案件は、Denver Nuggetsの買収という形で実を結ぶ。
その後同じローファームでTrademark License等に関わった後、94年にリーグ拡大で新たに設立されたToronto Raptorsに転職。2人だけで法務部立ち上げ。
その後現在のKnicksに移り、法務関連を超えて、

1)プレーヤーとの各折衝(年俸交渉やトレード志願のヒアリング)
2)Madison Square Garden(NHLのNY Rangersと共有して、巨大コンサートも開かれる、NYでも有名な巨大スタジアム)全体の管理
3)各チームスタッフの人事管理
4)NBA機構との橋渡し

等々、いわゆる「ゼネラルマネージャー」として、チームのあらゆるマネージメントに関わっている。

~以後は、ひたすらQ&Aだったので、いくつか抜粋~

○ Knicksの戦略を簡潔に説明してくれ。
→大きく分けて3つ。
1)Strategy:マイナーリーグのチームを買収し、自らのノウハウで黒字化。フランチャイズを明確にした上で、傘下のマイナーで有望選手を育てることでチーム強化の総コストを削減。
2)Marketing:選手の ①Mental Toughness ②Intensityで、ファンを魅了。
3)Finance:FCFの黒字化。

○ NBA全体としての課題
1) チケット販売への過度依存体質からの脱却 
2) 選手の教育(昨年の大乱闘でのイメージダウンは相当なダメージ)

○ 低迷するKnicksをどう立て直すのか?
1) 思い切ったロスターの入れ替え(若手の起用)
2) (トレーニング等の充実により)実力ある選手の寿命長期化

○ (Knicksは老舗だが)NBAの新興勢力の中で、Competitiveとなるかお荷物球団となるかの分かれ目は?
→サラリーキャップ制の導入やドラフト制度の改革で、新入りチームもポテンシャルのある選手をある程度揃えることができるシステムは整っている。その中で、チームとしての「勝利への拘り」、とりわけ「ラスト3分間」で接戦をものにするための精神力と戦略をどこまできっちり持てるかどうか。

○ Knicksの収益内訳は?
→大まかに、45%がチケット販売、25%が全国ネットの放映料、残りがローカルTV局やラジオ局、商標権からの売上。

○ NYを本拠とするデメリットは?
1)MSGが各種行事で常に埋まっていて使えない。実際の試合会場で練習ができない、またNJの練習場までの渋滞がひどいため、練習量が減ること。
2)マスコミ対応。
3)(選手と言うより経営陣として)NBAの本社があるので、リーグの重鎮が目を光らせているというプレッシャー。

○ 成績が落ちているのに、なぜチケット価格が年々上がるのか?
→それは偽情報。ここ2年は値上げしていないはず。(した・しないでしばし押し問答)

以上、正直、前回のNY MetsのSVPの講演会に比べると、内容の面白さ、またスピーカーの情熱とも、いまいちでした。メッツ、ニックスと来たら、ぼちぼちヤンキースの誰かが来てくれてもいい頃です。。。
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