トウキョウ◎アワー

ふるさとの自然が、愛しい。
懐かしいとよく似てるけど、ちょっと違う。
帰りたいと思うか、思わないかだ。

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2009-11-19 23:43:21 | Weblog

今日は夕方から
息が白くなった。

帰り道では
冬の透明なあまい匂いが
すこし、した。

寒いせいか
人通りも少なくて、
自分の足音がよく響く。


ああ、
北陸と似てるんだ、今日。


たいがい、帰り道は
とりとめもなく、様々なことを思いめぐらす。

リンゴ ゴリラ ラッパ

考える内容は、
しりとりのごとく繋がっていく。


パタパタと聞こえて、
ピンクのパジャマにガウンを羽織った女性が
小走りで横道に入っていった。


『ピンクのパジャマ』

小学校までのあたしのパジャマの色。
寝る時間は9時ちょい過ぎ。

電気が消されて、
両親は別室へ行き、
隣の兄ちゃんが眠ってしまうと、
途方もなく心細くなる。

泥棒のこととか、
幽霊のこととか、
いかにも子供が恐れる話を
いろいろと想像力たくましく、想像する。

そうやって怖くて寝られなくなったとき、
階段の下の洗面所から聞こえてくる
パチパチする音。
母が化粧水を顔につける音。

パチパチパチパチ。

あとはドライヤーで髪を乾かす音。

ブオーーーーーーー


これが、
本当に安心する。
これを聞くとすっと寝付ける。


ここまで考えて、
あたしのマンションの前まで着く。


たっぷり水気を含んだ空気と
晩秋の物悲しさと
ピンクのパジャマがリンクしたのかな。