アメコミとラーメン

SPIDER-MANの100


最近SPIDER-MANネタが非常に多くなっているな。去年の年末から今年にかけて、死ぬほど昔のSPIDER-MANを買い漁ったから、仕方がないか。買ったのは、1990年から始まったこの形容詞のつかないSPIDER-MANが中心。この当時は、ちょうどアメリカから帰国したばかりで、仕事に慣れるのに精いっぱいだったのと、すぐ行けるアメコミ屋が近くになくなったから、買ってないんだよね。X-MENの姉妹誌は買い続けてたのだが、一時SPIDER-MANからは足を洗ってた。

さて、今回は1993年に出版されたSPIDER-MANの38号から40号までをレビュー。3話完結のArc、Light the Night。筋書きをJ.M. DeMatteis、画をKlaus Jansonが担当。Klausが鉛筆画から参加しているのは非常に珍しいな。人物の画はすごい。力強いデッサンの一方で、表情の描き方は丁寧。全体に質が均一でどの号を取っても良い出来。Klausのお陰というより、彩色を担当しているKevin TinsleyとMoran(名前不明)の力なのだが、Electroがニューヨーク中の電気を吸い取り、そしてそれを一挙に吐き出し、輝きだす場面は印象的。それから、全体的にこの当時はDaily Bugleという新聞社の社長だったJJJの画が良いな。一方でSPIDER-MANの描き方はあまりかっこ良くない。表紙画ももう一歩迫力不足なのだが、その中ではましな39号のものを今回は添付画像にした。

話の方は、特に派手なアクションがあるわけでもなく、地味な作品ながら優しい愛が感じられ好きな作品。表紙が今一なので、あまり期待していなかったのだが、良い方に期待が外れ心地良い後味が残った。

この物語の主人公はElectroとコソ泥Charlieそして我らがSPIDER-MANことPeter Parker。3人とも社会の中ではぱっとしない、どちらかと言えば、負け犬。今回のElectroの犯した犯罪は、屋上で花火をあげて大騒ぎした高校生程度のもの。ま、電気を盗んだのだから、窃盗犯にはなるか。SPIDER-MANは知恵や、力を使ってElectroを唐キというより、相手を人間として扱ったことで事件は解決する。一方のCharlieもちゃっかり美人記者と仲良くなるは、仕事はもらえるはで、人生そんなに悪くない的な終り方。良いね。

何と言っても一番良いのは、Peterに子供扱いしたことをJJJが謝るシーン。こんなJJJはあまり見ない。そして、少し長めの贖罪の言葉は心温まる。しかし、Peterが怒って飲み物を頭からかけちゃったことをそんなに簡単に許すようなキャラだったっけかな。(他責かつ結構根に持つキャラだよね。)

それから、オマケながら、SPIDER-MANが犯罪者の顔は忘れないとか言っておいて、全然忘れちゃっているところは、笑えるな。
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