
SPIDER-MANの次はX-MEN。 Jonathan Hickmanのこれまでの世界観を全部チャラにした設定は嫌いだが、話の進め方や台詞回しは評価しているので、結構楽しみ。今月も8号、9号と2冊到着したのでレビュー。
筋書をそのX-MENの世界観を台無しにしたHickman、8号の画をMafmud Asrarが9号の画をLeinil Francis Yuがそれぞれ担当。最近はYuと誰かが交代で描いてるな。Asrarの画は前より良くなっている。やはり、描いていくうちにどんどん腕を上げるんだね。こういうのを見ていくのもアメコミの魅力の一つだね。(別に日本の漫画でも同じだが、読まないから何とも言えない。)添付画像は、9号の表紙。今回の登場人物大集合。家族を大切にするCYCLOPS的な…。やはりこれまでのX-MENの世界観と離れすぎていて違う感。
粗筋をさらっと舐める。古くからのX-MENの悪宇宙生物Broodが地球に来襲した。狙いはKing EggなるBroodが大切にしている卵。それを地球外に持ち出すCYCLOPSとその弟二人等。目的地には、Shi’ar星系のGladiatorやKree星系のRonan, the Accuser、囚われの身のStar Jammers等宇宙もののキャラが総出演。
いつものように、気に入ったシーンや台詞等を紹介。実は話はNEW MUTANTS (“NM”)誌から続いていて、Rhaneが宇宙から持ち帰った卵が今回の騒動の始まりみたいなのは好き。HickmanがNMも担当しているのが功を奏している。
CYCLOPSの末弟Vulcanが再登場。こいつ性格が捻じ曲がったやつだったはずが、何か明るい若者になっている。つまらん。ただし、彼の真面目な兄をからかったシーンだけは好き。
気に喰わない新設定の中で、もう一つ良いのはCYCLOPSのコスチューム。これはYuのお手柄だな。一番好きなのは、Byrne時代か、Jim Lee時代のコスチュームなのだが、今のも悪くない。
ちょっと好きな設定は、Broodを生物兵器にする計画をKree人がたてていること。面白いな。宇宙ものってあんまり好きじゃないけど、宇宙ものでしか味わえないスケールの大きい設定には感心する。
もう一つ、Broodの乗っている宇宙船が、死んでいるんだか、生きているんだかの宇宙生物なところ。何が動力源かさっぱりわからないけど、そこは問題じゃない。これもSF的な想像力の賜物。素晴らしい。
最後に台詞。今回はそれ程気に入ったものがない中CYCLOPSと妻MARVEL GIRLが同じ台詞を使っているところが気に入った。”Can’t this possibly wait?” 忙しいので後で話そうとしているのだが、どちらの口癖なのか。最初はBroo、次はMARVEL GIRLも同じように応える。”Not really.”