
6月末、第二回の朝練ツーリングは、美山に行こうということに。
行く前に調べてみたら、美山とはこういう所。そういえば、前回京都勤務時は、カタナ400で1泊2日で白川郷に行ったなあ。あんな感じのところか。ていうかこんなところに午前中半日ツーリングで行けるとは、どんだけ。おそるべし京都。

朝8時の集合場所は、定番、高雄のローソン。前回一人でブロスで高山寺に行ったとき、バイカーが集まっていたので覚えてた。でも小雨。弱くなる気配もない。
お、一番乗り!しばらくするとOさんのWRがいつもの乾いた爆音響かせてやってきた。

YさんのR1-Zも。

Kさんの796も。そして今回はスペシャルゲストが参加。
話は8年前、東京に転勤するときにさかのぼる。
京都での独身生活に終止符を打ち、転勤とともに結婚することになったGaspard。
引っ越し先のマンションにはバイク駐輪場はあるものの、満車で空きが無いとのこと。
サラリーマンの転勤に時間はほとんどない。泣く泣く手放そうと、バ○ク王のコールセンターに電話。
「2000年式の割と綺麗なカタナ400だけど、5年前に中古で30万強で買ったやつ、8年落ちで値段付くのかな?いくらくらい?」
「その年式のカタナ400ですと、結構希少なので普通20万円くらいになると思います。あとは現車次第ですね。」
「じゃあ見に来てよ」
週末にバ○ク王の査定マンが軽トラでやってきた。
「エンジンも調子いいでしょう?カタナは始動性あんまりよくないけど、スズキのお店でメンテしてるからセル一発でかかるし。リアサスも替えたばかりだし。傷も擦り傷くらいしかないよ、距離もほとんど乗ってないからね。ウィンカーも埋め込みにカスタムしてるから本当に日本刀みたいでしょ」
「確かに綺麗に乗られてますね」(ジロジロ、車体全体からエンジンから査定中)
「まあでも中古で買ったやつだからね。ある程度の値段ならそれでいいよ、時間無いし。
それなりの思い入れのあるバイクだからね。気持ちよく手放したいし」
「はい、頑張らせて頂きます」
・・・・・約10分後・・・・・・
「査定出来ました。5万円で如何でしょう?」
「は? 電話ではおねいさんが概算20万円って言ってたけど。」
「あくまで目安ですので、実車の状況により変わります」
「じゃあ何がマイナスポイントなの?」
「程度はいいのですが人気が・・・」
「ふーん。そう。じゃあ仕方ないね。いいや。売るのやめたわ。」
「ちょっと待ってください、店長に相談してみます。」
・・・・・約3分、店長?か誰かと電話で話している様子・・・・・・
「是非、買い取らせて頂きたいので頑張りました。7万円で如何でしょうか?」
「なんで、さっきは5万だったのが、いきなり7万になるの?」
「店長に相談して決裁取りましたので」
「じゃあ最初から店長に相談すればいいじゃん、小出しにして感じ悪いからもういいや。」
「ちょっと待ってください!私も手ぶらでは帰りたくないので、もう一度だけチャンスを下さい」
・・・・・約3分、また店長?か誰かと電話で話している様子・・・・・・
「駆け引きなしで、11万円で如何でしょう?この値段はなかなか出ませんよ。」
「いいよ、もう帰ってくれないかな。俺の大事なバイクはアンタの会社にだけは売りたくないからさ。」
(すべて実話。今もこういう商売の仕方をしているのかどうかは知りませんが、8年前はリアルにこうでした)
買い取り屋の不誠実さに、ほとほと嫌気が差したGaspardは、次の日、以前からバイクにリターンしたがっていて、カタナを大事にしてくれそうな会社の同僚Tさんにカタナを取りに来てもらい、「タダ」で譲ったのであった。それから早8年の歳月が過ぎた・・・・・

感動の再会! Tさん、8年間大事に乗っていてくれて、本当に有難う!

大事にしてくれていたのがよくわかる。シートが少しほつれてきたけど、もともと少し傷があったよね。

美山のめぐみ 牛乳工房まで、40キロ強、強くなる一方の雨の中を一気に突っ走った。
自分のかつての愛車カタナと並んでTZRで走る。感動。
しかしデカいな、右京区。右京区を抜けるまでで、延々山道40キロ。北海道並みに信号も全く無い。
「右京区、明らかに京都市よりもデカいよね?」と言ったら、アホか、とウケた。
でもそんな感覚。だって京都市というと、3キロ四方くらいの碁盤の目しか普段イメージしてない。

牛乳工房の駐車場にとめて、雨宿り。
上半身はメッシュのプロテクタージャケット(8千円也)なのでびしょ濡れ。夏なのに、ものすごく寒かった。下半身は例のゴアテックス厚手のd3mプロテクター入り完全防水ジーンズ(3万ウン千円也)なので全く平気。みんなでジャケットとグローブを乾かしつつ、バイク眺めて雑談。

新旧愛車の2ショット。お友達に譲ってこその1枚。宝物。

奥さんへのお土産は朝採れ野菜だな。

お昼には帰ってくるのが朝練ツー。高雄のローソンで解散式。
カタナ君、元気でね。