金子あきよブログ

さいたま市議会議員 金子あきよです。 市民のみなさんの声を市政に届けます!

なぜ増えない?さいたま市のPCR検査

2020年04月14日 07時48分25秒 | コロナウィルスとの闘いの中で

新型コロナウイルスの感染が広がり、多くのみなさんが、暮らしに、健康に、心配をされていることと思います。感染拡大は大変深刻な状況です。政府から緊急事態宣言も出されました。爆発的な感染拡大にしてはならない、そのためにみんなが力を合わせなければならない時です。

 コロナ対策で大切なのは、感染拡大の予防と検査・医療体制の確立。この点で、さいたま市のPCR検査の実施数が大変少ないことが大問題となっています。

 

 4月12日現在、相談件数11689件に対して検査数は196件。人口も感染者数もさいたま市より少ない千葉市が実施した検査数は1081件ですから、その5分の1以下という状況です。帰国者・接触者相談センターにいくら電話してもつながらない。医師から必要と言われたのに検査が受けられない。こんな事態を一刻も早く改善しなければ、市民の不安は解消されないし、感染拡大も止められません。

 4月10日に、さいたま市保健所長が「さいたま市の検査数が他の自治体に比べて少ないのではないか」という記者団の質問に「病院があふれてしまうのが嫌で検査の実施基準を厳しめにしていた」と発言したことがマスコミに大きく取り上げられています。

保健所長「病院あふれるのが嫌」 さいたま市の検査数少ない理由

 さいたま市は2月に検査を開始し、今月9日までに171件。同市より人口、感染者ともに少ない千葉市は同日時点で4倍以上の700件を超えた。

 西田氏は、軽症や無症状の患者で病床が埋まるのを懸念したと説明。「検査を広げるだけでは、必要がないのに入院せざるを得ない人を増やすことになる」と述べ、滞在先施設の確保が必要だと強調した。

 (東京新聞Webニュースより  https://www.tokyonp.co.jp/s/article/2020041001002508.html)

 

 さいたま市の清水市長はこの発言が誤解を招いたとして謝罪、検査体制の強化、保健所の人員増員を図ることを表明しましたが、この問題の背景には、政令市中、人口あたりの医師数・病床数が最下位というさいたま市の貧弱な医療体制があります。病院が逼迫するのが目に見えている中、患者数を増やしても・・と検査が抑制されるというのはまさに国の示している方向でもあるわけですが、さいたま市の場合は特に深刻だということでしょう。

 さらに、増員されるという保健所の人員(帰国者・接触者相談センターの業務を行う)も市内の各区にある保健センターからの配置異動だということです。それでは各区での相談がまた追いつかなくなるのでは、と心配になります。国が1990年に850カ所あった保健所を2019年には472カ所にまで統合し、職員も減らしてきた中で、保健所の職員が疲弊しているという問題も重大です。

 国の施策のもとで作られた貧困な保健・医療の実態が、今の、危機に対応できないさいたま市の状況を作り出しています。検査体制の拡充、医療体制の抜本的な改善。どちらも強く求めていかなければなりません。

 


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