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札幌・円山生活日記

北海道ゆかりのマンガが集う展示会~札幌市中央図書館所蔵資料特別展「北海道とマンガのミライ」~

札幌市中央図書館所蔵資料特別展「北海道とマンガのミライ」。数多くのマンガ家を輩出しマンガの舞台としても描かれてきた北海道/札幌で図書館ならではの視点から北海道ゆかりのマンガを紹介する展示です。特別展に合わせて2階図書室に「北海道マンガコーナー」を新設しており『ゴールデンカムイ』含め北海道が舞台のマンガをゆっくりと楽しめます。

本日は「札幌市中央図書館」で所蔵資料特別展「北海道とマンガのミライ」の鑑賞です。妻が我が家近くの地区センターからチラシを持ち帰ってきました。会期は10月12日(木)~12月12日(火)だったので滑り込みセーフ状態での鑑賞でした。会場の「札幌市中央図書館」は市電「中央図書館前」下車すぐです(地図)。本日は今シーズンまだ利用可能な自転車で自宅から来ました。
札幌市中央図書館。
札幌市中央図書館1階ロビー。展示会場はすぐ左です。

中央図書館所蔵資料特別展「北海道とマンガのミライ」チラシ。
ここ北海道は、マンガとゆかりの深い地域であることをご存じですか?
北海道出身のマンガ家は350人以上といわれ、全国の都道府県でも東京、神奈川、大阪に次ぐ、4番目の多さです。
本展では北海道ゆかりのマンガ・マンガ家に焦点を当て、図書館ならではの視点でマンガの魅力をご紹介します。
展示会場入口。
展示会場(写真撮影NGのため以下の画像はお借りしています)。

本展示は内容ごとに以下の6つのパートに分かれています。
「マンガの源流をたどって」、
「マンガで描くアイヌの世界」、
「北海道ゆかりのマンガ家」、
「札幌・北海道が舞台のマンガ」、
「北のマンガの黎明期」、
「マンガで知る札幌の行政」。
最初の「マンガの源流をたどって」では、田川水泡、手塚治虫などの作品を展示。

次からが北海道とマンガ。まず「マンガで描くアイヌの世界」では、アイヌと関連の深い作品が新旧揃えて展示。もちろん野田サトル氏の人気漫画『ゴールデンカムイ』も並びます。
「北海道ゆかりのマンガ家」のコーナー。北海道出身のマンガ家は350人以上といわれ、全国の都道府県でも東京、神奈川、大阪に次ぐ4番目の多さであることを紹介。併せて18名のマンガ家とその作品が展示されています。

中でも見どころとされるのは、大和和紀『あさきゆめみし』(1979~1993年)と山岸凉子『日出処の天子』(1980~1984年)のカラー複製原画。原画をデジタル処理し高度な技術で印刷したものだそうです。

個人的に最も関心が高かったのは「札幌・北海道が舞台のマンガ」のコーナー。驚いたのは北海道や札幌を舞台としたマンガの多さでマンガに登場するロケ地の多彩さにも北海道/札幌の魅力を再確認します。

『波よ聞いてくれ』のロケ地マップ。「札幌フィルムコミッション(一般財団法人さっぽろ産業振興財団)」がアニメを活用したシティプロモーションの一環として道内外のアニメファンを誘致するために制作したものとか。同じような趣旨で「札幌商工会議所」が作成したマンガ聖地巡礼マップも展示されており北海道や札幌の観光振興にもマンガが一役買っていることが判ります。

「北のマンガの黎明期」ではおおば比呂司や加藤悦郎の作品が展示、最後の「マンガで知る札幌の行政」では札幌市の出版物等におけるマンガ活用が紹介さてています。

今回の展示では北海道や札幌には魅力的な場所が多く、それが故に多くのマンガで引用され、その結果として(聖地巡礼などもあり)人の往来が活発になり街の振興にもつながっているということを示したかったのでしょうか。北海道のミライに不可欠な街の活性化と、文化としてのマンガの振興は不可分であるということと理解しました。

今回の訪問のもう一つの狙いは展示物の鑑賞とともに特別展に合わせて図書館2階図書室に設置された「北海道マンガコーナー」。JR札幌駅近くの「アスティ献血ルーム」での献血の際に読んだ『ゴールデンカムイ』の続編購読で当然置かれているであろうと期待した通り1巻~31巻まで揃っていました。今回は10巻~15巻まで読破しました。

改めて感じた『ゴールデンカムイ』の魅力です。サバイバル・バトルのストーリーの面白さや魅力的なキャラクターとともに当時の北海道の地理・歴史やアイヌの人達のくらしを細かく書き込んでいるのが人気の秘密なのでしょう。

その一つ。今回読んだ巻では「円山原生林」などに群生する《オオウバユリ》に雌雄株があり食用にされたのは雌株のみだったとは初めて知りました(単に勉強不足?)。

漫画“あまり美味しくない”と紹介されている『醗酵させたウバユリの円盤』。確かウポポイPRキャラクター「トゥレッポん」が持っていたな・・と思って確認すると右手にぶら下げていました。「ウポポイ」も『ゴールデンカムイ』もアイヌの食文化紹介に役割を果たしているということでしょう。勉強になりました。ありがとうございます。
 
今日は後の予定もあるので3時過ぎに退館です。『ゴールデンカムイ』の今回の購読分以降は当図書館を再訪するか「アスティ献血ルーム」とするかは今後の予定で決めます。いずれにせよ31巻(最終巻)までまだまだ楽しませていただきます。
中央図書館の向こうには「藻岩山」とそのロープウェイが近くに見えました。

中央図書館 所蔵資料特別展「北海道とマンガのミライ」
開催期間:2023年10月12日~2023年12月12日
*第2・第4水曜日は図書館の休館日ですが、展示はご覧いただけます。
展示時間:平日8時45分~20時00分/土日祝8時45分~17時00分 
開催場所:札幌市中央図書館(札幌市中央区南22条西13丁目1-1)
主催者:札幌市中央図書館
お問合せ:札幌市中央図書館
電話:011-512-7355
(2023.12.11)

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