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札幌・円山生活日記

生前個人墓「縁の会」~曹洞宗 萬亀山 東長寺~

東京・四谷の開創約420年の歴史を有する「曹洞宗 萬亀山 東長寺」。1996年(平成8年)より永代供養付き生前個人墓「縁の会」を募集してきました。時代を先取りするような取り組みが人気を集め2014年(平成26年)12月末日をもって定数に達したことから募集を終了しています。後継組織も含め会員数は2020年(令和2年)7月末時点で約13,500人に達するそうです。

今回の東京訪問での主要行事の一つは両親の墓参りです。実は我が家には諸事情で所謂〇〇家代々の墓というものがありせん。このため30歳台の時に相次いで亡くした両親の骨壺は暫くは兄が自宅で保管していました。海外駐在から帰国して骨壺を引き取るように言われ色々と考えて出会ったのが「曹洞宗 萬亀山 東長寺」の個人墓「縁の会」です。当時まだ珍しかった個人墓でこれなら娘達にも迷惑をかけないだろうと応募しました。四谷四丁目にある歴史あるお寺で以前住んでいた四谷三丁目近くで土地勘があるのも決めてでした。その後、我々夫婦の永代供養付き生前個人墓もこの地に求めました。札幌転居前は家族とともに春秋の年2回墓参りをしていたのですが転居後は機会がなく1年半ぶりの訪問となりました。場所は東京メトロ「四谷三丁目駅」が最寄りで「新宿通り」を新宿方向へ歩き「四谷四丁目」の交差点を「外苑西通り」へ右折して5分ほど歩いたところにあります(地図)。

マンションに囲まれた立地に建つ「曹洞宗 萬亀山 東長寺」。


奥が「本堂」です。授戒式などが行われるのですが内部は禅宗らしく簡素な造りとなっています。御本尊は、釈迦牟尼仏、脇侍に文殊菩薩、普賢菩薩を配しているということです。


本堂正面の廻廊に囲まれた空間は一面に水を張った「水の苑」。この世を構成する要素である水、地(石)、火、風、空という五つの要素から成り立っているそうです。

「縁の会」は永代供養一式 一人 80万円。戒名・位牌・銘板・納骨式・納骨堂使用・永代供養含みます。「水の苑」の水の中と回廊の壁面には「縁の会」会員の俗名が刻銘されています。両親の銘板は初期入会なのでこちらの良い場所にあります。刻銘を見ていると夫婦で入会したと思われる人たちとともに姓はなく名前(○○子)だけの方もいます。入会当時に聞いた話では○○家代々の墓に入るのが嫌で入会したという方もいるそうです。


「本堂」地下2階の「羅漢堂」。納骨堂で正面の厨子内には三尊仏十六羅漢像をお祀りしているそうです。

周囲の階段状の棚には会員の位牌が置かれ、その下の空間に遺骨が保管されています。両親の位牌と骨壺はこちらにあります。墓参りです。


一方、我々夫婦の刻板はこちらの「多宝塔」。「縁の会」の没後33回忌を過ぎた会員の合葬墓でもあります。
「多宝塔」の内部。仏像の周囲に会員の俗名が刻銘された刻板が並んでいます。もちろん我々夫婦のものもあります。


「多宝塔」前の「鐘楼」。前庭の刻板は確か「苔の苑」とかいう名前で売り出されていた記憶がありますが人気が出ずに途中で募集を止めたようです。無銘の刻板が多くみられます。

我々の位牌はこちら「本堂」地下1階の「千手堂」に置かれています。2006年(平成18年)の「縁の会」の納骨堂の拡張にあたり坐禅堂を改修し「千手堂」として千手千眼観音像が祀られています。左右両側の階段状の棚に位牌が並びます。それぞれの位牌の場所を忘れた場合は事務所で教えてもらえます。

同じく「本堂」地下1階の「観音堂」。こちらは古い檀家さん達の室内の墓地となっていて「○○家代々の墓」が並んでいます。ちなみに「東長寺」は江戸時代に当地に創建されて以来、戦災も含め何度か火災被害等にあったそうですが都度に檀信徒の努力により再建されてきたそうです。入会に際に「寺が無くなることはないのか?」と聞くと「必ず再建されるものです!」と断言されました。 


東長寺の隣接地の新しい納骨堂を併設した東長寺檀信徒会館「文由閣」。

東長寺では1996年(平成8年)より募集開始した「縁の会」を2014年(平成26年)12月末日をもって終了しました。代わって同様のシステムの生前個人墓「結の会」を翌年2015年に竣工した「文由閣」で開始しています。現在も「結の会」の会員は増加しているそうです。時代のニーズを先取りした取り組みが評価され続けているのでしょう。我が家の墓参りも少なくと年1回は続けたいものです。ありがとうございました。

「曹洞宗 萬亀山 東長寺」
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-34

檀信徒会館「文由閣」
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-24-3
電話番号(午前10時〜午後3時)
 代 表:03-3341-9746
 縁の会:03-3353-6874
 結の会:03-5315-4015
FAX番号 03-3341-2150 / 03-3353-7027 / 03-5315-4014
メールアドレス otoiawase@tochoji.jp
(2022.1.21訪問)

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