Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

向付の展覧会

2023年03月05日 15時35分27秒 | 美術館・博物館etc.

『向付 心躍る懐石のうつわ』
サンリツ服部美術館 ※3月5日(日)まで サイト

久しぶりの諏訪訪問。約1年半ぶり。

3つのテーマ「もてなしの心をうつす」「季節を感じるうつわ」「造形をたのしむ」に沿って様々な向付が並ぶ。

「もてなしの心をうつす」では折敷に飯椀と汁椀、そして美濃焼の黄瀬戸胴紐向付が載った展示。

やっぱね、湯木美術館でもよく目にする黄瀬戸の向付は憧れだなぁ。
(実際の懐石でお目にかかったことはないけど)

唐津の割山椒向付も楽美術館(楽焼)でお馴染み。
鯛のこぶ締めをこんもり持ったりするとよいかも。
でも、焼き物や強肴を一緒に盛ったりするには不向きな方tだね。

そこへ行くと、織部扇面向付はお刺身以外にいろいろ盛付られそう。
清めにくそう。でも、一つ一つの文様が違っている手作り感がいい。
(マス目に点は絞り染の文様。着物を反映)

明代の嘉靖赤絵牡丹唐草文碗(金襴手)は豪華。

「季節を感じるうつわ」はます銹絵槍梅文碗。蓋付き。「乾山」印。寒い時期に蕪蒸しとか持ったらいいね。
嘉靖赤絵吉祥文向付(景徳鎮窯)はひな祭りの時期によいとか。
色絵阿蘭陀四方向付。オランダ商館を通じて現地に特注したもの。
花弁にピンク色の釉薬がいかにもヨーロッパの色。それで形はあくまで日本好み。不思議。

南京赤絵牡丹蝶文六角皿。うすいお皿。柄がなんとなくヨーロッパっぽい。
虫食いとかが渋い古染付葉形向付。脚に波模様が描かれていて、波間に舞う葉っぱをイメージ。(でも、ほとんど脚の模様は見えない)

織部向付が1つ。お茶碗でも使えそう。

「造形をたのしむ」は信楽の百合形向付(これも他の焼き物で見かける形)。
また渋い錆釉薬染付鷺文皿。うーむ。これには何を盛ればいいんだろう。
朝鮮唐津州浜形火入。火入だけど、深向付として作られたのだろう。
同じく深向付だったと思われる志野四方筒火入。
極寒の時期に夜話など懐石の品数が少ない場合の茶事にピンポイントで使われる際に登場するのが深向付だったっけ。
なかなか使いづらい。

青織部で型打ちの典型のような織部舟形向付。やっぱ、こういう大ぶりで重厚感がある器はかっこいい。
吉祥沓茶碗。織部を意識した歪みを加えた形。内側が藍色一色。茶碗だけど、やっぱり本来は向付。

天啓赤絵手付向付。景徳鎮窯。形は明らかな織部焼のコピー。柄もそうだけど、色合いが天啓赤絵。とても華やか。
織部が男性的なら、こちらは女性的。これも日本からの注文品。

会期切れギリギリ。青春18きっぷを買ったので、来てみた。
茶室展示をのぞいて向付オンリーだったから地味だったけどね。
どんなお料理を持ったら、器が映えるのかなぁと想像力を働かせながら鑑賞した。

諏訪通いもあと何回来られるのかなぁ。
これが最後かもしれないなぁ。

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