先月、お茶の先生が「『青山二郎の眼』展って、いいらしいョ」と言っていた。
珍しいこと。
おそらく、世田谷区の広報誌を読んだのだろう。
「青山サンって、誰?」と思いつつ、「じゃあ行ってみようかな」という気に。
しかし、世田谷美術館は遠い。
"作戦"で田園調布で下車。環八沿いを走る路線バスでらくらく到着。
要するに、青山さんは天才的な審美眼を持った金持ちの坊ぼん。
古美術商でもコレクターでも美術評論家でもなく、生涯職業に就くこともなく、鑑定をして「骨董」を完成したとゆー、不可思議な人物。
故人だが、生年が祖父と同じ(昭和天皇とも同じ)と知り、だいたいの時代背景はわかった。
確かに、鑑定された中国の古い陶磁器は見事だったけど、勧められなきゃ観には来なかったなぁ。
美術館を出て、砧公園を南に抜け、岡本の閑静な住宅街を10分ほど歩いたら、静嘉堂文庫美術館に到着。
『中国青磁のきらめき』展を観賞。
昨日、らぶりぃな青磁の水指が稽古場にあった。
先生曰わく「これは写しなんだけどね。本歌は静嘉堂にあるのよ」
通りで見覚えがあるワケだ。(日程確認で何度も見たチラシに写真があったがなー)
ホンモノ(重文・青磁牡丹唐草文太鼓胴水指)の方が二回りは大きい。摘みの蓋の細工も細か~い。
他にも、龍泉窯の花鳥文枕や南宋官窯の青磁香炉、砧青磁~とくに利休所持と伝わる花入は脇に鎹が打ってあり、漆で継いであった~や飛青磁の花入は見事。
そして珠光茶碗。
これは小ぶりで天目茶碗みたいな形。
外側には猫掻き手の文様がしっかり。
などなど見応えあり。
休憩室でビデオ観ながら2度観て、時間潰す。
13:30から講演会「青磁の魅力」を聴いた。講師は東京国立博物館の今井敦氏。
漢時代にまで遡っての青磁の歴史、最近の発掘調査で新たなことがわかり、通説が覆されることもあったこと。
観賞のポイント。
明代に入って、需要が膨らみすぎて、大量生産する過程で生活雑器化する中で青磁の技術が落ちるものも作られるよいになったが、それが日本では「侘びた風情」ともてはやされた(←それが珠光茶碗か?)ことや、赤絵など華麗な磁器の台頭で衰退していったことなど、難しい内容もあったけれど、興味深い内容満載だった。
スライドもたくさん観たし、学芸員さんによれば「学会発表と同じくらいの最新の状況の内容です」との事。
青磁はねー。
昨夏も出光美術館で列品解説を聴いて、かなり勉強になったけど、まだまだ勉強不足。
もーちっと本とか読んで、理解を深めなきゃなぁ。
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