ナンパされました!
電車の中で!ナンパされました!
座ってガタンゴトン揺られていたら
隣に座った紳士が、
ある“マーク”の入ったボロボロのマッチを私に見せ
「あなた、これが何のマークかわかりますか」
と静かに尋ねてきたのです。
さっぱりわからなかったので
「さぁ、なんでしょう、ちょっとわからないですね」
と答えると、紳士は
「あなたが毎日見ているものですよ、今日も見たはずです」
と引き下がらない。
そんなこと言われたってわからない。
黒い丸をにょろっとした髭のような線で囲んだそのマーク、あかるん確実に初対面。
「わかるはずですよ、当たったら良いものをあげますよ」
「ええ~、えーと、カ、カラス避けのマークですか?」
「ははは、違いますよ、これです。これ」
紳士は嬉しそうな口調でスーツの胸元に手を入れ、取り出したのは古ぼけた財布!
えー!なになに?くれるのって現金なのー!?
じゃあもっと真剣に考えればよか(略
どきどきする私をよそに紳士はマイペースに千円札、五千円札、一万円札、さらには百円札をも取り出して言った。
「これですよ、このマーク。毎日見てるでしょう」
紳士は札のすみに印刷されたマークを指差した。
:アッほんとだ!同じ黒い丸ににょろ髭囲み!
紳士は続ける。
「これは日銀のマークでね、
あなた毎日見てるはずなのになんちゃらかんちゃら
私は日銀につとめていて今は天下りしてほにゃほにゃ
初代の社長と先代の社長は昔のともだちで転職してあにゃにゃにゃ
佳子さまが九人のお連れを連れて日銀の工場を見学に来たんだうははは
~(略)~
僕の若い頃は学徒動員が嫌でドイツに留学したけれどなんちゃらかんちゃらほんにゃらはんにゃら
天下りはほんとはいけないんだけどねえへへ天下りをして専務になったときにね
社長が僕に言ったことがあるんだけど
なんて言われたと思う?ふひひふひ」
わ!!
「わ~話長いな~」と思って曖昧な相槌だけ打ってたら最後に質問文がついてきた!
語尾が上がった!
なんだよその無茶なクエスチョン!
「えっ何それ難しいっすね、えーと……」
「(私が言い終わらないうちに)この人は、何もしま専務!フヘハハハハ!」
わ~「何もしません」と「専務」とをかけた素敵な紳士ジョーク☆
というよりも老人ジョーク☆
「当たったらこれをあげようと思ったのに、ダメですね~あ~残念残念ひゃっひゃっひゃ」
と言って取り出しましたのは現金でもなければお菓子でもなく
「これは売り物じゃなくて貴重なんだよ、残念だね残念だね」
お札が印刷されたミニタオル……。
何これ貴重なの?
お金は嫌いじゃないけどあかるんちゃんとオリーブデオリーブのハンカチーフ持ってるからいらないよ……。
紳士は30分間ほど一方的に話し続け
「これから講演会に行かなきゃいけないんだ、講演を頼まれていてね、うっふっふ」
と降りていきました。
最後にどういうわけだか小判のハガキをくれたのでワーイといただきました。
紳士のお年は86歳だそうです。
86歳にナンパされるとかあかるんまじ老人キラーだべ!
ナンパっていうか独り言につきあわされたっていうかな感じだけど!
お札のミニタオルや小判ハガキなんかじゃあかるんのハートは動かないんだぜ!
でもあのじいちゃんあの後ちゃんと無事どこかに帰れたのか心配です。
電車の中で!ナンパされました!
座ってガタンゴトン揺られていたら
隣に座った紳士が、
ある“マーク”の入ったボロボロのマッチを私に見せ
「あなた、これが何のマークかわかりますか」
と静かに尋ねてきたのです。
さっぱりわからなかったので
「さぁ、なんでしょう、ちょっとわからないですね」
と答えると、紳士は
「あなたが毎日見ているものですよ、今日も見たはずです」
と引き下がらない。
そんなこと言われたってわからない。
黒い丸をにょろっとした髭のような線で囲んだそのマーク、あかるん確実に初対面。
「わかるはずですよ、当たったら良いものをあげますよ」
「ええ~、えーと、カ、カラス避けのマークですか?」
「ははは、違いますよ、これです。これ」
紳士は嬉しそうな口調でスーツの胸元に手を入れ、取り出したのは古ぼけた財布!
えー!なになに?くれるのって現金なのー!?
じゃあもっと真剣に考えればよか(略
どきどきする私をよそに紳士はマイペースに千円札、五千円札、一万円札、さらには百円札をも取り出して言った。
「これですよ、このマーク。毎日見てるでしょう」
紳士は札のすみに印刷されたマークを指差した。
:アッほんとだ!同じ黒い丸ににょろ髭囲み!
紳士は続ける。
「これは日銀のマークでね、
あなた毎日見てるはずなのになんちゃらかんちゃら
私は日銀につとめていて今は天下りしてほにゃほにゃ
初代の社長と先代の社長は昔のともだちで転職してあにゃにゃにゃ
佳子さまが九人のお連れを連れて日銀の工場を見学に来たんだうははは
~(略)~
僕の若い頃は学徒動員が嫌でドイツに留学したけれどなんちゃらかんちゃらほんにゃらはんにゃら
天下りはほんとはいけないんだけどねえへへ天下りをして専務になったときにね
社長が僕に言ったことがあるんだけど
なんて言われたと思う?ふひひふひ」
わ!!
「わ~話長いな~」と思って曖昧な相槌だけ打ってたら最後に質問文がついてきた!
語尾が上がった!
なんだよその無茶なクエスチョン!
「えっ何それ難しいっすね、えーと……」
「(私が言い終わらないうちに)この人は、何もしま専務!フヘハハハハ!」
わ~「何もしません」と「専務」とをかけた素敵な紳士ジョーク☆
というよりも老人ジョーク☆
「当たったらこれをあげようと思ったのに、ダメですね~あ~残念残念ひゃっひゃっひゃ」
と言って取り出しましたのは現金でもなければお菓子でもなく
「これは売り物じゃなくて貴重なんだよ、残念だね残念だね」
お札が印刷されたミニタオル……。
何これ貴重なの?
お金は嫌いじゃないけどあかるんちゃんとオリーブデオリーブのハンカチーフ持ってるからいらないよ……。
紳士は30分間ほど一方的に話し続け
「これから講演会に行かなきゃいけないんだ、講演を頼まれていてね、うっふっふ」
と降りていきました。
最後にどういうわけだか小判のハガキをくれたのでワーイといただきました。
紳士のお年は86歳だそうです。
86歳にナンパされるとかあかるんまじ老人キラーだべ!
ナンパっていうか独り言につきあわされたっていうかな感じだけど!
お札のミニタオルや小判ハガキなんかじゃあかるんのハートは動かないんだぜ!
でもあのじいちゃんあの後ちゃんと無事どこかに帰れたのか心配です。