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PTA不要論/黒川 祥子

2022-02-01 | 書籍

 

2018年11月記

以前読んだ「PTAやらなければダメですか?」では、PTA会長になった親が
PTAを解体させ、役員を作らず、ボランティア制にした改革論でした

こちらは役員経験のある保護者を対象した取材をもとに、「だからPTAは必要ない」と断じるだけの
不平不満・愚痴のオンパレード。

私も中学を卒業するまでに、地区役を含めるとほぼ1年おきに役員を嫌々務めた経験から
役員が大変なのは痛いほどよくわかります

内容によっては必要無いと思う役員もあり
親の負担を減らすためにも、必要のない役はカットしていけばいい。

ただ、著者の感情的な内容に、愚痴と偏見に加えて思い込も激しく、読んでいてどっと疲れます

PTA会長は男性が多く、見てるだけの楽な仕事?
そんなことはありません。

三役と各役員の部長・副部長は、定期的に役員会を開き、行事ごとに議題が作られ、教員も参加しています。
三役たちが何度も何時間も議論を重ねて作成した議題に沿って、役員会が行われているのです
PTA会長が楽な仕事と言うのは、著者の思い込みにしか過ぎません

PTAに加入すると言うことは、国家の言いなりになっているのと同じなのだとでも言いたいのか
日教組(北海道は北教組)が、どんな存在なのかを知らないのだろうか?
著者は国家の指導のもとPTAはタダ働きをし、子供たちは学校の人質にされ、いつか戦争に送り出される。
PTAが不要かどうかの話のはずなのに、時々あらぬ方向へと論点をズラすのには流石に、頭を抱え込みたくなった。

PTAは不要だと断じるなら、なぜ自分からPTA改革や、PTAを解体しようと行動に出なかったのでしょう。
PTAは任意加入だと言いながら、不加入の意思を伝える勇気もなく、PTAを必要とする親に寄り添うこともせず
ひたすら拒絶する姿勢も好きになれなかった。

最後のくだりで、氏の取材に協力した元PTAに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と答えた方がいた。
それで良いのではないでしょうか?
子供が卒業し、PTAとは完全に離れた生活をしているのであれば、過去の亡霊に縛られる必要はないと思います

 

 



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