私の本棚

※読書感想メイン

専業主への応援歌/小宮山慎

2021-09-28 | ルポルタージュ



図書館で探しても見つからず、アマゾンの古本を検索するととてつもなく高く

安くなるのを見計らい購入したのは良いのですが、70ページも満たない薄い本でした💦

これで本体価格1000円は高いと思いながらも、確認しなかった私が悪いわけで

中身を期待し読んでみたものの、、、、、、

う、、、、、ん、、、、

帯に「論理的反論」と謳っている割に名誉毀損だの、不買運動だのと話が脱線

これのどこが論理的なのだろうと疑問を抱かずにはいられませんでした

私は石原里紗氏は好きではありません。

個人的な恨みつらみを、全ての専業主婦がそうであるかのように

人格批判しかできない彼女の人間性が嫌いなのです

後半は総務畑で培っているだけあり、年金に関しては詳しいなと思いましたが

全体的に石原さんと同じ舞台に上がった残念な人のイメージしか持てなかった。



ふざけるな専業主婦・くたばれ!専業主婦・さよなら専業主婦/石原理紗

2021-09-28 | ルポルタージュ

 


 


 

自分の経験で言わせてもらえれば、時間に余裕ができたら、主婦も働いた方が良いと思います。

「ふざけるな」で石原さんが言うように、社会から取り残される不安がつきまといます

私は、子供を保育所に預け、出勤するご近所のママさんたちが羨ましくて仕方ありませんでした。

生活のために働いている人もいたと思いますが、彼女たちがイキイキして見えました

私の場合、末の娘が入院と通院を繰り返していたこともあり

働けるようになったのは、末娘が年長に上がってからのことです。

それもパートタイムが良いところで、フルタイムは夢のまた夢。

フルタイムで働くようになったのは、30代の後半に入ってからです。

とは言え、私は石原さんとは考えが異なり、女性も働くべきだと言う気にはならないです

それに、私は石原さんを全く評価していません。

「専業主婦は家畜以下なのだから、大人しくしてろ」と言わんばかりの姿勢がダメで

誹謗中傷に近い暴言を吐く石原さんの人間性が嫌いです

お局専業主婦に対する不満を本にぶつけていたはずが

第3号被保険者は税金泥棒で、専業主婦は家畜以下

「税金泥棒」の言葉を使うのであれば、専業主婦に限ったことではありません。

・・・と・・・まぁ、ツッコミどころがたくさんあったのですが(汗)

長くなりそうなので、、、、💦

専業主婦と同じ壇上に上がって騒いでいる時点で

石原さんの言う、お局専業主婦と大した変わらないし、どっちもどっちです

寧ろ、専業主婦を糾弾する内容の書籍を3冊も出していることが異常だと思います

 

 


誰もボクを見ていない/山寺 香

2021-06-12 | ルポルタージュ




まともな義務教育を受けることができず、ラブホテルで生活をし
お金がなくなれば、野宿生活をする。
お金は全て少年の母親が、ゲーム代に使い果たす。

そして・・・

所持金がない幸子は我が子に、祖父母を殺害し、金品を奪うことを強要。

映画化されるまで、私はこの事件を知りませんでした。
孫が祖父母を殺害する事件は最近でも起きていて
北海道でも孫が強盗目的で祖母を殺害した事件が起きたので
そのルポタージュだとばかり。

母親、幸子のお金の使い方がとにかくだらしがなさすぎる。
お金を自由に使えるのは独身のうちだけで、結婚をすると大抵は生活に充てがうはずなんだけど
幸子は自分の娯楽のために使ってしまうため、1ヶ月のお給料があっという間になくなってしまう。
お金がなくなると、親戚や両親からお金を借り、借りたお金はゲームに注ぎ込んでしまう

仕事をする訳でも家事をするわけでもなく、食事も作るわけでもなく。
ほんとうであれば、幸子がやらなければならない家事を、事件を起こすまで少年が全部担っていたのだ。

母性も全くない

幸子がお金を使い込んでしまうため、一回り離れた妹のミルクを買うこともできず
少年が牛乳を盗んで飲ませたこともあったそうです

幸子が再婚した相手から暴力を振るわれ、性的虐待にも遭っているにもかかわらず
それを助けようともせず、ゲラゲラと笑って見ている。
それでも少年が我慢してきたのは、母親への依存が強く、捨てられたくない思いがあったからだ。

幸子の幼少時代の家庭環境が詳しく書かれてはいないので、どんな環境で育ったのかはわかりません
ただ、少なくとも幸子は親から虐待を受けて育ったわけでもなく
特別甘やかされて育ったわけではなさそうです。

大体親が我が子に虐待をするのは、自身の家庭環境に問題があり
同情の余地があったりするものだけど、幸子に至っては全く同情ができなかった
我が子に自分の両親を殺害し、金品を奪うことを強要させておきながら
殺人は立証することができず、わずか4年で刑期を終えて帰ってくることは納得がいかない。

とにかくムカムカしながら読んだのですが、読みながら2人の知人が浮かびました

この幸子と唯一違うのは、2人とも働いている(または働いていた)と、言うこと

それ以外は、幸子そのものだと思う

仕事を終えると子供を家に残し、パチンコに向かってしまう。
お金がなくなると、夫名義のクレジットからお金を引き出し
パチンコに注ぎ込む

足の踏み場もないくらいに家の中は汚れていて、泥棒が入ったような状態。
ご主人(知人の息子さん)は仕事柄帰りが遅く、出張で2、3日家を開けることが多いため
母親に子供の様子を見に行って欲しいと頼むこともあるそうです。

お子さんはまだ未就学児童なので、自分でご飯を作ることもできず
家にあるお菓子を食べて空腹を紛らわすのだけど
そのお菓子を食べたと言って激怒し、子供を怒鳴り散らしているところに出くわし
いたたまれず知人は、孫を家に連れて帰ってきたこともあったそうです。

今、離婚に向けて話し合いが設けられているのだけど
女性は自分の両親にに都合の悪いことは話さず、自分に都合よく話をしているのでしょう。
娘がパチンコに依存していることも、孫がどんなことになっているのかも知らないで
詳しい離婚の経緯を知らず、娘から聞いた話を鵜呑みにし、吹聴して歩いているそうです。

相手の父親は同業者で、主人と現場で何度か一緒に仕事をすることがあるのですが
とにかく、あちらの悪口しか言わない。
うちの娘が被害者だと言わんばかりのいいように、腸が煮え繰り返り
何度も「あんたそれは違うぞ」と言いそうになると言っていました。
現在、養育・親権をめぐって揉めています
母親がこう言う人なので、子供の将来を案じ、夫である知人の息子さんが引き取りたいと言っているのですが
相手も譲らず、裁判になりそうだと言っていました。


もう1人の知人もやはりパチンコに依存し、食事も作ったことがない
子供達にはスーパーで買った弁当しか与えないから、
当時高校生だった上のお姉ちゃんがアルバイトで稼いだお給料で、食材を買い
妹たちにご飯食を作ってべさせていたそうです。
ところが、アルバイトで得たお給料を、母親が財布から抜き取ってしまう
どんなに隠しておいても、すぐに見つけ出してしまうので
どうしていいのかわからないと、娘にこぼした話を思い出しました。

また、こんなこともあったそうです。
一番下の妹が、小学校に入るか入らない時に
持病である喘息発作を起こしたことがあるそうです
学校から帰宅したお姉ちゃんが妹の異変に気づき
母親を探したけど見つからず、近所に助けを求め、救急車を呼んだこともあったそうです

今、その母親は、10年以上前に脳梗塞で倒れ自由に出歩きことができずにいるのですが
「家族は何もしてくれない」「自分たちは好き放題に出歩くのに私をどこにも連れて行ってはくれない」と
周囲に愚痴をこぼしたらしく、愚痴を聞かされた知人が
「バチが当たったんだ」と、本人に向かって言ったそうです。

黒川博士は、虐待を繰り返す親への支援の必要性を訴えているのですが
それには反対ではないけど、虐待だけではなく
ゲームやパチンコに依存する人たちを矯正させることも必要ではないだろうか?
そうでないと、第2、第3の少年が産まれるのではないかと思います

桶川ストーカー殺人事件ー遺言/清水 潔

2021-06-10 | ルポルタージュ



回りくどすぎて何を言いたいのかわからないことがたまあるので、出来ればあっさりと書いてくれるとありがたかったな・・・

まず、Amazonのレビューを読んで思ったことをここに書きますね

法律を学んでいる人が、「犯罪は犯罪者だけのせいではないのですね」の読者レビューが目に留まったのですが

せっかく本を読んでの結論が、「犯罪は犯罪者だけのせいではない」なんて、何のために法律を学んだのでしょうか?

桶川ストーカー殺人事件は、部下や兄をお金で物を言わせ利用し、自分は手を汚さず、執拗な嫌がらせをし、逃亡。

挙句、北海道のとある場所で入水自殺なんて、遺族からすれば「卑怯者」と叫びたい気持ちでしょうね

後悔して泣くくらいなら、自殺なんかせずに罪を償え。と、言いたいです

もし小松和人に同情するとしたら、まともな恋愛も出来ない。

まともな仕事に就かず、自分の想いのままにならないと子供のように発狂し、相手を怯えさせるような

きちんとした教育と子育てをしてもらえなかったこと。そんな両親のもとに生まれ、育てられたことです

私が犠牲になった詩織さんに感じたことは、あのときゲームセンターに行かなければ、小松和人と出会うことも無かったはず

みんなでカラオケBOXに行かなければ、そこで小松和人と意気投合することも無く

メルアド交換をしなければ交際するとこもなく、ストーカーされることも、殺されることも無かったのではないかな?と

そこは詩織さんの汚点で、詩織さんにも非があります

とはいえ、警察の怠慢が最悪な結果を招いたことも事実。

詩織さんが友人2人に、自分が置かれている状況を詳しく説明しなければ

友人はストーカーグループの存在を知ることも

腐敗した上尾署の実態を知ることも無かったのです。

その友人が詩織さんの話をすべてメモに書き残してくれたおかげで、後にそれが遺言となり、清水さんが引き継いたのです。

清水さんが調べ上げたすべてを記事にしたから、国会で女性議員が清水さんの記事を取り上げたのです

そして上尾署の腐敗を問題にし、12人の署員が処分されたのです

犠牲者がでたことで見直しされた法律や、新しくできた法律があり。

第二の被害者を出さずに済んだ事件や、学んだ事件や事故もある。

世間が騒いだことで、不正や不祥事が暴かれたこともある。

詩織さんはご自身が犠牲になったことで、命と引き換えに、上尾署の腐敗を世間に知らしめることができたのです

そして「ストーカー規制」が成立したのです。

それは彼女の成果だと思います。

詩織さんの落ち度を否めないのも事実です

でも、彼女の死によって学んだこと、考えなければならないことがあったはず。

犠牲者を否定するのは簡単だけど、彼女の死を無駄にしてはいけない。そう思います。

家族喰い/小野 一光

2021-06-09 | ルポルタージュ




登場人物の多さに、1人1人を把握するのに時間がかかり
こんなに苦労して読んだのは「24人のビリーミリガン」以来です。

事件の詳細と犠牲者の多さに、誰もが驚愕し、憤り。
それでも、世間の関心は徐々に薄れていき、他へと向かう。
ほとんど風化しかけても、長い月日をかけ取材を続けた、小野さんを敬服します

読了後の感想は、憤りとやるせなさで、なんとも複雑な気持ちになりました
ある人は角田美代子をモンスターと言い、ある人は化け物と言う
でも、著者の小野一光さんは「角田美代子はモンスターではない」と言う
読後の私の感想も、小野さんと同じです。
どうして自分を破滅に追い込むようなことをしたのだろうか?

以前読んだ「黒い看護婦」と重なるものがありました。
あの事件の主犯格であった吉田純子が、架空の人物を作り上げ、仲間を脅しコントロールするのですが
この事件も、主犯格である角田美代子が架空のヤクザの名前をだし、親戚を脅し、思いのままコントロールする。
共通点はそれだけではなく、吉田純子といい、角田美代子といい、「愛」に餓えている人だと思った。
とても凄惨で、悍ましく、人を人と思わない美代子を擁護する気など全くなく、憤りしかないのですが
もし両親が愛情をこめて育てていたら、犯罪に手を染めていただろうか?
特に角田美代子に至っては、自分の子供に売春をさせる母親って、私には理解出来ない
ここまでひどいことをされても、母親を想い、父親を想っているのですよね。

両親が、角田美代子と言う化け物を作ったのだけど
その両親が、愛情をかけてさえいれば、化け物にはならなかったのではないか?と、思えてならない

のどから手が出るほど欲しかった、家族団らんと両親の愛情を
親戚は簡単に手にしていて、それが美代子には耐えられなかったのではないか?
お金目的と言うより、親戚を妬んでいるようにも思えたし、お金で寂しさを紛らわしているようにも思えた
もちろん、許すことは出来ないけれど、美代子も加害者であり、被害者
逮捕されてから同房で一緒だった方の証言は、切なくて仕方なかったです。

それでも、あなたのせいで、遺族が苦しみ、悲しみ
あなたのせいで、被害者はいまだにトラウマと戦っているのだから、最後の尻拭いぐらいしてほしかった
どういう理由があろうと、自殺なんて卑怯です