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インフルエンザの知識ー1

2013-01-28 15:47:35 | Weblog
あけましておめでとうございますといってもすでに月末です。
今年はお正月から、思いの外、インフルエンザA型の患者さんがたくさんお見えです。

インフルエンザの流行状況
インフルエンザは、毎年11月下旬から12月上旬頃に発生が始まり、翌年の1~3月頃にその数が増加、
4~5月にかけて減少していくというパターンですが、流行の程度とピークの時期はその年によって異なります。
2009年は、新型インフルエンザ(パンデミック2009)の登場によって、著しくそのパターンは異なっていました。
わが国におけるインフルエンザの状況は、以下のようなサーベイランスシステムによって行われており、
その結果は国立感染症研究所感染症情報センターのホームページで見ることができます
(国立感染症研究所感染症情報センター:インフルエンザ http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html)

1)インフルエンザ患者発生状況:
インフルエンザは感染症法の第五類定点把握疾患に定められており、
全国約5,000カ所のインフルエンザ定点医療機関(小児科約3,000、内科約2,000)より報告がなされています。
報告のための基準は以下の通りで、臨床診断に基づく
「インフルエンザ様疾患(influenza like illness: ILI)の報告となります。
診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下の4つの基準を全て満たすもの
1.突然の発症
2.38℃を超える発熱
3.上気道炎症状
4.全身倦怠感等の全身症状
定点は保健所に報告を行い、保健所は都道府県等の自治体に、自治体は国(厚生労働省)にその報告を伝達し、
感染研情報センターがこれを集計・解析・還元されています。

インフルエンザにかかると、タミフルなどの服用により、平均解熱時間は23~33時間に収まっているそうです。
しかし、2008/09シーズンにはAソ連型タミフル耐性ウィルスが流行、解熱時間は49時間以上と延びていました。
その後の研究からこのAソ連型タミフル耐性ウィルスにはH275Y変異があることがわかりました。
この変異があると、タミフルや新しいインフルエンザ治療薬の「ラピアクタ」点滴も有効ではなくなるようです。
その後、このタミフル耐性インフルエンザは検出されなくなったそうです。
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