波乗り後日記(AfterSurfDiary)

アフターサーフな日々を更新

チューブソックス≠スケーターソックス

2009年09月22日 00時50分32秒 | Surfing & Culture


先日も述べましたが最近Web上でチューブソックスを総称してスケーターソックスとして販売しているサイトがありますが、これは大きな間違いですね

スケーターソックスとはあくまで会社の固有名詞
チューブソックスの総称ではありません

スニーカーを総称してバンズ、とか、
Tシャツを総称してヘインズとか、云う様なものです



【私見、チューブソックスの歴史】

アメリカでは60年代以降の国民へのスポーツの普及と相まって、スポーツをするときに履くソックスとして、踵のないチューブ型のソックスが普及していきました



足入れ付近に入っているラインについては、おそらくデザイン的な理由だけでなく、チームカラー的な意味合いもあったのではないかと思います



またチューブ型、という形状の理由についてはコスト上の要因ばかりではなく、チームで利用するときに足のサイズに関係なく履けるように、ということからではないでしょうか



70年代から80年代初頭にかけて、チューブソックスは人気の頂点を迎えます


78年発表のリンダロンシュタットの『ミスアメリカ(LivingInTheUSA)』のアルバムジャケットでは強烈に印象に残る使われ方をしていました

丁度このころが、私の小学生から高校生の時期で、まさにアメリカのカルチャーからいろいろと影響を受けて、今に至る素地が出来たのだと思います
そして、その当時見た映像のなかで~学園生活やビーチライフなどのシーンに於いて、ライン入りチューブソックスは、常にそこに憧れの象徴として、あったのです


78年日本公開だったと思いますが、映画『ボーイズボーイズ(ケニーと仲間たち)』~これを見てスケートを始めた人も多かった…

しかしそんなチューブソックスの人気も90年代に入り一気に終息していきます
それは衣料品の生産拠点が海外にシフトしていくことと連動していました

チューブソックスはアメリカでとれたコットンならではの、乾燥したふんわりとした風合いがないと作れないのです
従って中国製のチューブソックスなんていうのはあり得ないのです
アジアのコットンでは、湿気が多く、チューブソックス独特のふんわりとしたボリューム感が出ないのです

ではMadeInMexicoならありえたのか?
ありえたのでしょうが、恐らくチューブソックスの機械が用意できなかった、もしくは用意してまで作っても採算が合わなかった、ということではないでしょうか
当時のアメリカでは老舗の衣料品メーカーが次々と倒産、もしくは、買収されていて、チューブソックスに拘っているメーカーなんてなかった、ということだと思います

Making Skater Socks


こうして、チューブソックスは市場からほとんど姿を消していきました


【スケーターソックス社によるチューブソックスの再生】

2003年、スケーターソックス社が誕生します

オーナーは奥のイカつい方
見た目とは違って、とても真面目で誠実
(談)代理店T氏



嘗て子供の頃履いていたチューブソックスを再生させたい一心から会社を家族ぐるみでスタート



オーナーの幼少時代~ドッグタウン隆盛の時代~スケーターが好んで履いていたことから、会社はスケーターソックス社としました




ティーンズ向けTV番組『ガールズネクストドア』とのコラボやマライアキャリー、アブリルラビーン、デフトーンズといった有名アーティストの着用もあって、今では全米で9割のシェアを誇るまでになっています



このオーナー、最近、妹に子供が生まれたので、子供用ソックスも充実させているようです

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