ギタリストにとってピックは一番フィジカルなエフェクトと言っていいアイテム。大半のプレーヤーは同じモデルを永く使い続けるのですが最近は新しい切り口のピックがたくさんリリースされています。ピックというとメジャーなナショナルブランド数社で大抵のモノはそろってしまいますがマニアックなピックやアクセサリーは小規模メーカー、ハンドメイド系等世界各国でつくられている今日この頃。
数年前に出たVpickで度肝を抜かれた方も多いですが外見の割には滑らかな感じで分厚いピックを再確認するきっかけにもなりました。そんな中、オランダからやってきた白いのがこのチキンピックス。熱硬化性プラスチックという特殊な樹脂系の材質でマッドな質感。形状もいろいろありますが定番のジムダンロップ・JAZZⅢの流れのBadazzⅢの2.0mmと2.5mmの2アイテムをセレクト。ジムダンのJAZZⅢスタイルの一回り大きい形状ですが大きく感じられず、指に馴染み滑る感じはありません。2.5mmの厚さでも特殊なカットが施されピッキングはひじょうに滑らか。不思議なのが厚いピックにありがちなアタックの独特なノイズもありません。弦のタッチもピックの点や面でとらえることが出来て弦によっての倍音調整も可能。それでいて厚いピックの弱点、コードカッティングもスムース。どのようなパワーや角度で弦をヒットも音楽的な響きがするのが驚きです。使えば使う程弾き手に合うように削れてきていい具合に変化するという醍醐味も。このBadazzⅢは肩の部分も小振りなトライアングルモデルのBermudaⅢのエッジに近く、そこで弾くとよりメローなトーンに。ピック角度によっては親指で弾いたような太いトーンも。スピードと太さを兼ね備えているので今のところ文句のつけようのない完成度のピックがこのChcken Picksです。
ギタリストはピックを変えることに抵抗を感じる人が多く、なかなか冒険をしませんがドライブペダルを一新したような新鮮な感じを体感できますね。しかし、このクォリティーのため価格も普通のピック10枚分。紛失時のダメージは経年変化を含めると数十倍です。なので扱い含めピックに対してより慎重になることになりますがそれもまた良しかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます