一度使うと病みつきになるチキンピックス。現行のラインナップで厚いタイプを全てチェックしてみます。ピックの裏の滑り止めがその厚さ表示というのも面白いですね。形状と厚さがそれぞれバラバラなのには秘密がありそうです。このピックの不思議なところは厚さが感じられないところ。形と厚さ、エッジ処理がそのバランスを維持しているのでしょう。慣れ親しんだジャズⅢタイプのBADAZZⅢは2.5mmでエッジが一番シャープですがピックの当てる角度でブライトからメローまでのトーン調整が効きます。大きさも厚さの割にコンパクトな印象。先の角度が同じ流れのトライアングルBERMUDAⅢはBADAZZⅢより一回り大きく2.7mmと厚いですが厚さと面積のバランスが同系統で同じ弾き心地。それから比べるとチキンピックスのレギュラーモデルのORIGINAL SERIES REGULAR 2.6mmは定番のティアドロップ。ベースギター用のように一番大きく見えますが実際に弾くと普通な感じ。先の角度、エッジ処理は丸くメローなトーンでこれが定番の雰囲気満載です。シリーズ中一番の3.5mm厚、Shredderはティアドロップの流れをくむレギュラーシリーズで一回り小さくエッジ処理も一番丸く甘いトーン。しかし弦とのヒット角度でこれまた奥深いトーンの演出が可能です。3.5mmという厚さは忘れるほどの自然な倍音と弦に平行にヒットしても滑らかでサイドのエッジで斜めにヒットするとアタッキー。ヴォリューム感があり右手の親指で弦を押し込んで弾くローエンドがピックで再現できます。いいトーンを探すピッキングフォームをあえて見直すきっかけにもなるピック。最近のフェイバリットですね。
ヘヴィーな厚いピックはどうしてもピック自体の質量が増えてアタック時の余計な音が出てしまいますがこの材質はそれが全く無く自然。最近は新しい素材も数々ありどれも硬めのシャープなトーンですが古き良きセルロイドのニュアンスも感じられる材質が熱硬化性樹脂というものらしいですね。詳細は理系の方にお任せですが、厚くなっても質量が軽く1mm厚のアタックとピッキングの滑らかさを実現しています。このあたりの素材は3Dプリンターにも用いられるらしく、推測ですが色といいたまたまピックを作ったら良かったという感じかもしれません。この厚さでカッティングもいけるピックというのも珍しいので是非一度。
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