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Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

スタインバーガー シナプス SS-2F Custom

2012-05-21 18:00:39 | GUITARS

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廉価版とはいえスターンバーガー「スピリット」があまりにもいいものだから、現在のレギュラーラインの「シナプス」ブランドをいじってみたくなり早速入手。

設計者のネットスタインバーガー氏が新たにデザインをしたのがこの「シナプス」。スタインバーガーの原点のグラファイトがネックの一部でしか使われなくなりほとんどがハードロックメイプル製。シンプルにEMG85と81のコンビネーション。トレモロレスで1Vol,1Tone,3WaySWの何もかも削ぎ落した仕様。ボディーはオールドスタインバーガーGLシリーズから受け継がれたコンパクトボディーより一回り大きくなった為、エルボーの安定感が増した。重量2.5kgのスピリットよりずっしりと重く感じる2.9kg。そこは普通のメイプルとハードロックメイプルの違いがあるのかもしれない。

ギターには珍しい3ピーススル―ネックでもちろん弦はダブルボールエンド。構造上完璧なセッティングがどのポジションでも同一の限りなく低い弦高、テンションの設定が可能。ファットでピッキングニュアンスに素早い反応をするEMGはピックアップの最終形と思うほど素晴らしい。何だかこのヴォリューム感とレスポンスを味わってしまったらリアルビンテージモディファイのピックアップはひじょうに眠く感じてしまう。タイトで鳴りを最大限に抑えたボディーでこのアコースティックな響きには全く恐れ入ります。現在のEMGはオカルトはびこるハンダ、線材をやめコネクターでジョイントする専用のキットが標準だがこのスタインバーガーはノーマルハンダ仕様。ここは是非最新のキット配線で取り回しをしたいところでプチ改造を施すところを作っているところが良いです。コネクターを差し替えるだけでPU交換が終了する大変商売上手なのがニクイEMG。

仕上げは多少ザラザラ感のあるマッドフィニッシュ。プレーンなハードロックメイプルのトップに薄いタイガーストライプのメイプルを貼り合わせた仕上げ。指板はスタインバーガー伝統のフェノール樹脂は滑りもよく使いやすい。アウトプットジャックはブリッジ裏のアッセンブリーに配置され、ストレートプラグを使っても衝撃によるダメージが無いようにセッティングされているのはトラッドスタイルを重視する設計者には無理なところ。

こうなってくるとコンパクト、軽量、弾きやすく音がいいとくれば最高のギターで話は終わってしまうが今だ変形ギターの部類に入るのが残念。デビューした70年代後半はフェンダー、ギブソン神話が崩壊しオリジナルなデザインのメーカーが乱立、メイドインジャパンの攻勢など楽器の戦国時代だったが数十年して小粒なメーカーは吸収されブランドだけ残りギブソン等の巨大メーカーの傘下に収まったのが現状。ブランドは欧米だが生産はアジアという家電と同じ道をたどり、日本は既にカヤの外。もちろんこのスタインバーガーも早い時期にギブソンファミリーになっていたのは当然の成り行きで現在はアジアの中でハイエンドな韓流メイド。そのおかげで数十万していた価格は数万円で手に入るようになったのがありがたいが今だに定価154.000円としているのは謎。

現在はどれも似たようなスペック・デザインのハイエンド工房は星の数ほどあるがスタインバーガーのような突飛なブランドはこの先出てくる可能性は薄いでしょうね。


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