中山道二人旅

病気持ち、かつ初老男の気まぐれ二人旅

感染症情報センター

2009年04月27日 20時00分16秒 | 日常
ブタインフルエンザ
アメリカ合衆国とメキシコにおけるインフルエンザ様疾患に関する情報
      2009年4月24日 WHO(原文)




 2009年4月24日--アメリカ合衆国政府は米国内でブタインフルエンザA/H1N1の7人のヒトへの感染確定症例(カリフォルニア州が5人及びテキサス州が2人)及び9人の疑似症症例を報告した。7人の確定症例全ては軽度のインフルエンザ様疾患(ILI)があり、1症例のみ短期間の入院をした。死亡者は報告されていない。

 メキシコ政府は3箇所の独立したアウトブレイク事象を報告した。メキシコの連邦地区のサーベイランスは3月18日からILIの症例の増加が始まった。症例数は4月まで徐々に上昇し、4月23日までに首都から854人以上の肺炎患者が報告された。これらのうち59人が死亡した。メキシコ中心部のSan Luis Potosiで24人のILI症例(うち、3人死亡)が報告された。さらにMexicali(アメリカ合衆国との国境付近)からILIの4症例(死亡例なし)が報告されている。

 メキシコ人の症例のうち、18例はカナダで検査の結果ブタインフルエンザA/H1N1であることが確認され、そのうち12例の株はカリフォルニア州のブタインフルエンザA/H1N1と遺伝子的に同一であった。

 これらの症例の多くは本疾患に感染したことを除いて健康な若年成人における発生であった。インフルエンザは通常乳幼児または高齢者に発生するが、メキシコでの報告ではこれらの年齢群は重症患者がみられていない。

 ヒトが動物のインフルエンザウイルスに感染した症例があり、地理的に複数のコミュニティーのアウトブレイクの広がりに加えて、多少通常では見られない年齢階級に発生しており、これらのアウトブレイク事象は重大な懸案事項であると考えられる。

 今回のアウトブレイクの特徴であるブタインフルエンザA/H1N1ウイルスは、これまでにブタまたはヒトで過去に検知されていない。このウイルスは現在までのところ、オセルタミビル(訳註:商品名タミフル)に感受性があるが、アマンタジンとリマンタジンの両方に耐性がある。

 WHOは、これらのILI患者のアウトブレイク事象がもたらすリスクをよりよく理解するために、アメリカ合衆国、メキシコ及びカナダ政府の保健当局と常時連絡を取っている。WHO(及びPAHO*)はメキシコの保健省と共に対策を遂行するための専門家チームを送っている。WHOは加盟国に対して、実地疫学調査、病原体検査及び医療管理を増強する援助を行っている。さらに、WHOの世界的なアウトブレイクに対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)は、本疾患に対する警戒を呼びかけ加盟国からの要請に対応するための準備を行っている。

 WHOは、積極的に報告を行いWHOに協力をしたアメリカ合衆国とメキシコに対して敬意を表すとともに、アウトブレイクのさらなる解明をWHO加盟国とともに実施する予定である。




*訳注:WHOの南北アメリカ地域支部であるPan American Health Organizationの略

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