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株式会社アセラ 農薬部

農薬通信 Web版

農薬通信一般2018年第51巻通刊579 新規野菜用殺菌剤「ショウチノスケフロアブル」

2019-03-01 18:11:35 | 記事

|||||||| 新規野菜用殺菌剤「ショウチノスケフロアブル」 ||||||||

 

ここ数年、気象的な要因か野菜・果樹の「うどんこ病」被害が多く報告され問題となっています。

今回紹介する新剤は、新規野菜用殺菌剤「ショウチノスケ」はOATアグリオ株式会社が2017年11月に農薬登録を取得し2018年より販売されている薬剤です。

農薬通信第50巻号2013年8月号(一般)で紹介したうどんこ病防除剤「ガッテン乳剤」の有効成分フルチアニルと灰色かび病防除剤「フルピカフロアブル」の混合剤となっています。

ショウチノスケフロアブルは残効性に優れ、果実に対する汚れの心配が少なく収穫前日まで使用可能な薬剤です。

 

特 長

◇2成分の混合により各作物のうどんこ病に対して高い効果を示します。

◇フルチアニルの作用により予防効果に優れ、また病斑拡大抑制作用、分生子形成および分生子遊離阻害作用により2次感染(病気の拡大)を遮断します。

◇メパニピリムの作用により発芽管の伸張や付着器の形成を阻害します。

◇優れた浸達性を有し、葉の表裏の病害を防除します。

◇既存剤に感受性の低下したうどんこ病菌に対しても安定した効果を発揮します。また作用点の異なる成分を含有することにより、薬剤耐性うどんこ病菌発達のリスクを抑えます。

◇有用生物や天敵に対する影響が小さく、IPM体系(総合的病害虫管理)に有用な資材として使用できます。

 

※混合剤の利点

■同じ作用の殺菌剤を繰り返して使用すると、耐性菌が増殖しやすくなります。

■異なる作用の殺菌剤とローテーション散布すると、耐性菌の密度を低下させることができます。

■混合剤は異なる系統の殺菌剤を組み合わせているため、単剤よりも耐性菌の発達リスクを抑えることができます。

 

農林水産省登録:第23594号

有効成分:フルチアニル…1.8% メパニピリム…20.0%

人畜毒性:普通物※(※「毒物および劇物取締法」[厚生労働省]に基づく、特定毒物、毒物、劇物の指定を受けない物質を示す。)

 

適用病害虫および使用方法      2018月8月現在の登録内容

作物名

適用病害名

希釈倍数

使用量

使用時期

使用回数

いちご

きゅうり

なす

うどんこ病

灰色かび病

2000倍

100〜300ℓ/10a

収穫前日まで

2回以内

メロン

すいか

うどんこ病

《薬効・薬害等の注意事項》

○使用量に合わせて薬液を調製し、使いきってください。

○本剤は植物体への浸透移行性がないので、かけ残しのないように葉の裏表に十分に散布してください。

○散布量は対象作物の生育段階、栽培形態及び散布方法に合わせて調節してください。

○空容器は圃場などに放置せず、適切に処理してください。

○本剤の使用に当たっては使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けるようにしてください。

《保管》

○  直射日光を避け、食品と区別して、なるべく低温な場所に密栓して保管してください。

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