覚書スタイルでパラパラと
‐ビジネス・スクール=「経営大学院」という訳は誤解を生みがち
‐原語はGraduate School of Business Administration
つまりアメリカに良くあるGraduate School 専門職大学院
なのでピュアなアカデミアからは、一段低く見られていたのは確か。イェールのは学部に比べるとちょっと?だし(関係者の方見てたらごめんなさい)プリンストンにはありません。
(しかし「プリンストン・レビュー」というMBA受験対策校があるのは面白いですね)
ManagementでなくBusiness Adminisitarion なので日本の特に国立旧一期校(古すぎ(笑))の「経営学」=「組織論」 とはほとんど関係ない。が日本は訳語がどちらも「経営学」となっているので、混同されて議論されていて。経営学部や経済学部の上に大学院が出来ていたりする。たぶん監督官庁や教授でもわかっていない人がいる(少なくとも昔の京大にはいました(笑))
‐職業訓練学校に近い存在だけど、日本の文系(という表現は良くないが、あるいは「非科学系」の)「大学院」よりはるかに学問的には固く、ハイレベルなものが求められるのは確か。博士号、リサーチペーパー、ジャーナル(学会誌)、ケース(事例研究)等で「科学的」「学術的」なアプローチを担保しつつ。その適応範囲を外つまり実社会に広げようとしているが、一線(笑)は越えないようにしている。特に統計的に有意か否かがポイント。
がこれはアカデミックな証拠が出来るまでには労力、時間がかかるので、実際のビジネスに早く適応したい気持とのディレンマあり
‐教授は「頭の良いビジネスマン」と思えばよい。日本の国立大学の教授が好む左翼的、清貧(笑)ではなく、儲かることが大好き(と認識しないと付き合いで誤解が生まれる)
‐MBAは現在では一流校のコアビジネスではない。しかし参加者は1~2年間自費で行くのでMBA卒業生は帰属意識が強く同窓会の運営や寄付には必須。 エグゼクティブは期間も短く社費なので、よほどネームの良い学校(ハーバード)でないと卒業生とは本人もアタッチがない。
‐MBAはとにかく厳しくやる。一定数をキックアウト(放校)することもある。では生徒が成績を優しくして、例えば「全員Aにしろ」というかと言えば(ここが日本と違うので注意)「成績にきちんと差をつけてくれ」とクレームが出る。成績そしてMBAの学位は自分の能力の品質保証なので、誰でも取れるとなれば自分の学位(=投資)は将来意味がなさなくなるから。
‐しかしここ10年で、一流校以外はMBA=運転免許書程度の扱い。ビジネスで成功したいのに、持ってないのは、世界中でなぜなのか疑問を持たれるくらいに普及(ここも日本と違う)特に新興国、インド、中国等
‐「エグセクティブ・エデユケーション」と呼ばれる、企業幹部を短期間教育するコースがビジネススクールのコアビジネスとなりつつある。企業負担なので、高価格が取れる。教授も最新の企業動向の知識が入り、楽しい。MBAは20代の攻撃的若者なので教えるのも疲れるし、採点も大変。よって、若手教官がMBAを教える。この最中にテニュアと呼ばれる正式、終身雇用になれるのかも決まるので教官側もしんどい期間。これを過ぎて偉くなるとだんだんエグセクティブでしか教えなくなる。したがって有名教授がいる学校でMBAで習おうと思っても2年で1時間しかなかったりする。
‐MBAは自費でビール、エグセクティブはシャンパンディナーも費用に入っている
‐もっとも日本人が解ってないポイントは、「エグセクティブ・コース」の多くはいわば「ペイド・プロポーザル」だということ。
戦略コンサルティング業界はプロポーザル(提案書)を出して仕事につなげるのだが時々これにお客さんがお金を払うことがあります。リサーチに時間がかかるときなどです。
「エグセクティブ・コース」はまさにそれ。コースでお試しして気に入れば「先生(教授)、うちの会社の相談に乗ってください」とコンサルティングを頼むのが正しい使い方。参加者は「サービスの仕入れ」に来ている訳です。コースのフィードバックで満点つけて、何もないと、なんだか変な感じを受けるようです。
もっともダメなのは
「先生素晴らしかったです。うちで一度、自分たちでやってみます!」
で、これを言うのは日本企業。面と向かってこういうことを言う神経が解らない。。。と思われ、世界の失笑を買っているということに気づいていないのです~(笑)
少し日本に詳しい教授は「日本人はずーっとノートを取っているけど、ディスカッションにも参加しないのは英語ができないからだけでなく、帰国して自分が説明したりやったりしないといけないからだろうね」「2週間でそんなこと出来る訳ないのに、なんで何でも自分でやろうとするのかね」と寛大に笑っていますが・・・
そろそろ金曜日夕方です。皆さん良い週末を!
Bon weekend!!
‐ビジネス・スクール=「経営大学院」という訳は誤解を生みがち
‐原語はGraduate School of Business Administration
つまりアメリカに良くあるGraduate School 専門職大学院
なのでピュアなアカデミアからは、一段低く見られていたのは確か。イェールのは学部に比べるとちょっと?だし(関係者の方見てたらごめんなさい)プリンストンにはありません。
(しかし「プリンストン・レビュー」というMBA受験対策校があるのは面白いですね)
ManagementでなくBusiness Adminisitarion なので日本の特に国立旧一期校(古すぎ(笑))の「経営学」=「組織論」 とはほとんど関係ない。が日本は訳語がどちらも「経営学」となっているので、混同されて議論されていて。経営学部や経済学部の上に大学院が出来ていたりする。たぶん監督官庁や教授でもわかっていない人がいる(少なくとも昔の京大にはいました(笑))
‐職業訓練学校に近い存在だけど、日本の文系(という表現は良くないが、あるいは「非科学系」の)「大学院」よりはるかに学問的には固く、ハイレベルなものが求められるのは確か。博士号、リサーチペーパー、ジャーナル(学会誌)、ケース(事例研究)等で「科学的」「学術的」なアプローチを担保しつつ。その適応範囲を外つまり実社会に広げようとしているが、一線(笑)は越えないようにしている。特に統計的に有意か否かがポイント。
がこれはアカデミックな証拠が出来るまでには労力、時間がかかるので、実際のビジネスに早く適応したい気持とのディレンマあり
‐教授は「頭の良いビジネスマン」と思えばよい。日本の国立大学の教授が好む左翼的、清貧(笑)ではなく、儲かることが大好き(と認識しないと付き合いで誤解が生まれる)
‐MBAは現在では一流校のコアビジネスではない。しかし参加者は1~2年間自費で行くのでMBA卒業生は帰属意識が強く同窓会の運営や寄付には必須。 エグゼクティブは期間も短く社費なので、よほどネームの良い学校(ハーバード)でないと卒業生とは本人もアタッチがない。
‐MBAはとにかく厳しくやる。一定数をキックアウト(放校)することもある。では生徒が成績を優しくして、例えば「全員Aにしろ」というかと言えば(ここが日本と違うので注意)「成績にきちんと差をつけてくれ」とクレームが出る。成績そしてMBAの学位は自分の能力の品質保証なので、誰でも取れるとなれば自分の学位(=投資)は将来意味がなさなくなるから。
‐しかしここ10年で、一流校以外はMBA=運転免許書程度の扱い。ビジネスで成功したいのに、持ってないのは、世界中でなぜなのか疑問を持たれるくらいに普及(ここも日本と違う)特に新興国、インド、中国等
‐「エグセクティブ・エデユケーション」と呼ばれる、企業幹部を短期間教育するコースがビジネススクールのコアビジネスとなりつつある。企業負担なので、高価格が取れる。教授も最新の企業動向の知識が入り、楽しい。MBAは20代の攻撃的若者なので教えるのも疲れるし、採点も大変。よって、若手教官がMBAを教える。この最中にテニュアと呼ばれる正式、終身雇用になれるのかも決まるので教官側もしんどい期間。これを過ぎて偉くなるとだんだんエグセクティブでしか教えなくなる。したがって有名教授がいる学校でMBAで習おうと思っても2年で1時間しかなかったりする。
‐MBAは自費でビール、エグセクティブはシャンパンディナーも費用に入っている
‐もっとも日本人が解ってないポイントは、「エグセクティブ・コース」の多くはいわば「ペイド・プロポーザル」だということ。
戦略コンサルティング業界はプロポーザル(提案書)を出して仕事につなげるのだが時々これにお客さんがお金を払うことがあります。リサーチに時間がかかるときなどです。
「エグセクティブ・コース」はまさにそれ。コースでお試しして気に入れば「先生(教授)、うちの会社の相談に乗ってください」とコンサルティングを頼むのが正しい使い方。参加者は「サービスの仕入れ」に来ている訳です。コースのフィードバックで満点つけて、何もないと、なんだか変な感じを受けるようです。
もっともダメなのは
「先生素晴らしかったです。うちで一度、自分たちでやってみます!」
で、これを言うのは日本企業。面と向かってこういうことを言う神経が解らない。。。と思われ、世界の失笑を買っているということに気づいていないのです~(笑)
少し日本に詳しい教授は「日本人はずーっとノートを取っているけど、ディスカッションにも参加しないのは英語ができないからだけでなく、帰国して自分が説明したりやったりしないといけないからだろうね」「2週間でそんなこと出来る訳ないのに、なんで何でも自分でやろうとするのかね」と寛大に笑っていますが・・・
そろそろ金曜日夕方です。皆さん良い週末を!
Bon weekend!!