ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

見極め(とある生徒さんのコメントより)

2008年05月05日 | ゴルフの空 その4
ハンドルネームとある生徒さんが、5月3日付けのブログに、素晴らしいコメントを書いて下さいましたので、本日のブログは、このコメントを引用させて頂きながら、書いておきたいと思います。

テニスのプロを目指そうかと思われるくらいの腕前をなさっている、とある生徒さんが、1年で上級者になりたい人に、どういう練習をすれば良いかを、アドバイスするなら…と言うことで書いて下さったのですが…。
テニスもゴルフも、この書いて下さった5項目に関しては、共通していると思います。

その5項目とは…。
①フォームを固める
②信頼できる先生を見つける
③いろんな本や雑誌を読みまくる(研究する、考える)
④フィジカル面を鍛える
⑤メンタルマネージメントを鍛える

ただし、③に関しては、5月3日のブログ『レッスン書に関しての一考』にも書いたように、注意が必要と書いておられます。
その注意とは…(これがなかなか素晴らしいことを書いて下さっているので、そのままを引用させて頂くと…)

『いろんな人がいろんなことを書いていますので、行間を読むことと見極めが必要です。
実は表現は違っても本質は同じ事をいってるということが多いんです。
すなわち、例えばインパクトの瞬間にラケットの面がボールに対してスクエアに当たっていれば後はどうでもいいということに、たくさんの本を読めば気付くという事です。
基本は一つ。
誤解を恐れずに言うと、所詮、本に書いてあることはたいがいはいい意味で過去の指導方法の受け売りです。
……
気をつけることは、それらは売れることが宿命ですから、大げさや突飛もないことが、さも本当のように書かれているということです。
それを見抜く能力は自分で養っていかなくてはならないと思います。』

(すみません…とある生徒さん、お断りも無く、本文そのままを引用させて頂きました。でも、この部分素晴らしいです。)

レッスン書や雑誌を読むのが好きな方は、このコメントに書いて下さったような注意が必要です。
書いてあることの本質を見抜く能力…これが、でぐっちゃん先生が書いていた『私たち(ティーチングプロ)が見て、ありかなしか見極めるもんでしょ?』にも通じることだと思います。

他の分野のことに例えて言えば、歯医者さんが、歯に関することを雑誌やテレビで話していたといます。
歯に関する素人は、その内容が正しいかどうか、良いか悪いかの判断なんてつきません。
歯に関心が有る素人は、歯医者さんが話していることだから、きっと正しいことなのだろうと、その話に一生懸命に耳を傾けます。
だけど、歯医者さんが、その歯医者さんの言っていることを聞いたら、どう思うでしょう?
「これは正しくて良いことを言っている」「ちょっとおかしいことを言っている」などの判断が、素人よりは正確に出来ます。
それが出来ない歯医者さんだったら、困りますよね?

ゴルフのティーチングプロも同じだと思います。

また、名前の売れているツアーに出ているプロが、雑誌などを通して、「こうして打てば良いんですよ」とのアドバイスをしていたとしても…それは、万人に向くものじゃないとも言えます。
「こうすれば…」と言うアドバイスは、本当は、100人いらっしゃれば、100通り有るものです。
その100通り全てを聞けば、どうなるか?
頭も身体も、パニックになるだけです(笑)
だから、見極めが必要。

とある生徒さんが書いておられる『所詮、本に書いてあることはたいがいはいい意味で過去の指導方法の受け売りです』と言うのも、図星です。
ゴルフのスイング理論においては、過去をさかのぼれば、上手になった人の経験論を寄せ集めて、それを、はじめてスイング理論にしたのは、ベン・ホーガン。
それから時が経って、もっと人間の身体の動きに則した動きで、もっと緻密な理論に仕上げたのが、デビット・レッド・ベター。
色んな人が色んなことを言っていても、現在は、やはり、このデビット・レッド・ベターの理論からの流れを汲んだことを言っている人が多いと思います。

『表現は違っても、本質は、同じことを言っている』(←とある生徒さんの言葉)。
私も、スイング理論について、ここに書けば、見る人が見れば、「デビット・レッド・ベターと同じやん」「真似っこやん」って言うことになるかもしれませんね(笑)。

この言葉を『本質は同じでも、表現やアドバイスが違う』に替えれば、それが、そのティーチングプロの個性になるんでしょうね。
だから、ティーチングプロは、表現やアドバイスのバリエーションが多ければ多いほど良い(引き出しが多いほど良い)ってことで、、、先人からの受け売りのスイング理論を、さも自分自身が打ち立てたスイング理論のように振りかざすよりは、こちらを増やすことに労力を使って行きたいものだと思います。
そして、”人対人”のレッスンを行うにあたっては、その自分の引き出しから、どれを取り出すかは、そのティーチングプロの判断だし、センスだとも思うので、良い判断が出来るティーチングプロになって行きたいです。

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