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あある の どくはく

メールにみる組織の空気

2010-03-02 | 社会
うちの会社が某大手ゼネコン建設会社(A社としておきます)のとあるプロジェクトの一員である関係上、A社から毎月打合せ案内がメールで届きます。うちの会社はメールを集中受信するので(メアド自体が各個人にない)、プロジェクトとは関係のない私も見ることがあります。
A社から送られてくるそのメールで、どうしても気に食わないところがあります。内容や文面はまぁふつうなのですが、問題は宛先。伏字ばかりで恐縮ですが、こんな感じです。

宛先:XYZ B社 ○○氏; XYZ C社 △△氏; XYZ D社 □□氏; XYZ E社 ◇◇氏

このXYZ(アルファベット3文字)はたぶん、A社にとってのこのプロジェクト名の略号(コードネームみたいなもの)なのだろうと思います。
それに続いて会社名の略名(半角カナ)。例えば「マクドナルド株式会社」ならば「XYZ マクド ○○氏」となります。
最後の○○氏は担当者の苗字+「氏」。
もちろんこの登録名の裏にメールアドレスがあるわけです。

なるほど、プロジェクト名を名前の前につけておけば、そのプロジェクトに参加している会社に一斉送信するのに便利です。また会社名の略名を入れておくと、名前だけでは「誰だっけ?」となるのを避けられます。さすが大手ゼネコン、なかなかシステマテックにメールアドレス管理をしていると言えるでしょう。
ですが。
これをそのまま取引相手先に送るというのはどうなのでしょう。「XYZ」なんて、A社内でしか通用しないコードネームを付与して送る。また会社名も手前勝手な略名をつける。さらに担当者名は苗字だけ、「氏」をつけるのはせめてもの敬称のつもりなのでしょうか。
いや、これだけなら目くじらを立てることでもないのかもしれません。ところが。
Cc欄にはA社の同プロジェクト関係者の名前が連なっています。送るのはもちろん構わない、その表記の仕方が、
 フルネーム+「様」
なのです。

つまり自社の関係者(おそらくは上司)にはフルネームで「様」づけ、他社はコードネームで管理し、そのまま送りつけている。


「上司にはどんな場合にも敬意を、他社の人間は下請(俺たちは上)」と、このメールの送信者だけが思っていたってこんなことにはならないはずで、A社という組織全体がそういう思想をもっている、そういう文化の会社と考えるのが自然でしょう。
こういうのをみると、やっぱり大手ゼネコンなんてそういう組織なのだろうなと思ってしまいます。全てのゼネコンがそうとは言えませんが、そうではないかと疑ってしまいます。
なおこのメールの送信者は入社して2~3年のペーペー(20代)です。直に話したこともありますが、既にその色に染まっているなと感じました。つまり見下されているなと。

一流企業、一流会社に入って一流の仕事をし一流の給料をもらう。素晴らしいことですし、憧れますが、人を見下していることにすら全く気付かない組織文化に染まるのは勝ち組の当然たる帰結なのでしょうか。

そういうくだらない競争はしたくないのですが、どうしても巻き込まれてしまいますね。