こんばんは。
坂本です。
今年の3月末で「種子法」という法律が廃止されたことをご存知でしょうか?
米、麦、大豆。
この3種類は、国の予算でタネを守ろうという法律でしたが、それがなくなりました。
するとどうなるでしょう。
米、麦、大豆。
これらも、他の野菜と同じような状況になるということです。
例えば、ジャガイモ。
スーパーには何種類のジャガイモがありますか?
「ダンシャク」という品種の他に、1~2種類ほどでしょうか。
ニンジンは、1種類。
良くて2種類でしょうか。
そして、お米も同様にする。
現在100種類以上あるお米を、
日本の税金で守り続けることは大変なので、
2~3種類のタネを民間企業が育てて販売する。
経済的な効率化を進めようという話です。
そのために「農業競争力強化支援法」という
新しい法律も作りました。
これまで国が管理してきたタネの知的財産を
民間企業に提供していくという法律です。
外資規制は一切ありませんから、
外国企業にも日本のお米の情報を提供します。
「サカタのタネ」、「タキイ種苗」のお米というものは、
これまでありませんでしたが、今後は出てくるかもしれません。
しかし、それよりも「三井化学」や「モンサント」といった
バイオテクノロジー産業のお米が主流となりそうです。
日本のお米が、2~3種類に統合される。
なんだか、寂しい話です。
しかも、不自然な科学技術で作られたお米です。
(肥料と農薬を前提とする雄性不稔のF1や遺伝子組み換えなど)
できることなら、昔からあるお米を食べ続けたい。
少なくとも、主食の在り方を変えるのなら、
もっと多くの人が話し合って、理解してから進めてほしい。
そう思って、4月29日に
「食と農の未来・種子法廃止とこれからの日本の農業について」
という講演会を開催いたしました。
講師は、元農林水産大臣であり、弁護士でもある山田正彦先生。
お陰様で120名以上にお集まりいただきました。
そして、この講演会の参加者の中から、
新たに行動を起こされた方が現れました。
タネをテーマにした映画の上映会を開催されるそうです。
映画のタイトルは、
「種子 みんなのもの? それとも企業の所有物?」
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2018年7月15日(日)
第1部 10:00~12:30
第2部 14:00~16:30(上映内容は同じ)
会場:VOLVOX(津市栄町一丁目888 四天王会館1階106号室)
参加費:1,000円
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タネは、当たり前ですが、育てれば次のタネが採れます。
しかし、企業が開発したタネ(品種)は「商品」でもあります。
そう考えれば、タネ採りは、知的財産を含む商品の横取りです。
先祖代々、タネを採り続けてきた人々が、
突然、タネ採りを禁止された。
そんな国での「食糧を守る戦い」の映画です。
7月15日の上映会では、
2つの短編映画をそれぞれ2回ずつ上映します。
第1部では、私、坂本がパネラーとして解説させていただきます。
第2部のパネラーは、時芽輝農場の池添友一さんの予定。
これまで当たり前に育ててきたお米が、
突然、100種類から3種類になったり、
自分でタネを採ったら罰金1千万円という
なかなか衝撃的な日本の未来ビジョン。
いったい何が起きているのか。
何かするべきことがあるのか。
答えは一つではないと思いますが、
多くの人が語り合い、より良い未来を描けたら幸いです。
さて、次回のブログ担当は金児さんです。
お楽しみに。
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