同じものを一度にたくさん作る量産に入ると、ここにはこの色の
ガラスはどうかとかこんな形はどうだろうかなどという楽しみは
全くなくなります。代わりに質を落とさずいかに早く作るかという
ことを考え始めます。ガラス削りは大体2時間ぐらいだと見積も
ると必死で手を動かします。1時間半ぐらいで終えると「やはり
オレはやる時はやる男だ!」と自分を褒めてやります。
(時間の見積もりは大甘設定ですが・・・)
工程ごとにこうやって量産を乗り越えます。
一日このように作業をすると身体にリズムができるようで作業意外
でも動きが早くなったり早口になったりするようです。
実感するのは作業を終えて食事をする時でいつもより速い箸の動
きと咀嚼、手と口とのどが異常に忙しく、味を感じないことに気付いて
ようやくリズムが速くなっていることがわかります。
その分速く歳をとっているのではないかと怖い気がします。