個人情報
夕刻、くつろいでいると固定電話が鳴った
「●●不動産の××です」
ふむ、不動産屋が貧乏で有名な拙宅に一体、何の用事やろか？
「法務局で閲覧したのやけど、ピーさんのお宅ですか？」
ま～、ピーという名前ではある、世間に売れてはないけど・・・
「昨今の諸事情がおありでしょうから売る気はないですか？」
ほ～、珍しい、今時、こんなオンボロマンションを買う気があるのかい？
がはは、気にいってますのでどうかお構いなく、と、断った
筆者の貧乏さにも艶が増し近隣に知れ渡り、たぶん、ローン地獄に陥り手放そうと考えているのでは？
とのしたたかな不動産屋の思惑が垣間見える 
しかし、どうして電話番号まで知っているのやら？
全く、個人情報なんて隠す隙間もなく当人の知らぬ間にじゃじゃ漏れやんかいさ
ＰＣのキーを押し損ねて一瞬にして不動産を乗っ取られる夢を良く見る
前の晩にも見たので、なにやら不穏な気分になった
朝になれば、どうしてあのような夢を見るのかさっぱり分からず、ま、悪夢とはあのような夢を
いうのかも・・・と、いつしか忘れ去ってしまう
現在、会社からの帰宅途中に道草がてらの月に３０時間程度の高齢者介護をしている
身体介護なので要支援者のような生活支援ではなく、肉体的な疲労感は、あまりない
利用者である彼らの個人情報を漏洩すれば、ヘルパーを退職後でも懲役1年以下、罰金３０万円を
払わなければならない
それに引き換え、先の不動産関係のなんと緩いこと・・
利用者なんぞ、匿名にしろ死ねば誰にも迷惑が及ばない
不動産の場合は、宅の場合は格安物件なので、ぶつくさほざく程の件ではないが、サラリーマ
ンにすれば生活に支障を来す程の支出である
それをほいほいと法務局で公開し、三文判苗字なら不正に名義書き換えさえ可能だ
固定資産税を払っているのは日本国から特定場所及び住居を賃借しているからに外ならない
賃貸住宅では借主の部屋番号を非公開にする
ミクロ設定は詳細に、マクロでは、なんとも杜撰で性善説のお国柄である
同じく住民票取得も当人より他人様の方が安易に取得出来そうな昨今である
本人確認の免許証が無いのでいつも不審がられる
最近は、向こうも慣れて手早く手続きをしてくれるが、もしプチ整形でもしたらどうなることやら
真の余談だが、先日、昼間のパート副業の会社で営業社員の求人をしたら、元ラウンジホステスが
書類応募をして来た 
すっとんきょうな声で 
似の男性社長が筆者に、元ホステスなんてよくも書くな、こんなの初めてや、
どうよ、と訊くので、この会社は、男系職種なので元ホステスならぴったしで好成績を上げると
思いまっせ～採用したらええですやんか、と、応えたら、そうしたら今の営業社員が潰される、
と濁した
へ～、そんなに社員を大事にする社長なのか、と、感激するには及ばない
詭弁の道具に誰彼無く使いこなし全て人のせいにするのが上々得意なのだ
それを書きたかっただけなので元に戻る
この国に住んで個人情報なんて遵守されるはずがない
基本法が、未成熟なのに川下で尊大ぶっても豚に真珠、ピーに超高層億ションなのだ 