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弥勒山日記

自分の好きな分野を気ままに歩き回り、色々と考えます。
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弥勒山日記 (19)     2014/08/26~2014/09/30

2021年11月19日 15時04分41秒 | 日記
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鳥海山 2014/08/26 火曜日
山形県と秋田県に跨がる活火山。 鳥海山2,236m 象潟ルート標高差約1,080m

久しぶりに鳥海山に登ることにしたが、この所の天気は不安定で至る所で集中豪雨による災害が発生していた。小屋にも予約を入れてあるが、最悪はふもとで一泊するだけで帰ることになるかも知れないと腹を括って兎に角出かけてみた。

=計画=
08/26火
 国道19号線、長野から18号線、上越から8号線、新潟から7号線
 鉾立大駐車場 にかほ市象潟町小滝字鉾立地内 車中泊
08/27水
 登頂【象潟口/所要約4時間40分】
 鉾立―1時間―賽ノ河原―40分―御浜―30分―御田ヶ原―30分―七五三掛―1時間30分―御室―20分―新山山頂―20分―山頂御室小屋
 山頂御室小屋200名 7月上旬 ~ 9月中旬★要予約★
 宿泊の予約は鳥海山大物忌神社 TEL.0234―77―2301
07/28木
 外輪山経由下山
 道の駅 鳥海 車中泊
 山形県飽海郡遊佐町大字菅里字菅野308-1 0234-71-7222
 鳥海保養センター「あぽん西浜」6:00~22:00 入浴料金/大人350円


2014/08/26 火曜日 初日
午前3時に出発。時々霧雨になる中を走って塩尻の「すき屋」で朝食。新潟近くの国道沿いで昼食。時々激しい雨にもなったが、村上を過ぎてからは晴れてきた。

(1)村上市のあたりから、道路の左側(日本海側)にこのような設備が現れる。上の方に折りたたんである板を開くと風除け雪除けとなる。冬の日本海からの猛烈な風雪による事故の対策らしい。(2)

20時頃に鉾立大駐車場到着。ほぼ18時間かかってしまった。
真っ暗で広い大駐車場には8台の車が停泊していた。 見下ろすと、にかほ市の街明かりとその先の暗い日本海。

しかし見上げるとあまりの星の多さに星座が中々判らない。
天の川がくっきりとしていたおかげで白鳥座、こと座、鷲座、大犬座、カシオペア座は判ったが、その他は川原の砂の如し。


2014/08/27 水曜日 二日目
4時半頃起床。 雲は薄く、天気は期待できそうなので5時半に出発。
(1)大駐車場越しに鳥海山方面(2)登山口
ここで三人組に遭遇。頂上まで抜いたり抜かれたり、ほぼ同じペースで行動してしまった。

(3)振り返ると、にかほ市越しに日本海が明るくなってきた。
(4)鳥海湖のある御浜の近くまでは整備された路が続く。
(5)途中の展望台から外輪山を望む
(6)展望台から日本海方面を見ると山霞に覆われてきた。
しかし上空の雲をみれば大丈夫そうである。

(7)稜線に出た。先を行くのは三人組の一人(8)

(9)オコジョに遭遇(10)(11)人に馴れているのか、まったく恐れずに筆者の足元にまで来てくれるが、まったく落ち着きがなく一瞬もじっとしていないので巧く写せなかった。

(12)この山は頂上付近以外にはあまりきつい登りはないのだが、歩行距離がとても長く延々と歩かされる。(13)

(14)御浜小屋から見下ろす鳥海湖 この形は間違いなく火口湖だろう。(15)(16)


(17)下って登る八丁坂の長い道(18)鳥海山南西側の日本海の視界はしばしばガスで遮られるようになって来た。

(19)七五三掛(しめかけ)の鞍部が見えてきた。「七五三掛」と書いて「しめかけ」と読むのは何故だろう? 七五三が子供の成長の折り目だからだろうか?

広辞苑には「七五三掛」の項はないが、「七五三飾り」と書いて「しめかざり」と読むことは書いてあるので七五三=しめは正しい日本語らしい。

又、名字由来netによると「七五三掛(しめかけ)」を名字とする人は全国でおよそ400人 居るそうで、現山形県である羽前国田川郡大網村(現朝日村)七五三掛がルーツとされる。「注連をかけた聖地」「立ち入り禁止の土地」の意味。近年、茨城県古河市、栃木県など関東にみられる。注連縄が語源。と解説している。

(20)七五三掛の分岐点
鉄はしごを上って左に下っていくと千蛇谷、はしごの手前を右に行くと外輪山の稜線道で、どちらを行っても御室小屋に至る。(21)千蛇谷ルート 行きは千蛇谷ルート、帰りは外輪山ルートと決めた。

(22)ナナカマド(23)中部ではこれからだが、ここでは早くも真っ赤になっている。それにしても七竈なんて漢字は読めても書けない困り者である。

(24)ついに現れた雪渓。谷は氷河のカールを連想させる。

(25)しばしばアザミの大群生に遭遇する。鳥海山固有種にチョウカイアザミ(鳥海薊、Cirsium chokaiense)というキク科アザミ属の多年草があるからこれがそうなのかも知れないが、アザミの仲間はどれもトゲだらけでひどく痛い。(26)

(27)やっと頂上の一部が見えてきた。(28)山頂御室小屋
(29)小屋の位置からは近すぎて山頂が見えない。(30)大量の巨石を積み木よろしく積み上げたような山頂へはリュックを下ろして身軽ななりで登る。

(31)(32)(33)この谷を抜けた先に頂上がある。

(34)山頂 ここでほぼ11時。ゆっくりと来たにしても6時間は掛かり過ぎかな?周りの風景からは、巨大な溶岩の塊がゆっくりと冷えて節理割れしながら崩れていく過程が想像できる。

(35)胎内潜り入り口 下りは反対側に降りて裾野を回りこんで御室小屋に至るルートを取った。こちら側に「胎内潜り」があるのだ。神社仏閣に限らず天然の通過可能な場所があれば、どこでも何でも胎内潜りと呼んで有難がる風習が日本人にはあるようだ。寡聞にして知らないが外国ではどうなのだろうか?

客観的な表現をするならば「自然に積み重なった巨石群の内部に偶然できた通過可能な空間」と言うことに成るが、膨大な質量に囲まれていることを意識するとなにやら尋常ではなく感じるものもある。(36)

(37)出口

(38)この文章には至る所で出会う。こんな所にまで、ご苦労なことだとあきれたりもする。

間違った言葉でも問題ある発言でもないが、平和であるとかないとかは人間の問題であって山にも山の神様にも関係のないことではないだろうか?
せっかくの清浄な空間に人間界の悪しき問題を持ち込んで欲しくはないと思う。

(39)イワキキョウ
御室小屋前の広場で昼食を取り終わってもまだ午前中なので、小屋にキャンセルの挨拶を入れて下山することにした。
(40)約10分の急登で外輪山の稜線に出た。(41)外輪山稜線の痩せ尾根(42)所々に鉄梯子がある(43)(44)正午を過ぎるとガスが出易くなる(45)(46)(47)(48))文殊岳 少し前に行者岳も通過しているが、どちらもピークとは感じられなかった。
普通に歩いていて、いきなり「なんとか岳」と書かれた標識に出会うと路を間違ったような錯覚を感じてしまう。
(49)外輪山から南方を見るとなだらかな山裾が広がっているように見える。
このなだらかさが錯覚であるのは言うまでもない。(50)外輪山最後のピーク
この後霧雨となり15時頃には激しくはないものの本当の雨に変わった。

16時に鉾立駐車場到着。 本日も車中泊

2014/08/28 木曜日 三日目 5時起床して帰路に着いた。



御嶽山 2014/09/03 水曜日
降水確率20%を頼りに来てみれば視界10mの霧に霧雨。雨具の用意はあるもののそれは行動中の突然の悪天候に備えた緊急避難具であって、初めから雨の中では出かける気持ちにはなれない。 

さらに登山最大の目的である景色が見えないではないか!
ここはきっぱりとあきらめて温泉に向かうとしよう。 

(1)登山道入り口
(2)田の原の駐車場
(3)霧の塊が風に流されて移動していく。 実に玄妙な眺めではあるが、写真にはうまく写せない。

 迷い霧
 何をか求めて
 あてどなく 




尾高山崩壊林道 2014/09/09 火曜日
2006年(平成18年)に崩落したまま今以って回復していないことを、この林道を通って大沢岳まで行った人のブログから知ったので今はどうなっているのかを見に行くことにした。国道19号線→中津川から国道257号線岩村経由上矢作から国道418号線→平谷から国道153号線→元善光寺近くで県道251号線→矢筈トンネル→国道152号線→しらびそ峠の案内板に従って分岐→しらびそ峠

(1)しらびそ峠 谷越しに南アルプスの赤石岳周辺を眺める絶景ポイントでもある。

(2)
(3)10mほど林道を進んだ地点
この辺りまではたまに石が転がっているだけの普通の林道である。

(4)山側に崩れ落ちた石が積みあがっているが、ここら辺りには補修した跡がある。
(5)大きな石は片付けてあるが路肩は危うい。
(6)山というものは常に多量の水を含んでいて、時間を掛けて少しずつ排出し続けている。それだけに限度を越えた降水に会えば、あふれた水と共に山体そのものが崩壊して行くのである。


(7)かろうじて路肩の一部が顔を出している。(8)(9)かっては車が通っていた林道も無残なものだ!(10)珍しく広場になっているが、ここも落ちてきた石が転がって居る。
落石注意の文字が虚しい。

(11)林道崩壊以前のことだろうが、わざわざここまで車を捨てに来た人が居るようだ。
処理業者に払う金を惜しんでの自分勝手な行動である。こういうことをする人間の自宅に生ごみをぶちまけてやりたい気がする。

(12)落石だけではなく水流によって崩壊する場合もある。(13)大量の落石と路肩流失のダブルパンチ。

(14)これだけ大きな石 (と言うより岩塊) が落ちてくれば車の中に居ても助かるまい。(15)かっては道だったと言っても誰も信じないかも知れない。
(16)右端はそのまま崖になっているのでやや左の岩塊を乗り越える。

(17)しらびそ峠の看板にあった「決壊した橋」はこれのようである。
(18)橋の左側は砂防ダムになっているが、砂利が細かくて柔らか過ぎるので登れない。
谷の向こう岸の急斜面にロープが見えるので一旦谷を降りてよじ登ることになるらしいが、谷はかなり深く急斜面である。
あえて危険を冒す価値はないと言い訳をして引き返すことにした。

(19)見えているのが奥茶臼山(2474m)だろうか?
天気は良く、少し暑いが2千mを越せば気持ちいいことだろうな。

(20)節理に沿った割れなのだろうが、大木を斜めに切断したようにも見える。

この辺りに中央構造線が走っているので岩石、地層に詳しければかなり楽しめそうである。
これは何々岩で、あれは何々が混じっているとか、何千万年前の付加体がここで顔を出しているなどと言えたらきっと楽しいだろうが、筆者の知識では何を見てもその名前が浮かんでこない。
大鹿村に構造線博物館があってそこの館長が丁寧に教えて下さるものだから、こういう場合には筆者はいつも写真を持って教えを請いに行くことにして居る。

(21)
(22)
(23)とてもきれいな花であるが、これが有名なトリカブト。

採集時期および地域によって毒の強さは異なるが、毒性の強弱に関わらず野草を食用することは非常に危険である。と記述されている。

その際立った毒性はこの崩壊した林道にお似合いとも言えるが、一方で漢方薬の材料でもある。
効き目の強い薬は扱い方を間違えると有害でもあるがそれを逆に言えば、危険な毒物も正しく扱えば役に立つということに成る。


株式セミナー 2014/09/10 水曜日 名古屋証券取引所主催のセミナーに参加




妙高山 2014/09/16 火曜日
妙高山2,454mの成層火山 スカイケーブル山頂駅ルート 標高差1054m

=計画=
09/16火 早朝出発
19号線、長野経由、妙高高原スカイケーブル駐車場(1,000台 無料)車中泊
新潟県妙高市田切216 電話:0255-87-2501
平日8:00-16:00 07/19~11/03毎日運行 大人:片道\1300

09/17水
妙高高原スカイケーブル山麓駅(標高:735m)-11分 (徒歩下山は約1時間)
山頂駅(標高1400m)-1:30-大谷ヒュッテ-0:30-天狗堂-1:50-妙高山
大谷ヒュッテ(避難小屋):帰りに遅くなったら宿泊。さもなければ下山して車中泊

滝の湯 県下一の湯量を誇る赤倉温泉に佇む野天風呂。
宿泊不可、日帰り温泉施設のみ。 電話:0255-87-2958
営業期間:4月下旬~11月上旬
営業時間:9:00-17:00 料金:大人500円


2014/09/16 火曜日 初日 
早朝3時半に目が覚めたのですぐに準備を始めて4時に出発した。
これでは早く着き過ぎるが、待っていても仕方がないしもう一度寝ると間違いなく寝過ごしてしまう。

9号線落合でのんびりトラックに捉り、奈良井で再びのんびり軽四に捉まって塩尻、松本の通勤ラッシュに合流してしまった。
あきらめて途中の休憩エリアでしばし仮眠を取ったが、11時前には長野についてしまった。しかたがないのでブックオフを探して時間稼ぎをしたあげく15時に赤倉温泉到着。温泉と食事でさらに時間稼ぎをして駐車場で車中泊。


2014/09/17 水曜日 二日目
5時に明るくなったのでスカイケーブル山麓駅前の駐車場に移動してプリモスでコーヒーを入れてガスのかかった山を眺めてすごした。

スカイケーブルのHPには営業時間が09:00-16:00とあったのでのんびりしていたら7時半頃にスカイケーブルの入り口が開き登山装備をした人が集まってきた。あわてて事情を聞きに行ったら、09:00-16:00は売店の時間であってケーブルは8時に動くと言う。
これは嬉しい間違いだったのですぐに切符を買い支度をして駆けつけた。

(1)周りはスキー場なので、雪のない時期は所々にある奇妙なハゲ斜面が痛々しい。
(2)
(3)妙高高原スカイケーブル山頂駅

(4)登山道入り口

ここまでで出会った登山者9名。本日1日の合計16名。平日だとしても静かな山である。(6)

(7)約30分歩いた辺りの山道に狸の死骸があった。匂わないし虫も多くは集っていないので死後時間はあまり経っていないらしいが、肩から前足に掛けてつぶれたようになっている。
落石のありそうな場所ではないのだが、どこかで重症を負って逃げてきて力尽きたのだろうか? 出血も噛み痕も見当たらないので死因は解らない。

(8)ほぼ1時間歩いたがまだ普通の山道。歩行は楽だが景色が見えないのは辛い。

(9)赤い小さな実を付けた潅木を見つけた。控えめでかわいらしい実であるが種類が判らない。帰宅して図鑑を見比べたらゴマギがそれらしかった。

落葉高木。樹高は2-5mになるが、大きいものは高さ7mに達する。
果期は7月下旬-10月で日本固有種。本州の主に関東地方以西の太平洋側、四国、九州、沖縄に分布し、標高50-1300mの低地や山地の落葉樹林内に生育し、湿った場所に多い。と在った。

(10)竜胆(リンドウ)
大谷ヒュッテ先の林道道端に竜胆のつぼみが沢山在った。つぼみだから咲いていると言うのは違うかもしれないが、花開いた状態よりもつぼみ状態の方がきれいであると筆者は思う。
(11)
(12)白っぽいのは時折通過するガスが映っているのである。

(13)天狗堂到着で行程の約半分。しかし景色の見えない急登続きは疲れる。
ここでかすかに硫黄臭を感じた。(14)2時間半経過してやっと山体が見えてきた。

(15)15Cmほどの赤ちゃん蛇 動きも穏やかでとてもかわいい。(16)首に黄色い帯があり体には黒とオレンジの斑点があるから、これは「やまかがし」である。
一応毒を持っているがとてもおとなしくて、よほど苛めたり驚かせたりしなければ人に噛付くことはない。又、噛んだとしても毒があるのは奥歯だから人が噛まれても毒牙が接することは少なくて、古来から人里近くにいる蛇なのに1972年の中学生の死亡事故で初めて毒のあることが発見されたほどである。

(17))風穴と言っても小さな穴で、風は感じられなかった。(18)(19)道は相変わらず見通しの利かない樹林帯の急登。


(20)ついに現れた岩場にはロープが掛けてあって登り易い岩である。
(21)

(22)誰かが岩を丁寧に削って階段状の足がかりを作ってくれている。大変だっただろうと思う。

鎖場到着がほぼ12時でひどく疲れてきたが岩場では妙に元気が出るものだ。周りが広いからなのだろうか?
(23)

(24)いよいよ最終段階でやっと広々とした景色になった。(25)(26)10合目到着がほぼ13時。とても疲れた。ガスで周りが見えないのでどこが火口なのか判らない。
風向きのせいか硫黄の匂いはまったくしない。

(27)
(28)
(29)山頂の標識はあちらにあるが、そこは三角点であって2446m地点なのだ。
そしてこちらは南峰と呼ばれてるが標高は2454m。山頂の標識はこちらにあるべきだと思うが?
食事の後は風も冷たくなってきたので、そそくさと下山始めた。

(30)幸い16時の最終に間に合ったのでスカイケーブルで下山。(31)

登り5時間、下り3時間。急登続きだったからなのか景色が見えないルートだったからなのか、とても疲れて長く掛かった山だった。

本日も「滝の湯」につかり、車中泊。

夜中はかなり冷えてきた。

 夏終わる
 想い出すかな
 悔やむかな




尾高山 2014/09/23 火曜日
尾高山(おだかやま2,212m) しらびそ峠(標高1833m)10台ほど駐車可 標高差379m 4.2Km

=計画=
国道19号線→中津川から国道257号線→岩村経由上矢作から国道418号線→平谷から国道153号線→(元善光寺近くで)県道251号線→矢筈トンネル→国道152号に出て直ぐ先でしらびそ峠の案内を見て入る。

しらびそ峠(1,833m)→1.3Km 40分→前尾高山(2,089m)→1.6Km 60分→尾高山(2,212m)→1.3Km 45分→奥尾高山(2266m)

(1)しらびそ峠の登山道入り口 ほぼ9時出発(2)すぐに尾根道に出る。

(3)前尾高山山頂の表示
あまり見通しのよくない道でなだらかながらアップダウンを繰り返す。(4)(5)景色は見えないがよく発達した柔らかそうな地衣類が目に心地よい。(6)1時間半たった頃に岩場らしいものが現れた。(7)

(8)尾高山山頂 1時間45分で到達。
(9)ルート上では全く景色は見えないが所々にビューポイントの標識が立てられていて、標識に従ってルートを外れると南アルプスが展望できる。
しかしその景色はしらびそ峠から見えるものと同じであり、峠の方がより広く見渡せるというのは少し残念である。
しかもこのルートの右側(東側)が断崖になっていてその真下に崩壊した林道があるのだから近寄らない方が無難であると言える。

(10)奥尾高山山頂 11時半
出発地点とここ奥尾高山山頂の標高差は379mに過ぎないがアップダウンの多さを考えると実質その倍以上歩いたのではなかろうか? しかし樹林帯の中の山頂は全く山頂らしくない。(11)(12)この山ルートでは景色を楽しむ事はほとんどできなかったが、山全体に地衣類がよく発達していてその柔らかな緑に覆われた景色は大いに楽しめた。(13)これと同じ変形樹は弥勒山にもあった。


ハイランドしらびそ展望風呂 営業時間(日帰り入浴)11:00~18:00 入浴料金500円
ここは風呂と言いつつも広くて、しかもいつ来ても清潔にしてあるのでその満足度は温泉並みである。風呂から眺める景色に秋を感じた。

 彼岸花
 風は何かに
 変わりつつ

帰りにふと気まぐれを起こして、しらびそから南下する道を選んだ。
国道152号線に降りるまでが大変に遠く、またさらに南下して国道418号線に出るまでが遠い。
地図で見ると国道418号線は国道152号線から岐阜県の岩村までほぼ一本道なので選んだのだが、実際は大変な道でしかもひどく遠い。
その結果、行きの倍近く時間がかかってしまい途中で日が暮れてしまった。



御嶽山噴火 2014/09/27 土曜日
9月27日11時52分頃 御岳山が噴火した。

最も好きな山であり、足繁く通っている御岳山の惨状に胸が痛む。
既に31名の死亡が確認されているのだ。

火山であることは重々承知している上に八丁ダルミの水蒸気噴出孔や硫黄の匂いも承知しているがそれでも噴火したことが信じられない。人間が如何に外観に騙されてしまうかと言うことなのか、或いは自分の信じたいことだけを信じてしまうと言うことなのだろうか?

人間が何を信じようとどう行動しようと、山は人間とは無関係に山の都合で動くと言うことなのだろうな!

すっかり火山灰に覆われて雪を被ったようになっている剣が峰。
噴石で屋根に大穴が開いてしまった山小屋。八丁ダルミの地獄谷側斜面のいたるところから激しく噴煙を上げている。テレビが伝える惨状から目を離すことができない。

極論を言えば日本列島そのものが火山の寄せ集めのようなものであり、さらに激しく極論すれば大地そのものが、地球内部の高温高圧のマグマの上に薄皮を被せたようなものであるとも言える。

人の一生があまりにも短いものだから今回のような災害はめったに起こらないように感じてしまうが、地球の規模と時間尺度によれば一時も止まらず極めて激しく変動している大地なのである。

大陸すら一時も止まらず、寄り集まって超大陸を形成したりバラバラに分かれたりを幾度となく繰り返している。
アフリカから離れて北上して来たインド亜大陸とアジア大陸が押しあった結果、かっての海岸が盛り上がってヒマラヤ山脈が出来上がったのであり、イタリア半島がヨーロッパに衝突したためにアルプス山脈が出来たこと、伊豆半島が富士山を作った事を考えると今回の噴火も普通に起きる自然現象であり少しも珍しい事ではないとは理性では理解できる。 
理解はできるが、感情は少しも納得しない。

 暴れ嶽
 早く静まれ
 悔いになる




摺古木山 2014/09/30 火曜日
御嶽山の見える近場の山(弥勒山では暑すぎるし、この季節では見えないことが多い)として飯田の摺古木山(すりこぎやま)を選んで出かけた。
摺古木山 2168.5m  大平宿ルート 登り約3時間 標高差1018m
12月中旬~4月中旬まで大平街道冬季閉鎖。
5月中旬でも若干の雪あり 2008/10/09には紅葉始まっていた。
御嶽山とその右に乗鞍岳、中央アルプス、南ア展望所から南アルプスが見える。

=計画=
大平宿(標高1150m)。大きな宿泊施設の直ぐ先を左折し東沢林道へ入る。
林道入口には立派な「摺古木山登山口」の案内。
一般車通行止に5台程度駐車可能

一般車通行止―(60分)→摺古木自然園休憩舎・登山口―(35分)→砂床の沢―(25分)→周遊路分岐―(30分)→南ア展望所―(30分)→摺古木山山頂―(35分)→摺古木自然園―(40分)→周遊路分岐―(20分)→砂床の沢―(25分)→摺古木自然園休憩舎・登山口

南木曽温泉 木曽路館
長野県木曽郡南木曽町吾妻2278 Tel0264-58-2046 宿泊不可日帰りのみ
アルカリ性単純温泉(pH9.4)大人700円

(1)先達の古いブログによれば摺古木自然園休憩舎まで車で入れたらしいが、現在ではロープで遮られている。(2)しかし不思議なことに通行止め地点から先は格段に道の状態が良くなっていた。(3)ここまでの道では車輪を落としたらもう上れなくなるほどの大きな穴だらけであり、所々の穴には木材が詰めてあったが、タイヤで踏んで行くにはかなりの度胸が要る。
穴や崩落岩石を避けるために崖っぷちに車を寄せなければならない所もあったりしたがこの先の道路は違っていて、かなり状態が良いのである。なぜ封鎖するのだろう?

(4)疑問と不満を抱えながら約1時間歩いて摺古木自然園休憩舎に到着。ここは避難小屋のようなものだが摺古木自然園は稜線上にあるのでここからはかなり遠くて、これも変だな!

(5)休憩舎の脇に登山道入り口がある。(6)登る人が少ないのか登山道は笹薮に埋もれていた。そして本日出会った登山者は3人だけだった。(7)このルート唯一のはしご

(8)周遊路分岐 ここを右に登り、左から降りてくる予定。(9)急登、しかも笹薮で足元が見えない道。(10)ここまで登ってくると紅葉も始まっている。(11)時々は気分良く歩かせてくれる場所もある。"(12)

(13)予定通りの時間で頂上に到着した。

(14)人物の後ろに白煙を流している御岳山が見える

(15)大惨事の御岳山 王滝頂上も剣が峰も煙(あるいは水蒸気なのか?)に包まれている。上空ではかなりの風が吹いているらしく、煙が右(北東)に流れているが頂上付近は晴れる瞬間も全くない。つまり大量の煙(又は水蒸気)が発生し続けているようだ。(16)(17)(18)現地では県警、消防団員、自衛隊が危険の中で行方不明者の捜索に大変な苦労をしているだろうがここから見ている限りでは何の動きも見えない。残念ながら現時点で素人の筆者がお手伝いできる事は何もないのだ。

(19)(20)下りも又、深い笹薮の中である。(21)

(22)摺古木自然園 摺古木自然園休憩舎はここから1時間半掛けて下ったところにある。



 弥勒山日記 (20)に続く
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