酔虎の独り言

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酔虎の独り言!

2015年06月30日 16時33分00秒 | 日記
 アメリカIBMのト-マス・J・ワトソンJrは、
「働く者は野鴨たれ」と強調していたという。
 鴨は、渡り鳥で、わが国にも毎年渡ってくるが、この野鴨に餌付けをすると渡らなくなり、
 そのうち肥り過ぎて飛べなくなってしまうと言う。


 多くの企業は長年の保護の下で飛べない鴨になった。しかし、今さら飛べと言うのは酷である。
 というようなことから相変わらず餌付けが行われている。
 餌付けはまあいいとしよう。
 だがそれが当然だと思ってはいないか・・・その馴れが鼻持ちならない。
 馴れの中には反省がない。


 自分の会社がなぜ苦しくなったのか、不振の多くの企業は、原因はすべて行政にあり、
 有力対抗者の進出にあると考えたがる。
 「そうではない。」
 企業の盛衰はすべて最高責任者の責任である。

 不振の原因を外部要因に求め、そこへ責任転嫁しようとするのは自分の責任を
 自覚しないからであり、それでは企業倒産は当然起こり得る。
 馴れるとこの自分の責任が判らなくなる。馴れる方は自分が見えなくなっているが
 馴れられる方は、ほどほどにしてもらわないとかえって厭になる。
 餌付けをしても野性味が失われては面白くないのである。
 では、野性味とは何か?
 純粋さを失わないことであろうか?


 我が家の犬は七匹いる。犬の中の一匹は撫でてやろうすると、すっと逃げていく。
 餌をねだりに来ることもない。
 何とか手なずけようと毎日ご機嫌を取っているがどうにもある距離以上関係は深まらない。
 それでいて結局ほかの馴れきった犬どもより、いいものにありついている。


 人間関係も、企業の関係も、これと似たようなものかも知れない。
 馴れもほどほどにという事であろう。
 餌付けも同じである。

 「さて、餌付けとは何を指すのか。これはそれぞれ考えてもらうほかない。」酔虎