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入道雲の下で笑う

突発的現状と生活の記録。佐賀から広島、東京へ。どこにいても、いろんなこと考えながら生きています。

東京湾インショアレガッタ。

2012-10-12 00:00:22 | ヨット
「東京湾最速のIRCレーサーを決める」を合言葉に、
10月7、8日の日程で東京湾インショアレガッタが開催された。

クルーザー関係者しかわからないと思うので簡単に説明すると、クルーザーはほとんどの場合、大小いろいろなサイズの艇が同時にスタートしてレースを行うわけだが、艇のサイズや重さ、セールの面積、ボディの形等で、レーティング(いわゆるハンディキャップのようなもの)が決められているのだ。

その中でも、世界的に使われている統一のレーティングがIRCであり、世界で7000艇強、日本で250艇程度がそのIRCを取得しているらしい。

今回のレースでは、東京湾の浦安をホームとする8艇と横浜をホームとする2艇の全10艇が参加しており、一番大きな艇で40フィート(約12m)、一番小さな僕らの艇で23フィート(約7m)。レース艇のそれぞれにレーティングがついており、一番大きな艇ではレースの所要時間かける1.066、僕らでは0.879がかけられる。

1時間のレースを行ったとすると、
40フィート艇:3600秒×1.066=3837秒
僕らの艇:3600秒×0.879=3164秒
3637秒-3164秒=673秒
11分13秒までは差をつけられても勝てるということだ。

レースは大型艇の1クラスと小型艇の2クラスに分けられており、僕らの小型艇の2クラスは3艇のみ。
ライバルのツパマロス艇とは1時間あたり5分30秒の差までなら勝てる計算になる。

ま、難しいことは考えずに、1時間のレースで5分判の差でフィニッシュすれば勝てるってことだ。

まず初日の日曜日。3レース開催の予定で朝8時前に浦安マリーナに集合。昨晩からの雨がずっと残って、どんよりと曇った中、冷たい北風が吹いていた。

隼チームは、当初は5名の参加予定だったが、先代ヘルムスのUさんに単身赴任中の福岡よりはるばる参加頂いており、タクティシャン兼トリマーとして乗っていただいた。
予報では朝のうちに止むはずだったが、出艇時もパラパラと降り続けており、皆カッパを着こんで9時前にドックアウト。

昨年の同じ大会では、隼チームが5レース中4レースでトップで優勝だったとのことで、個人的には先代よりヘルムス(舵取り)のポジションを引き継いでいたこともあり、最低でも優勝したいと考えていたのだ。


初日は3レース実施。4m/s程度の順風で2レース、6m/s程度の若干の強風で1レース。
雨がざんざと降ったり、巨大な40フィート艇とスタートで火花を散らしたりとなかなかバラエティにとんだレース展開。

結果は総合で3位、2位、1位(小さいほうのクラスで1位、1位、1位)。
なかなかの実績だったかと思う。
巨大な艇と一緒にレースをしていると、総合で2位と言っても、フィニッシュの際は10分近い差ができている。先行艇ははるか先なのだ。

3m/sまでの微風であればハンディキャップが無くとも勝てたりするのだが、順風以上の風ではまずスピードでは勝てない。

スタートで僕らがトップスタートを切ったとしても、わずか1分のセーリングで置いていかれてしまうのだ。そこからは、先行する艇に少しでも離れないように孤独なレースをするしかないのです。でもそれが面白い。

小さい艇なので大型艇に踏み潰されないようにちょこまかと動き回り、ルールを駆使して有利なスタートを切る。
3レース目では、巨大な艇が後ろから迫ってくる中で一番シモからトップスタートを切って、上の30フィート艇に走りで勝ったのだが、非常にシビレた。

その時の写真が以下なのだが、怪物に追いたてられている気分なのだ。(TYCのHPより転載)



うーむ大迫力。逃げたくなるね。たまらんのです。


レースの後は、隼チームよりオーナーとえつさんと私、
AZチームよりNさん、ツパマロスチームの怪しいおじ様達の総勢9名で
オーナーのマンションの近くの中華料理屋で飲み会。

レースの話に盛り上がりつつ、本日半額!の紹興酒を飲む飲む。
5時から9時近くまで飲み続け、結局10本くらいのボトルを飲み干していた。

おそらく40代~60代のおじさん達は、綺麗でおしゃれなヨットマンとはなかなか言いがたく、常にビーサンだったり、仙人みたいな髭を生やしていたり、真っ黒に日焼けしていて、風体も少々変わってたりする。
毎週真剣にレースをやって、マリーナでは昼から朝から楽しそうにビールを飲んでいる姿しか見たことがないので、普段何をしている人なのかも全く想像もつかない。

夜はオーナー宅に怪しいおじさん2名と宿泊。
さらに深夜までビールを飲んでいたのだった。



翌日曜日は早朝5半に起床。
すぐに準備してオーナーの車でマリーナへ。
メンバーが揃って8時前にドッグアウト。

今日は朝から冷たい北風がピュ-ピュー吹いている。
予報だと6~7m/sだが、完全にそれ以上は吹いていた。
晴れてるのにかなり寒い。

クルーザーのレースでは、風のコンディションによって何種類かのセールを使い分けるのが一般的だ。風が強いほど、分厚くて小さなセールにチェンジしていく。
隼チームでは、艇の前方にあるセールを、ライト、ミディアム、ヘビー、No.2、No.3、ストームジブの6枚用意しており、前日のレースではミディアムで2レース、ヘビーで1レースを走っていた。

僕が今年から隼に乗り始めて、レースではずっと微風続きであり、ほとんどライトのみを使って、ミディアムも数回程度しか使っていない。
つまり強風の帆走経験がほぼ無い。しかも隼は今回の大会の参加艇で一番小さくて軽く、強風下では圧倒的に不利だった。

案の定、海に出てみると海面は荒れており、大きなうねりの波頭が崩れて白波がビュンビュン。たまらん強風コンディションだった。

しばらく迷ったが昨年新しく作ったNo.2ジブを張ってレースに挑む。

高校大学時代であれば、12m/s程度までの強風でも強気に笑って海に出ていたが、クルーザーでの強風はなにしろ未経験。
あまり無理はせずに慎重にスタートすることにした。

いざスタートしてみると、これが本来のクルーザー走りか!といった感じで大きく傾いたまま水しぶきを上げて走る走る。しかし他の艇はもっと楽そうにぐいぐい遠くに離れていく。

メイントリマーのはらさんが全身を使ってメインシートを出し引きして、艇がひっくり返らないようにコントロールしている。
僕は僕で、うねりに持っていかれないように、両手で舵を持って、波に合わせてぐりんぐりん押し引きしながら走る。
なんだか草津温泉の湯もみをやっているようだ。筋肉痛になりそう。

この強風の中で2レース、2時間以上走っていると、はらさんも体力の限界なのか、一人で爆笑しながらメインを引いていた。普段レース中にほとんど話さない寡黙な方なので、なかなか楽しいセーリングとなった。

本日の4レース、5レースの結果は、総合で8位、3位(小さいクラスで1位、1位)

さすがに初めての強風だった4レースでは、大型艇にはるかな差をつけられてしまい順位を崩したが、次のレースでは走り方にも慣れてきたようだ。

そしてこれで、小さいほうのクラスではオールトップで優勝が決まった。
特に4レース目は、さすがにツパマロス艇に5分以上差をつけられていたのでギリギリの勝利だった。
3艇しかいないとはいえ、すべて修正で勝てたのは嬉しい!

総合順位では3位入賞。強風中心のレースだったので、これはこれで嬉しい!

終始いい風に恵まれた中、予定通りに5レースを消化し、
結構ヘトヘトになりつつマリーナに帰着。

東京湾最速のIRCレーサーにはなれなかったが、
一番小さい艇で、クラス優勝、総合3位はまあまあなのではなかろーか。



やっぱりヨットレースは楽しいす。
来週はシーホースの全日本。
その次の週は横浜ベイサイドマリーナオープンヨットレース。

秋のレースシーズンが終わらない。
まだまだ真っ黒なサラリーマンとして頑張りましょう。

マストチューニング。

2012-10-02 00:29:09 | ヨット
9月23日。秋雨前線の影響か、
朝からざんざと冷たい雨が降っている中、
隼チームの決起会(飲み会?)+マストチューニングで浦安マリーナに集まった。

9時にマリーナに来てみたが、この雨なので駐車場もガラガラ。

本日は隼チームからは4名。
オーナー、よしさん、はらさん、わたくし。
カッパを着て準備完了。

以前より、ジャンパーのテンションが高く、
マスト上部のみ前に逆ベンドしていると
セールメーカーのUさんやM吉プロに指摘頂いていたのだが、
前回のセーリング中に、どうもマスト上部が硬く、
セールシェイプが悪い気がしていたため、今回少し変えてみることにしたのだ。

メインハリヤードにハーネスをつけて、オーナー自らマストに登り
テンションを若干緩めてみる。
サイドステーのみのテンションのプリベンド状態で
まっすぐに立つくらいまで調整。

パーマネントバックステーを引いてみたり、
メンハリにブームをつけて、メインシートでテンションを掛けてみたところ、
今まで腰からベンドしていたマストが、上部も含めてカーブを作るようになったような気がする。





後からUさんに質問したところ、おそらく、微軽風ではさらに走りやすくなるが、
強風時はもっとジャンパーのテンションを上げたほうが良いかもしれないとのことだった。
ディンギーの場合は、吹いた時にはカニンガムでマスト上部を曲げてデパワーしていたので、ここは少し感覚が違うのだろうか。
軽風と強風で走りこんで、もっと細かいチューニングが必要だなー。

オーニングを掛けなおし、昼からは
クラブハウスでインショアレガッタの決起会。

オーナーとよしさんが買い出しに行っている中、
雨の降る静かなマリーナでしばしのんびり読書。
若いのに仕事してなくてごめんなさい。



丁度お昼に準備が完了して乾杯。

ツパマロスチームとアリアドネチームからも参加頂き、
オーナー特製もつ煮込みでビールが進む進む。
オーナーが2日前から仕込んで頂いたらしく、
モツもプリプリで、大根は味がしみていてまさに絶品だった。
少し肌寒い天気に非常に合っていた。



当日、マリーナでは雨の中船舶免許のテストを行っていたようだったが、
試験前で待機している方々の横で、僕らは楽しく宴会を続けた。

僕は途中で酔っ払って眠くなってしまったが、
非常に楽しい飲み会でした。

ご馳走様でした!


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TBC第7戦

2012-09-06 08:30:43 | ヨット
9月2日(日)東京ベイカップ第7戦。

普段、ヨットがある時は睡眠時間が何時間でも
スパッと起きて出発しているんですが、
なんと当日寝坊してしまい、起きたのが7時半。

4時くらいに目が覚めて、うだうだしていたのが失敗だったか。
バイクでかっ飛ばして行こうかと思ったが、
携帯を見ると一日雨予報。あきらめて電車にする。

5分で準備して駅まで1キロをダッシュ。汗だくで地下鉄に乗り込む。
地下鉄、JR、タクシーを使い、なんとか9時前にはマリーナに到着して、
着替えて9時半にドッグアウト。

皆様申し訳ありません。


空は晴れ間が出たり、真っ黒に曇って豪雨になったりと
非常に変な天気で、風も6~12ノット程度と強弱のある海面。
雨の中のセーリングなんて久しぶりですな。

白波が立つほどではなかったので、セールはミディアムを選択。
ポジションは、えつさんがバウに、ミドルにあやちゃんとばら君。
オーナーが本日もコミッティーに乗って頂いているので、よしさんがランナー。
そしてはらさんと僕がメイン、ヘルム。


暗雲立ち込める中でスタートのお時間。
1レース目は下有利のポートロングの海面。

勝負をかけるのなら下からだが、
ミディアムの風ではスタート後にバウを出せないので、
下集団の上からスタートしようかと計画。
しかし、思ったより集団が上に固まっており、
セーフな位置を探しているうちにラインが埋まってしまい、
本部船の上後方であたふたしているうちにタイムアップ。
3線目からのスタートになってしまった。

上に入ってくる艇はいなかったので、本部艇をかわして右海面にタック。
うーむ。この風域でこのスタートはなかなか厳しい。
あせりは禁物ですな。


海面の状況をチェックしてみると、ブローは右海面から降りてきているものの、
すこしずつ左にシフトしている状況。
片上りの右に突っ込み過ぎると危ないと思い、左海面に寄せていくが
下からスタートして左海面から右に寄せている艇団に大きく前を切られてしまう。

上マーク回航で、後ろから5位くらいだったかと思う。
スピンアップ後、早めにジャイブして、ポートロングのコースをフリーで走る。

雨が降っていたので、カッパを着て走っていたが、
フリーになった瞬間に汗が噴き出してくる。

ブローに乗って最短距離を走るが、クローズ以上に、
フリーは中型艇、大型艇とのスピードの差が大きい。
僕らの倍以上はありそうなスピンやジェネカーを展開して
ぐいぐい後ろから迫ってくる。

順位を少し下げて下マークを回航。


アリアドネ艇が近くにいたので、スピードを見つつ
同じタックで上を目指すも、どんどん遅れていってしまう。

セーリングしながら、ハイクアウトしている重心を固めてみたり、
角度を変えてみたり、舵を使って走ってみたりといろいろ試しながら走る。
レース中でも試行錯誤である。

結局、アリアドネ艇ははるか先に行ってしまい、
ハートオブニッポン艇、ナオナオ艇と上マークを回航。

ポートロングのコースだったが、内側で少し先行していたハートオブニッポン艇に、オーバーラップしたまま右海面に連れていかれて、
その間に、後ろから先にジャイブしたナオナオ艇に負けてしまった。

結局、13艇中着順10位。修正順位で4位。
ちょっと失敗の多いレースだったと反省。


風が少し上がり、かつ右にシフトした中で2レース目のスタート。
前のレースよりは若干ラインに近かったが、
またしても上側のデンジャラスに近い位置から
2線目のスタート。

上から来ていたカボック艇と同時タックで
ロングのポートを走る。

若干オーバーパワーなので、35フィートの艇には
すぐに置いていかれるかと思いきや、
なんとか食らいついて走る。

下手にタックを重ねると失速してしまうため、
ロングをじっくりと走る事に。

結局カボック艇には先に行かれてしまったが、
そこまで遅れる事もなく5~6位で上マークを回航。

ミディアムのオーバーパワーのコンディションで
ここまで食らいついていけたのは嬉しい。

ポートロングのフリーだったので、ジャイブアップにチャレンジ。
しかし、スピンシートが航海灯に引っかかってしまったり、
スピンハリのカムが切れてスピンが落ちてしまったりと
若干ドタバタになってしまった。

気を取り直して走り出す。
フリーはうまいことブローに乗って一本コースぐいぐい進んでいく。

しかし、下マーク近くでジェネカー艇のツパマロス艇が後ろから
ありえないスピードで追い抜いていく。

下マークをツパマロス艇の3艇身後ろで回航し、
同時にタックを返して、下平行の位置でスターボロングの上マークを目指す。

皆でハイクアウトして、僕とはらさんでわいわい言いながら
オーバーパワーの艇をなんとか押さえて走る。

やっぱり吹いた中でのセーリングは楽しい。
ブローで14ノットくらいか。

ツパマロス艇には最終的には離されたが、レグの半分程度はじりじりと遅れつつも並んで走れていたので、
結構頑張ってトリムできていたと思う。
出来ればバウを出したかったが。。。

そのまま上マークを回航し、
後方から迫ってくる大きなスピンに追いつかれないように
ばら君&あやちゃんのスピントリムで快走し、
フィニッシュラインにフリーで流し込みフィニッシュ。


着順は7位、修正で2位。
あとで結果を見てみると、なんと1位のLAETITIA艇とは修正で16秒差。

非常に惜しい。


今回のレースでは、スタートは失敗したが、
逆にスタートを成功させれば、
中型艇ともしばらくは互角に走れたはずで、
トップも全然狙えるということだ。

僕が隼に乗るようになってからずっと微風のレースが続いており
今回の風域でのレースは初めてだったのだが、
非常にいい練習になった。

微風であれば今のところ勝てているので、
強風をしっかり走りこめば成績が安定してくるな。

レース後は、マリーナで開かれているBBQで
肉とビールと焼きそばをかっこみつつ反省会。

今週末もレースだ。
いい週末だなぁ。

このブログだけ見ていると、
本当に遊んでばかりみたいだな。
わはは。


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TBC第6戦。

2012-08-28 23:56:38 | ヨット
先週末のクルーザーレースについて

8月26日(日)
東京ベイカップ 年間シリーズの第6戦。

僕は広島でヨットに乗っており、参加していないのだが、
先週の保田レースが運営当番だったこともあり、
隼チーム久しぶりのレース。

朝から日差しが強く、水平線に入道雲が出るくらいの
真夏らしい天気だったが、なかなか風は吹かず。
ギラギラした日差しに似つかわしくない微風の中出艇。

今回はオーナーが運営に入って頂くため、
久しぶりに5名での乗船。
ポジションをどうするかが課題だが、
幸いなことに微風なので、ローテしながら色々試してみる予定。

レース海面に到着したものの、ほとんどの艇がセールを上げずに漂っている。
気温はどんどん上がっているものの、シーブリーズが綺麗に入らず、
そよそよと時たま3ノット程度のブローが入る程度。

20分の風待ちの後レース開始。

風が弱い中で、ブローが入ると右に振れて上スタとなるラインだったので、
上からのスタートをしようとマニューバリング。
スタート1分前に本部船の右後ろの一番上の位置につくが、
ラインまでじりじりと進んでいく下の艇に追いついてしまい、
シバーさせながら上エンドの3線目からのスタート。

小型艇はここからが勝負と、本部船をかわして右海面にすぐロールタックし、
右から降りてくるブローでバウを出す。

ブローが入っている間は右に振れているため、
僕らの下で一線でスタートした中型艇に対してかなりバウを出して行けたかと思ったが、
ゲインを確定させようと、ポートレグの半分くらいで打ったタック後にラルに入ってしまい、
ポートに返してきていた中型艇数艇に前を切られてしまった。

非常に不安定な風で、かつ若干の潮があるため、タックした後にうまくモードを切り替えて
スピードをつけないと、すぐに順位が入れ替わってしまう。

セオリーであれば、中型艇団に前を切られるまえに
下で受けてタックして右海面に先行すべきだったが、
ブランケに入る可能性と、今後のブローの位置を考慮し、
ポートで走る中型艇団の上位置で返し、再度右海面に向かう。

少しオーバーセール気味のアプローチだったが、
ギリギリにアプローチしていた先行のツパマロス艇とvaroom艇に追いつく形で
上マークアプローチ。

少し失敗だったのは、ジェネカーのスポーツボートのvaroom艇に
上側からかぶさるような形で回航したため、僕らは落とせず、
varoom艇は上れずという形になってしまった。

ブランケットに入ったvaroom艇がジャイブしたので、
バウをマークに向けて走り出す。

3ノットから4ノット程度の微風なので、いかにブローを掴んでベアしてマークに近づくかが勝負だ。
スピンをトリムするえつさんにプレッシャーの状況を聞きつつ最低限スピンがはらむ角度まで落として走る。

下マークにポートでアプローチしている際に、varoom艇がスターボードで迫ってきたので、
少しラフしてかわして、その後頑張って落としてインで回航し、クローズホールドへ。
マークとのルームがあまり取れず、急旋回になってしまった。

ここで、先行しているツパマロス艇は結構先に行っており、すぐ後ろにvaroom艇、
その後ろはHIRO艇などが数分遅れで下マークへ向かっている状況。
varoom艇をしっかり押さえて走れば良い状況なので、意識しつつ走る。

僕らはシフトに合わせて細かくタックを入れつつ、極力ブローの中を走れるようにして上マークを目指す。
他艇のスピードをこまめにチェックしていると、大きく振れている上に、
走っている場所と止まっている場所がかなりはっきりと分かれている。

僕らはなんとか全員で海上をウォッチし、
細かいブローをつないでポテンシャルを稼ぐ。
ここで先行するツパマロス艇に少し追いつく。
varoom艇はなんとか離すことができた。

上マークまであと1/3まで来た段階で、運営艇が上マークまで走ってきて、コース短縮だという。
上マークでフィニッシュだと。

確かに、今の時点で先頭艇と最終艇に1レグくらいの差はついている。
かつ風もどんどん弱くなってきており、
灼熱の太陽の下で苦しい我慢比べレースだ。

しょぼしょぼの小さいブローを一生懸命に拾って、
ツパマロス艇から2分後にフィニッシュ。
僕らの2分後にvaroom艇がフィニッシュ。

レース時間が1時間程度なので、この差であれば優勝だ。

しかし暑い。フィニッシュ後も、次のレースがどうなるか分からないので、
レースエリア近くで漂っていた。
照りつける日差しが物凄いので、5人全員がメインセールの日陰に逃げ込んで
やたらヒールさせてプカプカしていた。

その後も風はなく、結局3分後にタイムリミット。

そして、次のレースも無風につき中止とのことで、
ようやくガマンしていたビールをクーラーボックスから取り出す。
うーむ。喉がヨロコンデいる。最高だ。

しかし、今回は皆様運転手なので、ノンアルコールで
僕一人がビール。
申し訳ないですが真夏の海のビールは最高です。うぐうぐ。

さて、エンジンつけて帰ろうと思ったが、
どうも船外機の調子が悪い。
プラグのかぶりかと思って交換してみると、若干改善はするものの、
すぐにエンストしてしまう。

ガソリンは入っているので、おそらくキャブだとは思うが、
キャブは前回調整してもらったはず。
困っていたが、少し時間をあけてかけてみると多少不安定なとこはあったが
きちんとエンジンがかかってくれた。そして無事帰港。

船外機のメンテナンスも勉強しないといけないな。
少し調べてみたが、キャブのオーバーホールくらいは
出来るようになりたいですね。

さて、ここから3週間連続でレースの予定。
次はスタートばっちこいで頑張ろう。


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えのせん。

2012-07-09 15:29:31 | ヨット
はいこんにちは。
本日はシーホースの江の島選手権でした。

僕は上京した年から、シーホースっていう
実業団のヨットレースに参加させて頂いているのです。

僕は大学のずいぶん上の先輩に勧誘されて、
大手商社のヨット部の一員として活動しております。

シーホース級ってのは、2人乗りの小型ヨットで、
伊藤忠、住友商事、丸紅、電通、富士通、みずほ銀行、
日本郵船、三菱電機、日立製作所など、
日本を代表する大手企業にチームがあり、
毎月、ポイントレースや、全日本選手権、全日本選手権なんかやってます。


本日は江の島選手権。
全日本の大会はあれど、ほとんど江の島と葉山で
全日本の8割程度は占めているため、実質は全日本の
半分程度の規模はある大会なんです。

最近、江の島では、大学時代に全日本でインカレ優勝経験のある若手や、
強豪大学出身者が各チームに入部しており、
全体的なレベルが非常に高まっております。

んで、実は昨年、この大会で優勝しておりまして、
今回は2連覇がかかった、大事な大会でした。


寝不足の目をこすりながら早朝の小田急線に乗り、
江の島に向かいます。

昨晩からドシャ降りの雨が降っており、
朝になっても霧雨が残っている中、江の島のヨットハーバーへ。

レース用の新しいセールをあげ、
北風の強弱の激しい風の中レース海面に向かう。


本日の参加は21艇。
いつも江の島でレースやっているメンバーなので、
誰をマークすべきかはわかっている。

一昨年の江の島チャンプ、富士通ヨット部の古豪825号艇
元全日本学生チャンプの電通837号艇
昨年準優勝艇、横浜銀行の821号艇

僕らも昨年の優勝艇なので、確実にマークされるでしょうね。


北風の5~7m/sくらいの風の中、時間通りに朝10時半に第一レーススタート。
今回ははじめのスタートからブラック旗があがっており、
スタート1分前からリコール(フライング)した艇は、無条件に失格になってしまうのだ。

ちょうどフルハイクから少しオーバーくらいのコンディションで、
ゴリゴリハイクアウトしつつ走る走る。
なんと、全くマークしていなかった富士通の別の艇、875号艇がトップ。
クローズ(風上へのコース)でのボートスピードが非常に早い!

僕らは、レース序盤から2位の位置をキープして、
特に大きなミスもなく2位でフィニッシュ

僕は今年はクルーザー中心に活動していたため、
シーホースは今年3回くらいしか乗っておらず、正直練習不足を懸念していたが、
ヨットの感覚はそこまで違わないみたく、なんとか走り自体は負けていないようだ。

1レースは、富士通875号艇、僕ら847号艇、電通837号艇の順番でフィニッシュ
今回は、ボーナス特典形式と言って、1位が0点、2位が3点、3位が5.7点と
点数に傾斜をつけており、全てのレースの合計点数が少ないチームが優勝というもの。


2レース目は、若干風が南から東に向かってきている中で、
またもやブラックでのスタート。富士通875号艇をマークしつつ
ライン下からのスタート。若干のポートロングでタックを返したかったが、
日本郵船804号艇にエンドまで連れて行かれて、郵船804、伊藤忠847、富士通875で
レイライン手前をポートアプローチ。

コースの左サイドで熾烈な争いを続けていると、
なんとコースの右サイドを取っていた電通837号艇がトップで上マーク回航。
僕らは郵船804号艇に続き、3位で回航。

郵船804号艇も若手の学連ヨット上がりらしく、結構いい走りだったが、
上マーク~サイドマークでぴったりつけて、
サイドマーク回航の一瞬の隙を突いてインに入り、
クルーてっちゃんの完璧なジャイブで抜き2位に。

後ろで郵船804号艇と電通875号艇が争ってくれたので
多少余裕ができて、あとはカバーリングで2位フィニッシュ!
電通837号艇はかなり先に余裕で1位フィニッシュしていた。
富士通875号艇が次に入り、3位フィニッシュ。

江ノ島でのレースは、だいたい1日3レースまでなので、
計算してみると、第3レースでトップフィニッシュしないと
勝てないことになる。

富士通875号艇 1位(0点) 3位(5.7点)=5.7点
電通837号艇  3位(5.7点)1位(0点) =5.7点
僕ら847号艇  2位(3点) 2位(3点) =6点


思えば、去年の江ノ島選手権でも、
初日が終わった時点で3位で、
2日目の2レースで両方トップフィニッシュして
優勝したのだった。

うーん負けられない戦いだわ。


第3レースは、スタートの5分前くらいから、
風が若干右にシフトしていたため、下位置を狙ってウェイティング。

マークすべき電通837号艇と富士通875号艇は
僕らの少し上の位置にいるみたい。

スタート時にはもう少し下に振っており、
ジャストのタイミングでトップスピードでスタートして、
タックを返して全艇の前を横切る!

本当にシビれた体験だった。

一番の勝負どころでチャンスを掴むことができ、
快哉を叫びつつ上マークを目指す。

電通837号艇、富士通875号艇もいい位置にはいるが、
なんとかマークしたまま走れそう。

上、サイド、下のマークをトップで回航し、
後ろの電通837号艇、富士通875号艇を徹底マークしたまま
2周目の上マークを目指す。

ここで順位は、僕ら、昨年度の準優勝横浜銀行821号艇、電通837号艇、富士通875号艇。

横浜銀行821号艇が右海面、837号艇、875号艇が左海面に向かったため、
セオリー通りに左海面で2艇をマーク。
2艇の動きを見つつ、確実に勝てるようにカバーし続ける。

なんと上マークにいってみると、
2艇身差で横浜銀行821号艇に抜かれている!!

フリーの艇速は自信があったので、
821号艇のインを取れる位置で走り、
821号艇がジャイブしたタイミングでかぶせて抜き、再度トップに。

ドキドキしながら下マークに向かう途中、
ふと帽子につけていたサングラスをかけようとすると、

なんとサングラスがない!!!

大切な人にもらったもので
非常に気に入っていたのだが、
おそらくこのレース中にどこかで
海に落としてしまったようだ。

しかしレースは続いている。
ミス無く下マークを回航し、821号艇とのタッキングマッチも制し
念願のトップフィニッシュ!!

フィニッシュした瞬間、思わず「よっしゃああああああ!!」と
クルーと二人で叫んでしまった。


もうこれで優勝かと思いきや、
運営艇がやる気になっており、
なんともう1レース続行することに。

3レース目は、847号艇(僕ら)、横浜銀行821号艇、電通837号艇の順位。
875号艇は7位と、若干順位を落としていたため、
実質、電通837号艇との最終レース一騎打ちになった。

点差は僕らが6点、837号艇が11.4点。

電通が1位だったとして、僕らが2位であれば優勝。
電通が2位だったとして、僕らが4位以内であれば優勝。

どっちにしろ、僕らは次回も上位を走らないといけないわけだ。


そして最終レース。またしてもブラック旗が上がる。
慎重にスタートラインを確認し、
下有利だったので、下に向かう。

一番下に富士通875号艇、その隣に電通837!
そしてその上に僕ら847号艇。

最終レースでもガチガチに意識して
お互いをマークし合ってます。

そしてすぐ上に、横浜銀行821号艇、昨年3位の富士通825号艇。

僕らは、スタート12秒前に動き出した下のライバル2艇にあわせて、
セールを引き込んでトップスピードでスタートする。

完璧なスタートだ!!


と、思った瞬間。。。
上の本部船よりハンドマイクの声が聞こえてきた。

「847号艇アウトー!!」

「837号艇アウトー!!」

信じられなかったが、僕らと電通が両社とも
ブラック旗による失格となってしまったのだ。
なんと次の優勝候補だった875号艇もブラックで失格。

優勝候補の1番~3番がそろって最終レースで失格。

スタートラインは大丈夫だと思ってたんだけどなー。
非常に残念無念。思えば、昨年の全日本選手権でも
最終レースにブラックで失格となったのだった。反省。

これまでのレースで非常に緊張してアドレナリンが出まくっていたが、
一気に力が抜けて、疲労感が押し寄せてきた。

電通の837号艇と、仲良く肩を落としてハーバーに帰る。

途中まで見ていたが、最終レースは、同じチームの
伊藤忠782号艇が、下マークまで2位、フィニッシュ5位と
非常に調子が良かったようだ。


僕らは一足先にハーバーへと戻り、
艇を片付けてシャワーを浴びた。

その頃には空もすっかり晴れており、
レース中の重苦しい雨雲もどこかにいっていた。


そして15時半から表彰式。
成績表を渡されて衝撃だった。

なんと最終レース失格だったのに準優勝になってた!
悔しいことに優勝の横浜銀行821号艇と1ポイント差!

せめて入賞するかどうかと思っていただけに、
見た瞬間計算ミスかと思ってしまった笑

最終成績
優勝:横浜銀行821号艇
準優勝:伊藤忠847号艇(僕ら)
3位:電通837号艇
4位:富士通825号艇
5位:電通836号艇



2連覇はできなかったが、
実力の均衡したレベルの高いレースができて、
非常に楽しかった!!!
こんなにドキドキしてアドレナリンが出たレースは
久しぶりだったように思う。

クルーのてっちゃんも確実にレベルアップしており、
今回は動作では一つのミスもなく、
かつぐいぐいヒールを起こしてくれて、
非常にいい走りができていた。
10月の全日本でも、強豪葉山勢といい勝負ができそうだ。


次は今週末の7月15日。なんとクルーザー100艇が参加する
「スバルザカップ」が東京湾で開催されます。

ディズニーシー沖をスタートして、
100艇がうみほたるを回航してくるという
東京湾のビックレガッタです。

絶対楽しいレースになりそうなんで、
とりあえず失格だけはしないように頑張りますね。



でぃんぶー。

2012-07-03 08:00:02 | ヨット
7月1日(日)
東京ヨットクラブ第6戦。

予報では、東の微風から昼にかけて南の順風。
雨はなんとか夕方までは持ちこたえそう。

僕が次回のTBCレースに参加できないため、
スタートのいい感覚を掴んでおきたい。
朝の電車でイメージしつつ舞浜へ。

マリーナはサマータイムらしく、
8時からクレーンを動かしているとのことだったので、
9時前には艇を下ろす。

なんだか今日は船外機の調子が若干悪く、
艇速だとエンストしてしまう。
なんとかニュートラを使いつつドックアウト。

本日はよしさんがバウに入り、
ミドルをバラ君とあやちゃんが担当。

風は微風のわりに重い感じがして、
かつ10時前後は7ノット程度吹いていたため、
ジブはミディアムをセット。

10時からの前のクラスのスタートをじっくり見て
いいイメージをつかむ。

下有利のラインだったが、下の混戦をさけて、
真ん中下目から1線でスタート。
ボートスピードもあり、30フィート以上のクラスに
まったく走り負けしていない。

ラインから離れすぎなかったのと、
下のルームを確保できていたのがよかった。


左海面からの潮があったため、若干スターボロング。
まず左海面を1/3使って、タックを返す。

少し左海面で走ったが、全体的には右に振れていたようで
右海面にいった艇が結構伸びていた。

しかし、ミディアムで40%~60%くらいのパワーなので、
頑張って走って、なんとか上マークを2~3位でアプローチ。

すぐ後ろには35~40フィートの大型艇が続々。
フリーでは大型艇が確実に早いので、かぶらないように
若干上ってブランケを防ぐ。

しかし、今回は急造ポジションのため、
回航後がなかなかスムーズにいかない。
バタバタしつつスピンホイスト。
あせるあせる。

スピンを張って、安定させて
スターボを1/5でジャイブする。

小刻みにくるブロー帯を感じつつ
ちょこまかと落として登って下マークを目指す。

下マークでは、スターボーのジェネカー艇がせまってきて、
少しひやっと。
普段スピン艇しか乗ってないんで、
ミートする想定ができていなかった。反省。

下マークでは、前のスタートクラスのジェネカー艇がなぜか
ジェネカーをあげたまま回航しようとして止まっており、
危なかったので下を。インを取ることをあきらめ大外へ。

インには次々に艇が入ってくる。苦しい。
タックもできないんで、
ジェネカー艇を下突破して、頑張ってじりじり走る。

先ほどの上りレグで右海面が伸びたので、
右海面を中心に攻める。

スターボロングだったんで、
レイラインの一歩手前でタックを返して
あとはスターボでスピード勝負。

しかし、上マークが近づいてくるにつれ、
マークを意識しすぎて上りすぎてしまい、
かつ少しの上振れで、このままマーク回航いけるかも!と
欲をかいてのピンチングモードで失速。

あれよあれよと上後ろからきていたHIRO艇やCAVOK艇に抜かれてしまう。

結局上マークは回れず、ロールタック2回で気分転換。
スピンランで遅れないように落ち着いてホイスト。

丁度、風も微風で落ち着いてきており、
ハヤブサの風になってくる。

下マークまでに、先行している中型艇との差を詰めて、
下では、回航で詰まっている先行艇の真後ろにぴったりつけて、
マッチレースばりのマニューバリングで即タック。

タック一発で大きく加速し、
回航後のポートで詰まっている艇を引き離す。

全体を見た際に、先行スタートの艇が左にシフトしており、
全体的に南に振り切って戻りそうだったため、
左のロングを先に走ることにする。

これが非常に当たっていた。
得意の微風でロングを走り、かつだんだんと風が左にシフトして、
ぐいぐい進んでいく。
フリートでハヤブサが一番走っていたのではなかろうか。

このレグで大幅に先行していたツパマロス艇に3分差まで接近。
中型艇、大型艇にも逆転で着順2位でフィニッシュ。


今回はフィニッシュ後にもう1レースないことを確認し、
来週のレース用にしばらく動作練習。

ポジションをチェンジし、
ヘルムにあやちゃん、メインに僕、
ミドルにはらさんが入り、連続タック練習。

いい感じに体があったまったところで
またビールで乾杯!

本日も良いレースでした。

今週末はTBC、来週末はスバルザカップ!
頑張りましょう!!


でぃえぬし。

2012-06-27 23:01:40 | ヨット
先週日曜のヨットレースについて。
6月17日 東京ヨットクラブ第4戦。

日曜朝に舞浜駅に降り立った時は
かなり吹いていたようだ。


強風でアクアラインが速度規制となっており、
かつハーバーで見た風速予報でも早朝で30ノット近い予報が出ていた。

しかし、艤装を終えて海に出るころになると
すっかり風は止んで微風になってしまう。
つくづく微風に恵まれている。

微風の中で風を探しているのか、
本部船はかなり奥まで進んでおり、
下マークを若洲沖に設置。
上マークを20°あたりにセット。

最初のクラスがスタートしたが、
下有利から上有利へと大きく振れているようだった。
やや下から出てタックしていった艇が伸びていたようだ。

肝心の隼のスタートでは、
5分前に下有利からだんだんと上シフトが続いていたので、
上の下側から出ることに。

この風速であれば、きちんと出ればバウが出せるはず。

しかし、上はかなり混雑しており、
ブランケをかわしているうちに
タックして待つポイントを誤り、ラインに到達できず。
結局、スタートホーン時点ではラインから大きく離れた位置で
じりじり上っている状態だった。

うーむ。難しい。
微風はラインから離れないってのは鉄則だった。

風は相変わらず弱く、ヒールを入れてじりじり進む。
艇速勝負の我慢比べ。

こっから逆転するために。
①大きく振れたり、風が無くなったりする可能性があるため、
 あまりサイドに出すぎない。
②スピードモードでバウを前に出す。
③振れを使ったロールタック。

それに加えて、前を走っている艇も、
15分前にスタートしている艇がいるため、
そこまでダントツに離れることはないはず。

スタートに共に失敗していた上の2艇を気合のロールタックでかわして
右海面のフレッシュエアを取る。

先行の右奥の艇が止まりそうだったのと、
全体的に風が右に大きくシフトしてきていたので、
まだ右が2/3残っていたがタックを返す。

そこからは右シフト片上りのポートロングコース。
左海面にいた艇はどんどん下がっていき
右海面奥はオーバーセール+風がない。

ここで大きく順位を上げる。

調子に乗って上り過ぎないように、
ジブメインともにルーズトリムでバウを出す。

なんと上マークまでに15分前のクラスの艇団に追いついてしまう。

上マークは失速しないように大回りしつつ
インを取ってジャイブ。

微風の中でなんとか風を拾って
スピンを展開するも、途中でなんと無風に。

下マークに向かって、8時から吹いていた風が
4時くらいの風に大きく振れた。

すぐにジャイブし、下へ。
こんなときにすぐに対処できる隼チームは強い。

下マークまで行く間に風は西にまわってきたため、
下マークで数艇が固まって止まっていたが、
小回りを利かせてインを取り、アビーム寄りのクローズで上マークを目指す。

一本コースだったので、スピードに集中!
途中から風が少し南に回り、またスピンを展開。
若干風が安定してきたようで、ジェネカーの艇がぐんぐん追い上げてくる。

しかし、Bクラスではダントツをまもりつつ上マークを回航。
同じクラスの次艇とは2分程度の差だったので、ルーズカバーで走る。

リスクをとらない走りに徹して、無事着順一位でフィニッシュ!


一番でフィニッシュして、オーナーがビールを出してくれる。
買ったあとのビールは旨い!!!

空腹にロング缶はけっこうほろ酔いに。

気持ちよくハーバーに帰ったときに、
運営艇からオーナーに電話が。。。。


なんと通常は1日1レースのみの夢の島主催のレースが
本日のみ2レース実施だったんだと。

ここからレースに参加してもスタートに間に合わぬ。。。。

これまで、夢の島主催レースでは、今シーズン
4戦全勝できていただけに
こんなミスで不戦敗になってしまった(泣)

ま、次回のレースで持ち返すべや。



今回のレースでは、スタートは失敗したが、
その後のリカバリーのタックや
微風化でのボートスピードへの集中など、
なかなかいい走りだったのではないだろうか。


しかしまだまだスタートは課題である。
スタートの敗因は2つ。
1.欲張りすぎていること。
2.判断が遅いこと。

欲をかかずに、スタートラインの有利不利よりは
スタート後の走りを最優先としてじっくり場所を取っていくほうが
キールボートのスタートに合っているんだろうな。

うーん難しい。

ダブルハンドでリコールして以来、
スタートを見失っているかも。。。


次のビッグレガッタのスバルザカップまで2レース。
いい感覚を掴まないとな。



うらやす。

2012-06-24 12:07:10 | ヨット
ヨット関連の話題を上げる前に、
今のチームについてご紹介。

浦安マリーナをホームポートとする
「隼スピリットⅡ」っていうクルーザーのチームです。

ヨットには珍しく、緑色のハルに
隼のマークとロゴがかっちょいい。

艇齢は20年をこえてますが、
まだレースでは現役で走ってくれます。
特に微風は非常に早い。

23フィートのミニトン級っていう艇種ですが、
5ノット以下の風であれば40フィートのレーサーにも負けずに
ガンガン走ってくれます。



今は主に年間シリーズを2本(TBCレース、TYCレース)と、
ミニトン級の大会、東京湾近郊のオープンレースなど
年間25レース弱に精力的に参加してます。

メンバーは以下。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
オーナー:
隼スピリットⅡのオーナー。「ほめ殺し」の異名を持つ。
隼を息子のように可愛がっており、
常に最高のコンディションに整備してくださってます。
東京湾を代表するナショナルレースオフィサーであり、
かつては外洋レースを荒らしまわった猛者です。
レースではランナー(ランニングバックステー)を担当

よしさん:
ヨット暦30年近く。がっしりした体型でバウから
ミドルまでどのポジションもこなすチームの大黒柱です。
吹いた時の安定感が違います。
レースではピットかトリマーを担当。

えつさん:
スピンとジブのトリムはピカイチ!
ランニングのスピードはえつさんにお任せ。
なんと旦那さんも別の艇のクルーをやっているという
アクティブな奥様。
レースではトリマーかバウを担当。

はらさん:
もうすぐ2児の父。大学時代は僕の隣の県の大学で
一つ上の代でスナイプに乗っておりました。
寡黙だがメインのリーチは黙ってきっちりあわせる職人タイプ。
レースではメイントリマーを担当。

めぐさん:
はらださんの同期。大学時代は僕と同じ470に乗っていて、
社会人になってからも江ノ島で470のクルーをやっていたそう。
才色兼備の一級建築士。
レースではバウかトリマーを担当。

あやちゃん:
僕の大学ヨット部の3つ下の後輩。
大学ではスナイプに乗り、社会人になってからも
稲毛でレーザーに乗り、フルマラソンを走り、バレーの大会に出る。
スーパーアクティブガール。
レースではトリマーを担当。

ばらさん:
僕と同い年で、めぐさんとはらさんの大学の後輩。
パワー系スナイプ乗り。普段は茨城で巨大な機械を作っているのだが
ヨットを続けたくなり今年からチームの助っ人として活動開始。
レースではトリマーを担当。

うねさん:
僕の大学ヨット部の大先輩。facebook上で僕を見つけて
チームに誘って頂いた恩人。元470セーラー。
ずっとヘルムスをやっていたが、今年の4月から福岡に単身赴任しており
小戸でディンギーを再開している。
ヨットとマラソンを愛する経理マン。
レースではヘルムスを担当。

わたくし:
九州の片田舎の高校でヨットをはじめ、FJ3年⇒470 4年⇒シーホース4年⇒クルーザーと
なんだかんだ間をあけずに続けているアラサーサラリーマン。
今シーズンから隼チームにジョインさせて頂いているが、
いきなりヘルムスのポジションとなり責任を感じているところ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上をメンバーとして、
レース時は5名~6名が乗船して
大きな艇と戦ってます。


今回はこんなところで。

いざいざ。

2012-05-31 00:40:06 | ヨット
今回はまじめにヨットのお話を。


僕が参加させて頂いているクルーザーが
浦安マリーナをホームとする「隼スピリットⅡ」というのですが、
今年は、6/2,3のミニトン級関東選手権をひとつの目標として
レース活動を続けておりました。
(今年は全日本が鹿児島開催で参加が難しいため、関東優勝を目標としていたのです。)

しかし、レース直前となって、
今回レースに参加予定の艇が自艇含めてわずか3艇であり、
ライバルと目していた横浜の艇も参加しないということだったため
回航や遠征費の負担を考え、参加取りやめを決めたのでした。


目標としていた大会であり、今大会に標準を合わせて
練習やイメージトレーニングを行っていただけに
非常に残念ではあります。

せめて5艇くらい参加してくれればよかったんですが、
なかなかどの艇もクルーが不足したり回航が無理だったりと
難しい状況が続いているんでしょう。


ディンギーとクルーザーでも結構違うが、
ヨットはかなり特殊なスポーツだと思うのです。

・競技として認知されていない。
・道具などの準備が必要。
・週末のみ、かつ1日使ってしまう。
・慣れるまでに時間がかかる。
・自分で持つ場合、維持費がかかる。
(クルーザーで年間100万円~、ディンギーで年間50万円程度)


んー。なかなか競技人口が増えないのも頷ける。
というよりも、競技人口はどんどん減っていっているらしい。

なんだか非常にもったいない。

ヨットは慣れるまでが本当に大変で、
大学から始めた人なんか、ようやく慣れてレースが楽しくなってきた頃に
4年生になって引退して、それっきりになってしまう人が多い。

うーんもったいない。


僕は多くの方のすばらしいご縁で
ヨットを高校時代から1年も休むことなく続けられているが、
なかなかそうはいかないだろうな。

大学入学と共に、新しい世界に入りたくて辞めてしまう人。
大学時代に、学業との両立ができずに辞めてしまう人。
ヨット漬けの生活が嫌になって辞めてしまう人。
社会人になって、続けたいけどきっかけが無く辞めてしまう人。
結婚して、子供ができて余裕がなくなって辞めてしまう人。

僕もきっかけが無ければ社会人になったタイミングで辞めてただろうな。

しかし今は続けたおかげで、週末に楽しくセーリングできているし、
レースでも勝てるポジションにいることができるし、
素敵な仲間が増えていっている。

正直、高校時代は補欠で、大学時代も全日本にはかろうじて出れるが、
その中でも半分以下のへなちょこセーラーだった僕が
ここまで続けることで勝てるようになってくるのだ。

先週参加したディンギーのレースでも、
60近いおじさんセーラーが、昨年のシーズンから見違えるように速くなっていて
若手をおさえてトップで走っていた。
僕はそれを見て、ちょっと感動したのだ。


10代から60代まで一緒にレースできて、
かつレースでなくとも海を楽しむことができる。

しかもレース後にはみんなでビール飲んで
いろんな知り合いもできる。

週末になると、日焼けで真っ黒なおじさん達が
真剣勝負でレースやって大騒ぎしている。

こんなにいい趣味はないんじゃなかろうか。

いや私はチームの皆様にお世話になりっぱなしで
おおきな口は叩けませんが。。。


大学や高校でヨットに乗っていて、それっきりって人は
もっかいチャレンジしてみるのも良いと思う。

特にクルーザーなんか、どのチームもメンバー不足で大変なのだ。
ヨットを続けたいと手を上げている若者をほっとくわけはないのだ。

よっぽど山奥に住んでいるわけでない限り、
近くの海に大学や高校のOBなんかがいるはず。

そんなつながりを大事にして、一歩踏み出すだけで
楽しい週末が待っているはず。

これを読んでいる元セーラーの方々へ。
いざいざ。

ダボハン。

2012-04-30 14:46:52 | ヨット
はいこんにちは。
東京湾ダブルハンドレースのご報告です。

参加させて頂いているチーム「隼スピリットⅡ」のブログ用に
レースレポートを書いたので、そこから引用。

ヨットに乗らない人からすると
若干専門用語多目で難解かも。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

サンルートホテルでの豪華レセプションパーティーで始まった
第一回スバルザカップDHYR。
レース当日は朝7時に浦安に集合。

7時半には準備を終え、浦安マリーナを出艇。
9時15分スタート予定であり、スタートが浦安灯標付近なので
かなり余裕があったが、一番に海に出た。

通常6人で乗っている艇を
2名で操るため、レース海面に行き、
少し早めにセールアップし動作確認。

東の風で3ノット前後の微風。
天気は晴れだが、海上はもやが出ており、
視界は5マイル程度。
風が弱いため、灯標より沖に1マイルほど出た位置にスタートラインが設定された。

スタートはレーティング順にAクラス33艇、
Bクラス40艇に分けられており、ハヤブサはBクラス。

スタートからのマーク位置が180度前後、
ポートのアビームでのスタートとなった。

ダブルハンドでワッチが聞かず、
細かいマニューバリングもできないため
混雑しているアウターを避けて
本部船側1/4くらいからスタート。

はじめは4ノット程度でアビーム帆走。
軽いハヤブサはフレッシュエアをつかんで快走。
見ていると、半分程度の艇がスピンやジェネカーを展開していたが、
微風下であり、かつ若干上り目のアビームだったためライトのジブで走る。

この選択が奏功し、スタート30分程度で
後続を大きく離し、15分前にスタートしたAクラスの最終艇に追いつく。

風はどんどん弱くなり、波で少し揺れるような感じだったため、
クルーにコクピット内に入ってもらい、
ヘルムスも下デッキに座り、ヒールをつけてメインセールをはらませる。

マークが見えないため、コンパスとAクラスの先頭集団を頼りにコースを取るが、
少しでも気を抜くとウェザーヘルムで上を向いてしまうため
スピードをとめない範囲で175度~180度に保つように走る。

スタート1時間程度で一度無風となり、
南に向くかと予想していた風がなんと180度回り、
西風にシフトする。

比較的西側の海面にいたので、ここでもAクラスの艇を数艇抜く。

西風で安定してきた際に、スピンの展開が送れて
若干ロスするが、Bクラスの後続艇に5分程度の差を付けて回航マークへ。

Aクラスの先頭集団が折り返していく中
浦安の艇に手を振りつつアプローチする。
Aクラスでは、CAVOK艇、Varoom艇、ツパマロス艇が上位で回航していた。

風が北西に変わっていたため、余裕を持ってスピンダウンし、
Aクラスの中位くらいでマーク回航。

レース後に運営艇に乗っていた方に聞いたところ、
微風によりBクラスはコース短縮を検討していたところ、
Bクラスのハヤブサが予想しなかった時間で回航したため
非常に驚いたとのことだった。


回航後は針路を355度~5度程度に取り、
ブローを取りに上っていく大型艇のブランケットに入らないよう
最短距離を落として走る。

2レグははじめは緩めのポートクローズだったが、
だんだんと風が後ろにまわり、クォーターからランで帆走。

Bクラス2位の艇が5分程度の差だったが、
ランニングでかつ風が7ノット程度で安定してきたため
少しずつ差が埋まってくる。

コース上に停泊している大型船舶に対してどこを通過するのか、
コース上を横切る大型船舶をいかに避けつつコースを取るのかが
勝負のポイントとなる。

2位の艇とは3分程度の差をキープできていたので、
クルーのYさんと、「Sオーナー喜びますね!」と話しつつ
フィニッシュは本部船側へアプローチ。


勝利を確信してフィニッシュラインを本部船真横で通過し、
フィニッシュホーンを聞く。

思わずガッツポーズしようとした際に、
レース委員長のSオーナーがよく通る声で

「5パーセント5パーセントだよ!」

思わずYさんと顔を見合わせる。

どうやら、スタートがリコールだったらしい。
ティファニーの優勝カップは幻となってしまった。


二人で肩を落としつつ浦安マリーナへと向かう。


考えてみると、レース当日は満潮朝8時前、
ずっと引き潮の中でのスタートだったのだ。

本部船も風向が東だったが、
船首が北を向いていた。

気づいてはいたものの、スタート時にまったく意識できていなかった。
甘さが出てしまったのだ。

本部船からみると、スタート時は非常に潮が強く
すごい勢いで押されていたらしい。
結局6艇がリコールだった。

今回は5%のタイムペナルティで済んだが、
これが通常のマーク回りのレースでは失格だ。

レース時間は3時間40分弱だったので、11分のペナルティ。


マリーナへ戻って解装し、着替えを済ませて
夢の島マリーナへ移動。

前日のパーティとは雰囲気が違い、
皆様ビール片手にアットホームな閉会式。

なんとハヤブサはBクラス3位入賞!

リコールだったがちゃっかりクリスタルの盾と
副賞としてsail racingのポロシャツをGET。

今回のDHYRでは、Aクラスに優勝がツパマロス艇、
2位がVaroom Roadstar艇、
Bクラス優勝がマニジュ艇、3位がハヤブサと
浦安勢が表彰を独占していた。


第一回の優勝は逃してしまったが、
レセプションからレース運営、表彰式まで
非常に楽しいレースだった。

運営頂いた皆様に感謝である。


今回はスタートで失敗してしまったが、
6月の関東選手権、夏のスバルザカップに向けて
非常にいいレースができたと思う。

スタートの失敗は繰り返さないようにして
次は優勝したい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

いやはや楽しかった。
まだ4月だってのに真っ黒な大人たちが
はしゃぎまくってレースしてるんですよ。

前日のパーティではそんな真っ黒オヤジ達が
スーツでパシッと決めてドンペリで乾杯。
優勝カップはティファニーってんだから超オシャレ。

優勝は逃したものの、完璧な走りだったし、
ちゃっかり3位入賞したし。

残念だったのは、ファーストホーム賞(※)ですげぇかっこいい時計を貰ったが、
運営側の間違いで、幻の商品となってしまったこと。
※ハンディキャップ関係なく、一番にフィニッシュした艇への賞

次回は優勝して豪華商品ゲットするぞ!