くまのハチミツえほんJapan. 394shanxi.J.🐻🍯📚️

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#写真 #只今、冬眠中。

2020-10-09 18:28:04 | #1枚の写真に込められた意味
#写真
#只今、冬眠中。#I'm hibernating right now. #지금 동면 중입니다.#我正在冬眠。

Photo/shanxi(394).©️09 October 2020.

こうして君ともう3年が過ぎた。

君は、早くも9月半ば頃から、
冬眠に入ってしまった。

小動物は10℃を切ると、そうすると知った。

それでも室内温度はまだ20℃を少し越えていたのに、そうしていた。

季節の節目に、

啓蟄とは反対の季節の頃だと、お天気お姉さんが述べていた。

虫たちは、冬籠りの為に場所を探す頃だと言う。

君の仲間はとうの昔に、自然界にいるから『別れ』を告げた。
自然界の蛙もメダカも凡そ3年だと言う。

君がここに来た経緯を話そう。



ボクの友達がずっと前にこんな事を言ったのだ。

『おい、頼みたいことがある。
『何?』

『俺はカメラが好きなので、アジサイに止まらせてカタツムリの写真を撮りたい。どこかにカタツムリ、いないかね?』

ボクの仕事柄、直ぐに見つかるよ、と彼に答えた。

ボクはその日に直ぐに仕事中、見つけた。

それはボクには分けの無い簡単なことだった。

まだ、仕事中だからそれを保管するためには100均に行って虫籠を買ってこなければ成らない。

それも、彼の為に自分がした。

虫籠代も、カタツムリへの投資だ。


さて、仕事を終えてそれを連れて帰宅した。

そして、電話を依頼主に入れて伝えた。

『カタツムリ、いたよ!』


彼の口から出てきた言葉は『衝撃的』だった。

『ああ、あれね、考えて見たら、要らなく成った。』

『えっ、何で?』

『どうやら、アジサイは毒らしい。カタツムリが死ぬかも知れない。俺は殺生は嫌いだ。』

『じゃ、カタツムリは?』

『要らん!』

『えっ?』


彼の性格はいつもだいたいこんな感じだったことを思い出した。

依頼しておいて、いざ見つけたら『要らない』。

虫籠を買って生かして持ってきた労作も、反故。

それで、『殺生』は嫌いと言いながら、カタツムリは要らない。

これは、正当な理屈でしょうか?

彼は相手の事など一切考えないタイプです。

言わば、自己中心主義。

思い出せば、いろいろ彼とは議論した。

ニュースを聴いていると耳に入る議論が有った。

与党と野党の議論と同じだ。

それと同じだと感じた。

ありがとう。
お疲れ様です。
ごめんなさい。

こうした気の利いた言葉の1つもないのです。

彼は、カタツムリを飼ったら?

と訊けば、

そんな面倒臭いことしたくない!

と言い切る。

ボクは本当のカメラマンを知っている。

あの猫の写真のカメラマンは

ずっと猫に自分を合わせるのだ。

戦場カメラマンのあの人は、何度危ない目に有ったのだろう?

彼は、そこまではしないタイプだ。

いわゆる、カメラ自慢なのだ。

外国製のカメラだと言った。

と言っても、

カメラの弟子入りをしたことも無い。

カメラ関係の仕事に今は就いているわけでも無い。

過去の若い時の、武勇伝を語るが

今は違う仕事に就いて、『カメラ卒業』しているのだ。



そうこうして、カタツムリはボクの所に来た。

ボクはこのカタツムリに名前を付けた。

デンちゃんがその名前だ。

その日から、
ボクはこの子の里親になった。

もう生来の3年が過ぎた。

来年の春が来れば、君は目を覚まし、ボクと出逢う。

その時まで、ボクは君を守る。


君は命の全てをボクに預けた。

飼育箱も両手で抱えるくらいの大きな物にした。

毎日、餌を取り替え、巣箱を綺麗に拭う。

寒く無いように、酸素と湿度と自然環境に有るものを飼育箱に入れた。

ネットで調べて、生態や食べ物を知った。

水も、枯木も、木の葉も、小石も、卵の殻も、全て君の家の中にある。

君が眼が覚めた時、お腹が空いていても、喉が渇いていても、全て必要なものは君の眼の廻りに置いてある。

そこは君の自然界と同じだ。

ボクは君の友であり、里親であり、守護者だ。

君は、この僕が守る。


来年また逢おうね。

そしたら、

君の小さな小さな2つの眼が徐々に伸びて来て、このボクを認識する。




※この作品は他のblog(Kakao story)にここの日本語に加えて、英語、韓国語、中国語の合計四か国語で同時掲載してあります。
多言語に興味のおありの方には無料教材ですのでご参照くださいませ。そちらはSince/08 March 2017.なので沢山の外国籍の方々が現在愛読者となってくださり応援してくださっています。


©️09 October2020.#写真#一枚の写真に込められた思い。#友達はカメラマン?#君は棄てられた。#その日にボクは里親になった。#3年が過ぎた。#カタツムリの命。#君の守護者。#春にまた眼を覚ましたら。