一膳めし 黒ねこ亭

酒市魚行是梵宮
食べることは生きること
日々の拙い食記録

第六回 佳糧会東京学会報告 vol.7 『てんぷら 山の上』

2015-12-05 16:16:33 | 佳糧会
選んだ定食のてんぷら一通りを食べた後、職人から「このあとご飯になりますが、もう少し召し上がりますか?」と聞かれ、お好みてんぷらの品書きを見る。
誘惑に負け、少しだけ追加で揚げてもらう。



白魚



百合根



みつば



まだまだ気になる食材はあったが胃袋が限界に近い。
ご飯をお願いする。



ご飯、赤出し、お新香




柚子シャーベット
普通は抹茶アイスクリームだが、季節の柚子シャーベットがあるとのことだったので、そちらにしてもらう。



『山の上』の身上はなんといっても、旬の魚菜を江戸前の技で仕上げたてんぷら。
カウンター席で、その揚げたての醍醐味を堪能させてもらった。
さくっと軽く、もたれないてんぷらは、どんどん食べられる。

出色は車海老と白魚。海老は柔らかくぷりぷりで驚くほど旨みが濃い。
白魚は大葉でくるんで揚げてあり、白魚の甘さと大葉の香りが絶妙。

そして、ご飯も炊き加減が佳く、実においしい。
最後は柚子シャーベットで爽やかに締めくくり。

職人も、ホール係も客への目配り気配りが行き届いていて、とても気持ちよく過ごすことが出来た。
大満足で山の上ホテルを後にする。

しかし歩くのが苦しいくらい満腹であったため、坂を下って小川町にある『古瀬戸珈琲店』で休むことに。






急な階段を上り、ドアを開けると壁にはコーヒーカップがズラリ。我々はカウンター席に座ったが、ゆったりと寛げる、大きなテーブル席もあった。
大熊猫会長はアイスコーヒー、屈狸はホットコーヒーをいただく。
ホットを頼むとカップを選ばせてもらえるようだ。
ウェッジウッド、ジノリ、マイセン、ローゼンダール、ロイヤルコペンハーゲンなど、陶器に興味がある人には嬉しい有名な物が並んでいる。
昭和レトロな雰囲気の、本格派の珈琲専門店のようだが、店内のテーブル席や壁など、あちこちに陶器で出来た動物や時計が配置してあり、なかには時間の針が無く、秒針だけになった時計(作品?)が置いてあったりと、想像を掻き立てるアートギャラリーのような感じもする不思議な空間であった。
ゆっくりと旨いコーヒーを飲み、大熊猫会長を東京駅まで見送って日程終了。




焼肉、鮮魚、寿司、てんぷら。
第六回東京学会も、これはという店を選び、食材に対する職人の姿勢を、作り手の心意気と苦心の技を、きちんと受け止めるべく、我々なりに、視察し、探求し、吟味した。
そして味わい、しみじみ“ああ、うまいなぁ”と思える佳い糧に会い、とても有意義な時を過ごすことが出来た。


次回は年末、山形学会。
それまで日々、口福追及に勉励し、己を磨き、まだ知らぬ佳い糧に出会いたいものだ。




今回行ったお店。


・焼肉 明月館
東京都世田谷区経堂1-25-19 2F


・経堂カンザワ
東京都世田谷区経堂1-21-22 ショップ経堂2F


・栄寿司
東京都世田谷区世田谷1-24-3


・てんぷらと和食 山の上
東京都千代田区神田駿河台1-1



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