発達障害・知的障害の生徒様の個性と可能性を伸ばす

3694.~言葉と生活~

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「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・

 ~今日のElephasブログ:「ことわざ・慣用句」(2月22日)

おはようございます。相模原教室の北村です。

小学3年生のYくんが、

「先生、見てー。僕たちが作ったんだよ」と手作りの冊子を見せてくれました。

それは、クラスのみんなで作った『ことわざ辞典』です。

一人が一つのことわざを担当して、その意味と用例を調べて書き上げてあり、35人分35ページの大作でした。

パラパラと他のページを見ていると、気になることがありました。

「棚からぼたもち」の例文が、

「棚を掃除していたら、ぼたもちが出てきてうれしかった」など、ことわざの言葉そのものを使った文がいくつも見られたことです。

Yくんとは別の生徒さんとことわざや慣用句の勉強をしていると、

「ほっぺたが落ちる」の時には、

「ほっぺたが(下に)落ちたら怖いよー」と顔をしかめます。

第一印象では、言葉そのものの状況を想像してしまうようです。

「本当にほっぺたが落っこちるわけではないよ。とっても美味しいときの例えだよ」など、

その都度たとえを出すことで少しずつことわざや慣用句を学んでいっています。

この状況と同じように、ことわざを文字通りの言葉の状況でしか理解できず、

例えとしての別の状況を思い浮かべることが意外と難しい子が多いのかもしれない、と印象に残りました。

今では、会話の中でことわざを使ったり、意味を教わったりする機会が少ないのかもしれません。

 

◇ワンポイント・メッセージ

そうですね、前回のブログと共通することですが、日常で使われる言葉自体に変化があり、ひとつ一つの言葉が今の子ども達には馴染みのないものになってきています。「棚」、「ぼたもち」、その意味や人々の生活における価値を子ども達はどれくらい理解できているでしょうか?日々の暮らしの中で暦や行事が大切にされていた時代、牡丹が咲くころと重なる春のお彼岸の牡丹餅、甘いものが貴重であった当時それは何よりの楽しみであったはず。そんな生活背景の中で、棚の下で寝ていたら、思いがけず、あの甘くて貴重な牡丹餅が偶然にも口の中に落ちてきた、何と幸運なことか、・・・。このような背景が理解されてこそ、ことわざの意味にも「なるほど」とうなずけるというもの。ことわざの復興、やはり生活の中で使われ伝えられることが遠回りの様で近道ですね。

 

発達支援教室Elephas(エレファース) 

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