3833.~大切なものを大切に~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「自ら思考、決断、行動」(8月3日)
おはようございます。越谷教室の西です。
少し前のお話ですが、6月父の日の工作をめぐり、ある生徒さんの思考力、行動力に大変驚かされたことがありました。
Kさんは、いつもご自分の作られた作品を大事に持ち帰って行かれます。
それが、たまたま今回の父の日の工作をお帰りの際、ドアーの脇に置き忘れてしまいました。
帰宅時の車の中でお母様に「戻って持って帰りたい」と要求されたらしいのですが、その日は悪天候。
雷雨で道路が混乱しており、戻ることは困難だったのです。
Kさんは 我慢され帰宅されました。
ところが後日、散歩の時間にKさん自らヘルパーさんをエレファースの教室の方向へリードし、
きちんとインターホンを鳴らして来室され、その作品を持ち帰られたのです。
私たち講師ははじめ、親御様がヘルパーさんに依頼されてのことと思っておりましたが、
次週の授業時に伺ったところ、Kさん自身の行動だったのです。
親御様も講師もKさんの素晴らしい思考、決断、行動力に大変驚きました。
そして大好きなお父様へのプレゼントとして、遅れることなく父の日に渡せたそうです。
◇ワンポイント・メッセージ◇
Kさんは、社会人の生徒さんです。対話は、動作やトーキングエイドを使ってなさいます。そのKさん、時に固執性が強いように捉えられがちですが、こんな出来事を通して改めてKさんの気持ちや意向を知ることができます。工作の作品がKさんにとっていかに大切なものであるか、作品に対する思い、お父様への思い、父の日についての理解。そして、その思いを遂げるためのKさんの“思考・決断・行動”の力。これらの知的営みには、感動を覚えます。Kさんにとって大切なことやものを私たちも大切にしていきたい、と思います。