明後日、日本へ一時帰国する。赴任以来2度目の帰国だ。前回は4日という慌ただしい日程であったが、それに比べれば、今回は7日間、慌ただしさは同じだが、少しは余裕がある。
それにしても、だ。日本へ一時帰国すると言うと、これほど買い物を頼まれるとは、実のところ思ってもいなかった。どうやらそこには、日本と中国の経済の縮図が表れているようだ。
最初の帰国の時、寮の管理人さんから、日本へ帰るんだったら、娘のアイパッド買って来て~といきなり言われて面食らった。アイパッドを買って来てって、たばこを買ってきて気分で言われても~、これはさすがに断った。4日と言っても実質日本で動けるのは2日だけのハードスケジュールで、できるわけがない。
そして、今度は学生からは、日本でお弁当箱を買って来てほしいと頼まれた。どうして日本のが?と尋ねると、品質がいいと。しかし彼がネットで調べた160円の弁当箱はその安い値段からしてどう考えても中国製だ。中国で生産されたものが、外国である日本で中国より安い値段で売られている。おかしくないか。おかしいに決まっている。
また、寮の警備員さんからは、デジタルカメラを頼まれた。日本製で人気の機種をと仰せつかった。しかし、これとて部品はおそらく中国だろう。中国語の先生からは、子どもと夫のためにと、保温水筒、あれ、何て言うんだっけ。それに、できればお粥を入れる携帯ジャーもと。
もー、私は、運び屋じゃないんだけれど、お世話になっている人のためなら、となんとか買ってこようとは思う。しかし、これがグローバル経済のなせる技なのか、中国の金持ちは、お金を惜しまず出すのだろう。カメラやIT系、それに電化製品は、中国の価格設定は、日本のそれは安いと言う。しかし、作るだけ作って、それを日本人は安く売り、中国では高く売る、経済ってそういうものだと言ってしまえば、それまでだが、やっぱりおかしくないか…!